Standard または Advancedのライセンスで利用可能。
トラディショナル バージョン対応データセットを操作する際には、バージョンで行われた変更を比較することをお勧めします。 差分ビューでは、バージョン作成後、または最後に上位バージョンへリコンサイルしてからトラディショナル バージョンに対して行った変更を表示することができます。
表示される差分には、現在接続しているバージョンと選択したターゲット バージョンの状態に編集差分がなかった時点から現在接続しているバージョンに対して行った変更内容が含まれています。 このため、バージョンの作成後または最後にリコンサイルした後でターゲット バージョンに加えられた変更は、差分として含まれません。 差分ビューには、選択したワークスペースに基づいて、マップ ドキュメント内のすべてのレイヤーのバージョンに対する変更がリストされます。 現在レイヤーが非表示の場合も、そのレイヤーでの変更はビューに表示されます。
差分ビューには、修正されたレイヤーやそれらのレイヤーで編集されたフィーチャがリストされます。 各自のバージョンでの変更内容をターゲット バージョンのデータのリプレゼンテーションと比較することができます。 差分ビューを開くときに編集セッション中である必要はなく、変更はバージョンをリコンサイルする前に表示することができます。 また、現在の編集セッションで行った変更も表示できます。
差分ビューを開く
差分ビューを開くには、次の手順を実行します。
- [バージョニング] タブの [データ ソース] グループで、ドロップダウン メニューから目的のエンタープライズ ジオデータベース データ ソース
が選択されていることを確認します。 - 子バージョンに接続していることを確認します。
バージョンを変更するには、[バージョニング] グループの [バージョンの変更] ボタン
をクリックします。 [バージョンの変更] ダイアログ ボックスが開いたら、バージョンを選択して [OK] をクリックします。 - [バージョニング] タブで、[バージョンの比較] ボタン
をクリックします。差分ビューが開きます。
差分ビューの使用
差分ビューがトラディショナル バージョン対応ワークスペースで開いている場合、次の手順では、変化を比較するためのターゲット バージョンを選択します。 [ターゲット バージョン] タブに使用可能なバージョンとしてリストされるのは、ビューを開いたときに選択されているバージョンと共通の上位バージョンを持つ系統のバージョンです。
[差分] タブをクリックすると、現在のバージョンと、選択したターゲット バージョンとの差分を表示できます。 トラディショナル バージョンについては、これら 2 つのバージョンに共通する上位バージョンもリストされます。 バージョン間の差分は、太字のテキストで示されます。
上図の番号は、次の表の番号に対応しています。
| エレメント | 説明 |
|---|---|
1 | 差分リスト - 差分リスト セクションには、差分があるすべてのレイヤーとフィーチャが含まれます。 |
2 | 情報グリッド - 情報グリッド セクションには、差分リストから選択したフィーチャのすべてのリプレゼンテーションについて、属性と値が表示されます。 太字で表示された属性値は、現在のバージョンに対する編集に差分が含まれていることを示します。 太字で影付きの属性値は、システムが管理するフィールドのうち、差分が含まれているものを参照します。 |
3 | [変更の表示] ビューアー - [変更の表示] ビューアーは、[差分] ビューの下部にある拡大可能なセクションです。 マップ上で選択されたフィーチャがビューアーに表示されるので、フィーチャのジオメトリに加えられた編集を比較し、2 つのバージョン間の競合を視覚化できます。 また、ビューアー内のマップをナビゲートし、表示されているフィーチャを識別できます。 |
4 | [すべて表示] |
5 | [差異の表示] |
6 | 変更の表示ナビゲーション ツール - 次に示すツールを使用すると、表示されたバージョンをナビゲートおよび制御したり、変更の表示ウィンドウ内を移動したりできます。
|
- マップを大きな縮尺に拡大します。フィーチャのサイズが大きくなりますが、表示される地域が狭くなります。
- マップを小さな縮尺に縮小します。フィーチャのサイズが小さくなりますが、表示される地域が広くなります。
- 選択したフィーチャを中心にマップを拡大します。
- 差分リスト
差分リストには、差分を含むすべてのレイヤーが表示されます。 このリストには、各レイヤーと各サブレイヤーについて、差分の総数が表示されます (括弧内に表示されます)。
各レイヤーの展開ボタン 
をクリックすると、各フィーチャの差分のタイプを表示できます。 これらは、以下のカテゴリに分けられます。
- 挿入 - フィーチャは現在のバージョンに挿入されました。
- 削除 - フィーチャは現在のバージョンで削除されました。
- 更新 - フィーチャは現在のバージョンで更新されました。
差分リストで個別のフィーチャのオブジェクト ID を選択すると、フィーチャの現在、ターゲット、および共通の上位バージョンのリプレゼンテーションにおけるフィールドと属性が情報グリッドに表示されます。
[差分] タブの差分リストで選択したオブジェクト ID 値を右クリックすると、次のオプションを含むショートカット メニューが開きます。
- [アクティブなマップでフラッシュ] - マップ内でフィーチャが青色で短く点滅した後、赤色に変わります。 これにより、レイヤー全体におけるフィーチャの位置を特定できます。 このオプションは、アクティブなマップで小さな縮尺にズーム アウトしている場合にさらに便利です。
- [アクティブなマップでズーム] - 選択したフィーチャを中心にしてマップが拡大されます。
- [アクティブなマップで移動] - 選択したフィーチャにマップを移動します。 これによってマップの縮尺は維持されますが、マップのビューは選択したフィーチャの位置に移動するため、レイヤー内の他のフィーチャやマップ内の他のレイヤーとのコンテキストでフィーチャを表示することができます。 たとえば、[アクティブなマップでフラッシュ] オプションを使用してもマップ上でフィーチャが見つからなかった場合、[アクティブなマップで移動] を使用するとマップ上にそのフィーチャが確実に表示されます。 その後で [アクティブなマップでフラッシュ] オプションを使用すると、そのフィーチャがマップ上で青色で点滅した後、赤色になります。
- [アクティブなマップで選択] - マップ内のフィーチャを選択します。
- [フラッシュ] - [変更の表示] ビューアーで小さな縮尺にズーム アウトした場合、[フラッシュ] オプションを使用してフィーチャを視覚的に特定します。 [変更の表示] ビューアーで青色で短く点滅した後、赤色になります。
- [ズーム] - [変更の表示] ビューアーで選択したフィーチャの中心にズームします。
情報グリッド
情報グリッドでは、選択したフィーチャの属性値について、各種のリプレゼンテーションを表示できます。 差分があるフィーチャのすべてのリプレゼンテーションの属性と値を保持しておくと、属性値がバージョン間でどのように異なっているかを比較できます。 太字で表示された属性値は、現在のバージョンに対する編集が、ターゲット バージョンに対する編集と異なっていることを示します。
情報グリッドの下で、[すべて表示]
および [差異の表示]
ボタンを使用して、情報グリッドに表示されるフィールドを変更できます。
変更の表示ビューアー
[変更の表示] ラベルの横の矢印をクリックすると、[差分] ビューの下部に [変更の表示] ビューアーが開きます。 ここでは、選択したフィーチャのジオメトリに対する変更を比較することができます。ビューアー内での移動や個別属性表示も可能です。
ビューアーの下部のドロップダウン メニューを使用すると、次のオプションを使用してフィーチャのリプレゼンテーションを比較できます。
- [現在] - 現在のバージョンと比較します。
- [ターゲット] - ターゲット バージョンのフィーチャの状態と比較します。
- [共通の上位バージョン] - 編集される前の現在のバージョンにおけるフィーチャの状態と比較します。