リレーションシップ クラス プロパティの管理

[リレーションシップ クラス プロパティ] ダイアログ ボックスでは、リレーションシップ クラス プロパティにアクセスして変更することができます。

リレーションシップ クラス プロパティへのアクセス

リレーションシップ クラスを作成すると、リレーションシップ クラスは [カタログ] ウィンドウに表示され、そのプロパティ、およびリレーションシップ クラスに属しているフィーチャクラスを確認できるようになります。

[リレーションシップ クラス プロパティ] ダイアログ ボックスにアクセスし、リレーションシップ クラスに対して定義したプロパティを確認するには、次の手順を実行します。

  1. ArcGIS Pro を起動します。
  2. [カタログ] ウィンドウの [データベース] フォルダーで、ジオデータベース接続をクリックして内容を展開します。
  3. リレーションシップ クラスを右クリックし、[プロパティ] を選択します。
    カタログ ウィンドウに表示されているリレーションシップ クラス

    [リレーションシップ クラス プロパティ] ダイアログ ボックスが表示されます。

    リレーションシップ クラスのプロパティ

リレーションシップ クラスのプロパティ

[リレーションシップ クラス プロパティ] ダイアログ ボックスには、[一般][ルール][管理] の 3 つのタブがあります。

一般タブ

[リレーションシップ クラス プロパティ] ダイアログ ボックスの [一般] タブには、次のリレーションシップ クラス プロパティが表示されます。

リレーションシップ クラス プロパティ ダイアログ ボックスの一般タブ

  • リレーションシップ クラス - リレーションシップ クラスの名前。
  • タイプ - リレーションシップ クラスのタイプ (シンプルかコンポジット)。
  • 基数 - リレーションシップの基数は、関連元クラスのオブジェクトの数と関連先クラスのオブジェクトの数を指定します。 リレーションシップには、1 対 1、1 対多、多対多の 3 つの基数のいずれかを指定できます。
  • 通知 - メッセージの通知方向。 あるフィーチャの更新によって、その関連フィーチャの更新をトリガーする操作があるコンポジット リレーションシップ クラスに適用されます。 正方向の更新が要求されるか、何も要求されないことがあります。
  • 起点名 - 起点クラス名。

  • 関連元の主キー - リレーションシップの関連元クラスのキー フィールドは主キーと呼ばれ、多くの場合は PK という略語で示されます。

  • 関連元の外部キー - 関連先クラスのキー フィールドは外部キーと呼ばれ、多くの場合は FK という略語で示されます。

  • 関連先の名前 - 関連先クラス名。

  • 正方向 (関連元から関連先へ) - 関連元から関連先へナビゲートしたときに表示される正方向ラベル。 このラベルは、このダイアログ ボックスで直接変更できます。

  • 逆方向 (関連先から関連元へ) - 関連先から関連元へナビゲートしたときに表示される逆方向ラベル。 このラベルは、このダイアログ ボックスで直接変更できます。

  • スプリット ポリシー - リレーションシップ クラスのスプリット ポリシーは、編集プロセス中に関連元のフィーチャクラス内のフィーチャを分割する際に、関連先テーブル内のレコードをどう処理するかを決定するために使用されます。

  • レプリカ トラッキング - 属性付きリレーションシップ クラスまたは多対多のリレーションシップ クラスでレプリカ トラッキングが有効になっているかどうかを指定します。 オフライン マップを操作したり分散コラボレーションで作業したりするには、公開されるすべてのデータのレプリカ トラッキングが有効になっている必要があります。

これらの各プロパティの詳細については、「リレーションシップ クラスの作成ツールのパラメーター」をご参照ください。

ルール

[リレーションシップ クラス プロパティ] ダイアログ ボックスの [ルール] タブには、リレーションシップ クラスに存在しうるすべてのルールのリストが表示されます。

リレーションシップ クラス プロパティ ダイアログ ボックスのルール タブ

リレーションシップ クラスのルールを有効化および無効化する方法については、「リレーションシップ クラス ルールの管理」をご参照ください。

管理

注意:

[リレーションシップ クラス プロパティ] ダイアログ ボックスの [管理] タブにリストされているジオデータベース機能は、属性付きリレーションシップ クラスおよび多対多のリレーションシップ クラスにのみ使用できます。 この機能は、属性付きでないリレーションシップ クラスや多対多でないリレーションシップ クラスでは無効になっています。

リレーションシップ クラス プロパティ ダイアログ ボックスの管理タブにリストされているジオデータベース機能は、属性付きリレーションシップ クラスと多対多のリレーションシップ クラスを除くすべてのリレーションシップ クラスで無効になっています。

[リレーションシップ クラス プロパティ] ダイアログ ボックスの [管理] タブで、次のジオデータベース機能を表示、有効化、無効化できます。

注意:

エンタープライズ ジオデータベース内のリレーションシップ クラスに対してジオデータベース機能を有効化または無効化するには、そのリレーションシップ クラスの所有者としてエンタープライズ ジオデータベースに接続している必要があります。

リレーションシップ クラス プロパティ ダイアログ ボックスの管理タブ

バージョニング

[バージョニング] チェックボックスがオンの場合、エンタープライズ ジオデータベースのデータに対して 2 つの主要なバージョニング タイプを使用できます。

  • [ブランチ] - [ブランチ] オプションはデフォルトで設定されています。 リレーションシップ クラスでブランチ バージョニングを有効にする前に、そのリレーションシップ クラスに属しているフィーチャクラスまたはテーブルでブランチ バージョニングを有効にする必要があります。 ブランチ バージョニング オプションをオンにした後、[リレーションシップ クラス プロパティ] ダイアログ ボックスの [OK] をクリックすると、そのリレーションシップ クラスで必要な条件が自動的に有効になります。 これには、履歴管理Global ID編集情報の記録の有効化や、ジオデータベース接続のブランチ バージョン対応接続への更新が含まれます。
  • [トラディショナル] - リレーションシップ クラスに属しているフィーチャクラスまたはテーブルを、トラディショナル バージョニングを使用するよう登録するには、[トラディショナル] オプションをクリックします。 [リレーションシップ クラス プロパティ] ダイアログ ボックスで [トラディショナル] オプションを選択して [OK] をクリックすると、そのリレーションシップ クラスに属しているフィーチャクラスとテーブルでトラディショナル バージョニングが有効になります。
    • ベース テーブル移行オプション - このオプションは、[バージョニング] タイプが [トラディショナル] に設定されている場合に使用できるようになります。 このオプションは、シンプル フィーチャにのみ使用できます。 トポロジ、ネットワーク データセット、ユーティリティ ネットワーク、トレース ネットワークを含むデータセット、アーカイブが有効になっているデータセット、またはレプリケーションに属しているデータセットでは、このオプションを使用できません。

履歴管理

トラディショナル バージョン対応登録されたリレーションシップ クラスまたはバージョン非対応のリレーションシップ クラスに対する履歴管理を有効にして、履歴データを追跡することができます。 [管理] タブの [履歴管理] オプションは、ファイル ジオデータベース、モバイル ジオデータベース、またはエンタープライズ ジオデータベース内の属性付きリレーションシップ クラスまたは多対多のリレーションシップ クラスで使用できます。

レプリカ トラッキング

リレーションシップ クラスがブランチ バージョン対応タイプで登録されている場合は、レプリカ トラッキングを有効にできます。 リレーションシップ クラスでレプリカ トレッキングを有効にすると、そのリレーションシップ クラスに属しているフィーチャクラスやテーブルでレプリカ トレッキングが有効になります。 公開されるすべてのテーブル、フィーチャクラス、リレーションシップ クラスで、レプリカ トラッキングが有効化されている必要があります。

注意:

データの公開時に同期を有効にすると、レプリカ トレッキングが自動的に有効になります。

Global ID

Global ID によって、ジオデータベース内およびジオデータベース間でフィーチャを一意に識別できます。 リレーションシップ クラスの Global ID を有効化すると、属性付きリレーションシップ クラス テーブルに Global ID 列が追加されます。

[Global ID] オプションは、ファイル ジオデータベース、モバイル ジオデータベース、またはエンタープライズ ジオデータベース内の属性付きリレーションシップ クラスまたは多対多のリレーションシップ クラスの [管理] タブで使用できます。

編集情報の記録

[編集情報の記録] では、属性付きリレーションシップ クラス テーブル (中間テーブルとも呼ばれる) に対する挿入と更新についての情報を自動的に記録および保持する、編集情報の記録を有効または無効にすることができます。

[編集情報の記録] は、多対多、属性付き 1 対 1、または 1 対多のテーブルベース リレーションシップ クラスのプロパティを表示しているときに有効化できます。

たとえば、Parcels フィーチャクラスと ParcelOwners テーブルの間の多対多のリレーションシップ クラスが作成され、そこでは 1 つのパーセルが多くの所有者を持ち、1 人のパーセル所有者が多くのパーセルを所有しているとします。 このシナリオでは、このリレーションシップ自体を説明する他の属性をこの中間テーブルに格納できます。たとえば、所有者とパーセルの間のリレーションシップごとに所有権の割合を格納する PercentOwnership フィールドなどです。 この中間テーブルで編集情報の記録を有効にすると、この属性リレーションシップ クラス テーブルに対する挿入または更新が自動的に記録および保持されます。

編集情報の記録の有効化および無効化の詳細については、「編集情報の記録を有効化」をご参照ください。

編集情報の記録タブにはリレーションシップ クラス プロパティ ダイアログ ボックスからアクセスできます。

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