シミュレーションの構成が終了したら、シミュレーションを実行します。 シミュレーションを実行すると、現在表示されているレイヤーまたは一連のカスタム レイヤーを使用して、解析用の標高サーフェスが作成されます。 水の移動と集積が算出され、段階的にビューに表示されます。 シミュレーションが実行されると、重要な時点のキャッシュが構築されます。 この後、再生コントロールを使用して、結果を再生したり、段階的に表示したりすることができます。
シミュレーションの実行
シミュレーション レイヤーをシーンに追加して構成したら、洪水シミュレーションを実行できます。 このためには、[シミュレーション] タブの [構築] グループにある [実行] ボタン をクリックします。 シミュレーションの再生が開始されます。
シミュレーションが実行されると、現在表示されている時間が [シミュレーション] タブの [再生] グループにある [現在] 時間ボックスに反映されます。 各計算が生成されると、その結果が表示され、それに合わせて現在の時間の値が更新され、再生キャッシュが構築されます。 キャッシュされた各時点間の時間差は、読み取り専用の [ステップ] 時間ボックスに表示されます。
シミュレーション内の特定の時点に移動するには、[現在] 時間ボックスに新しい時間の値を入力して Enter キーを押します。 シミュレーションでは、直前のキャッシュされた時点が読み込まれ、その時点から順方向に再生されます。
テレインの詳細レベルのスケーリングの使用
洪水シミュレーション シナリオが実行されると、最初の処理ステップでシーン内のコンテンツから標高値が収集されます。 地表面の標高サーフェスでは、この処理時に使用するテレインの詳細レベルを選択できます。
最も正確な結果を得るには、[シミュレーション] タブの [アクティブ] グループにある [標高の精度] スライダーを [正確] 設定に移動します。 シナリオやシーンによっては、実行に時間がかかる場合があります。 処理時間を最短にするには、スライダーを [高速] 設定に移動します。 このスライダーには 4 つの設定があります。 シミュレーションが始まると、テレインでどの詳細レベルが使用されているのかを示すビューが再描画されます。
ヒント:
- 初期調査では高速設定を使用し、より詳細な解析が必要な場合は、より正確な設定でシナリオを実行します。
- 各詳細レベルのスケーリング ステップを切り替えると、水が流れて集積する様子に若干の違いが生じます。
シミュレーションの再生
期間全体が生成されて一度再生されたら、再生コントロールを使用して、キャッシュされた結果を段階的に表示することができます。 これらのコントロールを次に示します。
- [開始へ移動] - シミュレーションをその開始状態に設定します。
- [前に戻る] - シミュレーションを 1 つ前のステップに戻します。
- [再生] - キャッシュ シミュレーションのアニメーション表示を開始します。
- [次に進む] - シミュレーションを 1 つ後のステップに進めます。
- [終了へ移動] - シミュレーションを前回のキャッシュ状態に設定します。
- [雨] - シミュレーションの再生中に降雨効果を 3D で視覚的に表示します。 このコントロールは、グローバル シーン ビューでしか使用できません。
注意:
再生コントロールはシミュレーションの再生中に使用できますが、クリックした後も時間はそのまま進みます。 ステップまたは移動コントロールを使用する場合は、まず再生を一時停止しておくことをおすすめします。
シミュレーションの実行
シミュレーションを実行した後で構成に変更を加えた場合は、新しい結果を表示するために、シミュレーションを再実行し、キャッシュを再構築する必要があります。
注意:
シンボルに変更を加えた場合、シナリオを再実行する必要はありません。
[シミュレーション] タブの [構築] グループで [実行] ボタン をクリックします。 既存のキャッシュが削除され、新しいシミュレーション キャッシュが生成されます。
シミュレーション キャッシュの削除
プロジェクトを閉じた場合でも、シミュレーション キャッシュは保持されます。 キャッシュを保存しない場合は、[シミュレーション] タブの [構築] グループにある [削除] ボタン をクリックします。 また、各レイヤーのキャッシュを個別に管理する方法をシミュレーションの [レイヤー プロパティ] ダイアログ ボックスの [キャッシュ] タブで構成することもできます。