Web フィーチャ レイヤーからホスト レイヤーを公開することで、既存の Web ベースのリソースをさらに活用できます。 この作業は、ビッグ データ ストア内のデータなど、Web フィーチャ サービス以外からはアクセスできないデータを利用する際には特に重要です。 たとえば、Web フィーチャ レイヤーからホスト マップ イメージ レイヤーを公開すると、次のようなメリットがあります。
- クライアント コンピューターではなくサーバーによって処理されるため、描画時間が短縮される
- Web フィーチャ レイヤーでサポートされていない高度な視覚化方法を使用できる
- Web フィーチャ レイヤーを編集することで、ホスト マップ イメージ レイヤーを編集できる
現在、ホスト マップ イメージ レイヤーは、ArcGIS Pro の Web フィーチャ レイヤーから公開できる唯一の Web レイヤー タイプです。
また、Web フィーチャ レイヤーからホスト レイヤーを公開すると、デスクトップから Web へのデータ フローを詳細に制御できます。 ポータルが信頼できるデータ リポジトリになると、デスクトップベースのデータからレイヤーを共有する頻度を減らすことができます。 フィーチャ レイヤーを Web に共有した後、このレイヤーをデータ製品を作成するための主要なソースにすることができます。 同じ Web フィーチャ レイヤーから必要な数のホスト マップ イメージ レイヤーを公開できます。
Web フィーチャ レイヤーからホスト マップ イメージ レイヤーを公開するには、次の条件を満たしている必要があります。
- アクティブなポータルが ArcGIS Enterprise 10.8 以降である。
- ホスト タイル レイヤーを公開する権限がある。
- Web フィーチャ レイヤーの所有者である。
- Web フィーチャ レイヤーはホスト フィーチャ レイヤーであり、登録済みデータを参照するレイヤーではありません。
注意:
このワークフローは、ArcGIS Pro ユーザー インターフェイスからのみ実行できます。 Python スクリプトで実行することはできません。
デフォルトの構成を使用した、ホスト マップ イメージ レイヤーの Web フィーチャ レイヤーからの公開
デフォルトの構成を使用して Web フィーチャ レイヤーからホスト マップ イメージ レイヤーを公開するには、次の手順を実行します。
- 次の 2 つの方法のいずれかで、ポータル内のホスト Web フィーチャ レイヤーを参照します。
- [カタログ] ウィンドウで、[ポータル] タブをクリックして、[ポータル] タブの下にある [マイ コンテンツ] タブ をクリックします。
- リボンの [マップ] タブの [レイヤー] グループで、[データの追加] をクリックします。 [データの追加] ダイアログ ボックスの [ポータル] で、[マイ コンテンツ] をクリックします。
- ホスト Web フィーチャ レイヤー またはホストされた時空間 Web フィーチャ レイヤー をマップに追加します。
- 必要に応じてレイヤーをシンボル表示します。
たとえば、ドット密度やチャートなどのシンボルを使用できます。これらは、マップ フィーチャ レイヤーではサポートされていますが、Web フィーチャ レイヤーではサポートされていません。
- ホスト マップ イメージ レイヤーを公開するには、次のいずれかを実行します。
- 1 つのレイヤーまたはサブレイヤーを公開します。 レイヤーを右クリックし、[共有] をポイントして、[フィーチャ レイヤーからレイヤーを公開] をクリックします。
- 複数のサブレイヤーを公開します。 Ctrl キーを押しながら目的のサブレイヤーをクリックします。 選択した任意のレイヤーを右クリックし、[共有] をポイントして、[フィーチャ レイヤーからレイヤーを公開] をクリックします。
- すべてのサブレイヤーを公開します。 [コンテンツ] ウィンドウの上部にある [データ ソース別にリスト] タブ をクリックします。 ホスト フィーチャ サービス名を右クリックし、[フィーチャ レイヤーからレイヤーを公開] をクリックします。
[フィーチャ レイヤーからレイヤーを公開] ウィンドウが表示されます。
- [アイテムの詳細] で、Web レイヤーの名前を入力します。
- 必要に応じて、[サマリー] フィールドと [タグ] フィールドを完成させます。
サマリーとタグは、ArcGIS Enterprise 10.9 以前のポータルで共有する場合は必須です。
最大 128 個のタグを入力できます。
[タイプ] で、Web レイヤー タイプをマップ イメージ レイヤーにします。 ソース データ (ホスト Web フィーチャ レイヤー) の名前がレイヤー タイプの下に表示されます。
- [場所] で、[フォルダー] メニューを使用して、Web レイヤーを保存するポータル コンテンツのフォルダーを選択します。 必要に応じて、フォルダーを作成します。
デフォルトで、Web レイヤーは Web フィーチャ レイヤーと同じフォルダーに格納されます。
ヒント:
[参照] ボタン をクリックし、ポータル コンテンツのフォルダーを参照します。 テキスト ボックスに、フォルダー名を入力することもできます。
- [共有レベル] で、Web レイヤーを共有する方法を指定します。
- [所有者] - そのアイテムにアクセスできるのは、所有者 (および他のメンバーが所有しているコンテンツを表示する権限のある組織のメンバー) だけです。 これがデフォルトのオプションです。
- [組織] - コンテンツを組織内のすべての認証済みユーザーと共有します。 このオプションは、組織アカウントでサイン インした場合に使用できます。
- [すべてのユーザー (パブリック)] - コンテンツが一般公開されます。 誰もがコンテンツにアクセスして、表示することができます。
- 必要に応じて、[グループ] で自分が所属するグループを選択して、そのメンバーとコンテンツを共有します。
- 必要に応じて、[コンテンツ] タブをクリックして、フォルダー、新しい Web レイヤー、サブレイヤーと割り当てられている ID (あれば) を表示します。
[マップ プロパティ] ダイアログ ボックスで、[Web レイヤーを共有できるよう一意の数値 ID の割り当てを許可] オプションを有効化した場合、各サブレイヤーに割り当てられている ID が表示されます。 ID を変更するには、レイヤーの横の番号をクリックします。 [レイヤー プロパティ] ダイアログ ボックスの [一般] タブの [レイヤー ID] テキスト ボックスにカスタム整数 ID を入力します。 詳細については、「レイヤー ID の割り当て」をご参照ください。
- [共有の完了] で [分析] をクリックして潜在的な問題がないか確認します。
エラーと警告は、[メッセージ] タブにリストされます。 メッセージを右クリックして、ヘルプ トピックを開くか、ソフトウェアで処置を行います。 GIS リソースを共有するには、エラー を解決する必要があります。 警告 の解決は推奨されますが、必須ではありません。
- エラーを解決し、必要に応じて警告を修正したら、[公開] をクリックして、Web レイヤーを共有します。
- 必要に応じて、[ジョブ] をクリックし、ジョブ ステータスを監視します。
- Web レイヤーが正常に公開されたら、ウィンドウの下部にある [Web レイヤーの管理] リンクをクリックし、ポータル内の Web レイヤーにアクセスします。
ホスト マップ イメージ レイヤーの構成
ホスト マップ イメージ レイヤーを構成する手順は、マップ イメージ レイヤーを構成する場合と同じです。 ただし、ホスト マップ イメージ レイヤーの構成可能なプロパティには、次のような制限があります。
- WMS、WFS、KML、カスタム SOE などのレイヤーおよび機能を追加できません。
- ホスト マップ イメージ レイヤーは動的に描画する必要があり、キャッシュできません。
- Web フィーチャ レイヤーの日付はすでに UTC (協定世界時) に変換されているため、日付フィールドの設定は有効になりません。
- [プールの構成] タブ は使用できません。
ホスト マップ イメージ レイヤーの上書き
ホスト マップ イメージ レイヤーを上書きすることはできません。
ホスト マップ イメージ レイヤーの公開に使用した Web フィーチャ レイヤーは、その従属マップ イメージ レイヤーを最初に削除しない限り、上書きまたは削除できません。
古いポータルで共有する際の考慮事項
ホスト マップ イメージ レイヤーは、ArcGIS Enterprise 10.8 以降の Web フィーチャ レイヤーからしか公開できません。