ベクター タイル インデックスの作成 (Create Vector Tile Index) (データ管理)

サマリー

ベクター タイル パッケージの作成時にインデックス ポリゴンとして使用できるマルチスケール メッシュのポリゴンを作成します。

ベクター タイル インデックスの作成ツールの図
オーストラリアとニュージーランドを対象としたマルチスケール メッシュのベクター タイル インデックス ポリゴンが表示されます。

使用法

  • 生成されるポリゴンのメッシュはマルチスケールであり、これは入力マップに定義されたさまざまな詳細レベルを表します。 最高の詳細レベルのポリゴンは、入力マップ内で指定された数以下のフィーチャの頂点を取り囲むようにサイズ調整されます。ポリゴンのサイズは、フィーチャの頂点の密度、フィーチャの分布、ベクター タイルの作成時に生成された固有のジェネラライズによって決まります。 結果として生成されるポリゴンの最大詳細レベルは最大 16 です。

  • 各ポリゴンの PTS フィールドの値は、各ポリゴンが含むソース データの頂点数を示します。 インデックス ポリゴン全体でこのフィールドの高い値を調べて、頂点数が高く、ベクター タイルのパフォーマンスを低下させる可能性があるエリアを検索します。

  • 各ポリゴンの LOD フィールドの値は、詳細のレベル (LOD) を示します。 マップの最大 LOD を探すには、フィールド値を並べ替えます。 インデックス ポリゴンによって表される最大 LOD は、タイル スキーマで指定された最大 LOD に一致しないことがあります。 ベクター タイル レイヤーは、軽量で効率的なタイル ソリューションに対応しているので、最大 LOD で十分なはずです。 ベクター タイル レイヤーは、最大 LOD を超える詳細表示では、オーバーサンプリングを使用します。

  • 各ポリゴンの LEAF フィールドの値は、ベクター タイル レイヤーをレンダリングする際にタイルをオーバーズームするかどうかを示します。 LEAF フィールドの値は次のとおりです。

    • LEAF = 0 は、タイルがオーバーズームしないことを示します。
    • LEAF = 1 は、LOD 値を超えてオーバーズームするときにタイルがオーバーズームすることを示します。
    たとえば、最大 LOD が 10 の場合、ベクター タイル レイヤーは詳細を、LOD 値 10 を超えてズームします。 LOD 値 10 を超えてより大きな縮尺に拡大すると、タイルは、引き続きその縮尺で適切にフィーチャをレンダリングします。 連続データと見なされるマップでは、ラスター タイルへの出力は妥当な詳細をより適切に維持できます。

  • この出力フィーチャクラスは、[ベクター タイル パッケージの作成] ツールで入力インデックス ポリゴンとして使用するのに適しています。 [ベクター タイル パッケージの作成 (Create Vector Tile Package)] ツールでは、作成される複数の詳細レベルでフィーチャの密度に最適なタイルを作成する場合に、これらのポリゴンが使用されます。 最小および最大の LOD 値は、ベクター タイルの minLOD および maxLOD の値として保存されます。

    このツールは、次のようにインデックス ポリゴンを使用します。

    • インデックス タイル構造を使用する場合 - ツールでは、作成される複数の詳細レベルでフィーチャの密度に最適なタイルを作成する場合に、出力ポリゴンが使用されます。 最小および最大の LOD 値は、ベクター タイルの minLOD および maxLOD の値として保存されます。
    • フラット タイル構造を使用する場合 - ツールでは、出力ポリゴンを使用して、フラット キャッシュが生成される中間インデックス キャッシュを生成します。これにより、マップまたはベースマップからベクター タイルを生成する処理が速くなります。

  • ベクター タイルの作成方法の詳細については、「ベクター タイルの作成に使用するマップの作成」をご参照ください。

パラメーター

ラベル説明データ タイプ
入力マップ

出力ポリゴンのサイズと配置を決定する、入力マップ内のフィーチャの分布と頂点の密度。 通常、この入力マップは、後から [ベクター タイル パッケージの作成] ツールでベクター タイルを作成する場合に使用します。

Map
出力タイル フィーチャクラス

詳細レベルごとのインデックス構築済みタイルの出力ポリゴン フィーチャクラス。 それぞれのタイルは、[最大頂点数] パラメーターで指定された数以下の頂点 (処理可能な数の入力頂点) を取り囲むことができます。

Feature Class
ArcGIS Online/Bing Maps/Google マップのパッケージ

タイル スキーマを既存のマップ サービスから生成するか、ArcGIS Online/Bing Maps/Google Maps 用に生成するかを指定します。

  • オン - ArcGIS Online/Bing Maps/Google マップのタイル スキーマを使用します。 ArcGIS Online、Bing Maps、または Google Maps のタイル スキーマを使用すると、これらのオンライン マップ サービスからキャッシュ タイルをオーバーレイできます。 タイル スキーマの読み込み時に、このタイル スキーマは組み込みオプションとして ArcGIS Pro に取り込まれます。 このパラメーターをオンにした場合、ソース マップのデータ フレームでは、WGS84 Web メルカトル (球体補正) 投影座標系を使用する必要があります。 これがデフォルトです。
  • オフ - 既存のベクター タイル サービスのタイル スキーマを使用します。 レベルによる推移で 2 倍になる縮尺を持ち、タイル サイズが 512 x 512 のタイル スキーマだけがサポートされています。 [タイル スキーマ] パラメーターで、ベクター タイル サービスまたはタイル スキーマ ファイルを指定する必要があります。

  • オンラインArcGIS Online/Bing Maps/Google マップのタイル スキーマを使用します。 ArcGIS Online、Bing Maps、または Google Maps のタイル スキーマを使用すると、これらのオンライン マップ サービスからキャッシュ タイルをオーバーレイできます。 タイル スキーマの読み込み時に、このタイル スキーマは組み込みオプションとして ArcGIS Pro に取り込まれます。 このオプションを選択した場合は、ソース マップのデータ フレームに WGS84 Web メルカトル (球体補正) 投影座標系を使用する必要があります。 これがデフォルトです。
  • 既存既存のベクター タイル サービスのタイル スキーマを使用します。 レベルによる推移で 2 倍になる縮尺を持ち、タイル サイズが 512 x 512 のタイル スキーマだけがサポートされています。 tiling_scheme パラメーターのベクター タイル サービスまたはタイル スキーマ ファイルを指定する必要があります。
Boolean
タイル スキーマ
(オプション)

[ArcGIS Online|Bing Maps|Google マップのパッケージ] パラメーターがオフの場合に使用されるベクター タイル サービスまたはタイル スキーマ ファイル。 タイル スキーマのタイル サイズは 512 x 512 である必要があり、2 倍の比率で連続する縮尺を持つ必要があります。

Map Server; File
最大頂点数
(オプション)

出力フィーチャクラス内の各ポリゴンで取り囲まれる (すべての表示レイヤーの) 頂点の最適な数。 頂点数のデフォルト値は、推奨値の 10,000 です。

Long

arcpy.management.CreateVectorTileIndex(in_map, out_featureclass, service_type, {tiling_scheme}, {vertex_count})
名前説明データ タイプ
in_map

出力ポリゴンのサイズと配置を決定する、入力マップ内のフィーチャの分布と頂点の密度。 通常、この入力マップは、後から [ベクター タイル パッケージの作成] ツールでベクター タイルを作成する場合に使用します。

Map
out_featureclass

詳細レベルごとのインデックス構築済みタイルの出力ポリゴン フィーチャクラス。 それぞれのタイルは、vertex_count パラメーターで指定された数以下の頂点 (処理可能な数の入力頂点) を取り囲むことができます。

Feature Class
service_type

タイル スキーマを既存のマップ サービスから生成するか、ArcGIS Online/Bing Maps/Google マップ用に生成するかを指定します。

  • ONLINEArcGIS Online/Bing Maps/Google マップのタイル スキーマを使用します。 ArcGIS Online、Bing Maps、または Google Maps のタイル スキーマを使用すると、これらのオンライン マップ サービスからキャッシュ タイルをオーバーレイできます。 タイル スキーマの読み込み時に、このタイル スキーマは組み込みオプションとして ArcGIS Pro に取り込まれます。 このオプションを選択した場合は、ソース マップのデータ フレームに WGS84 Web メルカトル (球体補正) 投影座標系を使用する必要があります。 これがデフォルトです。
  • EXISTING既存のベクター タイル サービスのタイル スキーマを使用します。 レベルによる推移で 2 倍になる縮尺を持ち、タイル サイズが 512 x 512 のタイル スキーマだけがサポートされています。 tiling_scheme パラメーターのベクター タイル サービスまたはタイル スキーマ ファイルを指定する必要があります。
Boolean
tiling_scheme
(オプション)

service_type パラメーターが EXISTING に設定されている場合に使用される、ベクター タイル サービスまたはタイル スキーマ ファイル。 タイル スキーマのタイル サイズは 512 x 512 である必要があり、2 倍の比率で連続する縮尺を持つ必要があります。

Map Server; File
vertex_count
(オプション)

出力フィーチャクラス内の各ポリゴンで取り囲まれる (すべての表示レイヤーの) 頂点の最適な数。 頂点数のデフォルト値は、推奨値の 10,000 です。

Long

コードのサンプル

CreateVectorTileIndex の例 1 (Python ウィンドウ)

次の Python ウィンドウ スクリプトは、イミディエイト モードで CreateVectorTileIndex 関数を使用する方法を示しています。

import arcpy
arcpy.env.workspace = "C:/data/cartography.gdb/transportation"
arcpy.CreateVectorTileIndex_management("CURRENT", "tiles", "ONLINE", "", 10000)
CreateVectorTileIndex の例 2 (スタンドアロン スクリプト)

このスタンドアロン スクリプトは、CreateVectorTileIndex 関数の使用例を示しています。

# Name: CreateVectorTileIndex.py
# Description: Find all the maps in the project and
#   create vector tile index polygon feature class for each map

# import system modules
import os
import arcpy

#set environment settings
arcpy.env.overwriteOutput = True
outputPath = "C://Tilepackages//"

# Loop through the project, find all the maps, and
#   creates vector tile index polygon for each map,
#   using the same name as the map

p = arcpy.mp.ArcGISProject("c:\\temp\\myproject.aprx")for m in p.listMaps():
      print("Creating Vector Tile Index for: " + m.name)
      arcpy.CreateVectorTileIndex_management(m, outputPath + m.name + '.shp', "ONLINE", "", 10000)

環境

このツールは、ジオプロセシング環境を使用しません。

ライセンス情報

  • Basic: Yes
  • Standard: Yes
  • Advanced: Yes

関連トピック