GeoAnalytics Desktop ツールボックスにおける空間リレーションシップ

[フィーチャの結合 (Join Features)] ツールでは、フィーチャの相対的な場所に基づいて、あるレイヤーのフィーチャを別のレイヤーのフィーチャに結合できます。この操作を「空間結合」と呼びます。空間結合の他に、[フィーチャの結合 (Join Features)] を使用して時系列的結合と属性結合を適用することもできます。空間結合を定義するときに、あるレイヤーに含まれるポイント、ポリライン、ポリゴンの各フィーチャを選択するために、使用できる空間リレーションシップが多数あります。この空間リレーションシップは、別のレイヤーにあるフィーチャとの着目するリレーションシップを示します。

たとえば、最近発生した洪水で被害を受けた家屋数を調査するには、Within 空間リレーションシップ演算子を使用して、家屋のレイヤーを洪水の境界に結合できます。

結合レイヤーとターゲット レイヤー

空間結合では、結合レイヤーからターゲット レイヤーへのフィーチャのマッチングが、フィーチャの相対的な空間位置に基づいて行われます。

次の凡例は、このトピック内のすべての例に適用されます。

  • ターゲット フィーチャ - 緑
  • 結合フィーチャ - 紫
  • 結合フィーチャと選択された空間リレーションシップを示すターゲット フィーチャ - 赤のハイライト

フィーチャ間の空間リレーションシップ

フィーチャ間の空間リレーションシップでは、ジオメトリの種類 (ポイント、ポリライン、およびポリゴン) がそれぞれ内部と境界を持ちます。 2 つのジオメトリの内部と境界を対応させることにより、それらのジオメトリが示す空間リレーションシップが決まります。

GeoAnalytics Desktop ツールを使用する空間リレーションシップに使用されるジオメトリの境界と内部

GeoAnalytics Desktop ツールでサポートされるリレーションシップは Clementini です。つまり、ポリゴンの境界はポリゴンの内部や外部とは別のものです。

ジオメトリ タイプとサポートされるリレーションシップ

次の表に、特定タイプのジオメトリ間の空間結合 (ポイントと他のポイントとの結合など) でサポートされる空間リレーションシップを示します。

次のジオメトリ タイプ間の空間結合 (ターゲット フィーチャと結合フィーチャ):等しい交差する含む含まれる横切る接する重複する平面近接測地線近接

ポイントとポイント

チェック マークチェック マークチェック マークチェック マークチェック マークチェック マーク

ポイントとポリライン

チェック マークチェック マークチェック マークチェック マークチェック マーク

ポイントとポリゴン

チェック マークチェック マークチェック マークチェック マークチェック マーク

ポリラインとポイント

チェック マークチェック マークチェック マークチェック マークチェック マーク

ポリラインとポリライン

チェック マークチェック マークチェック マークチェック マークチェック マークチェック マークチェック マークチェック マークチェック マーク

ポリラインとポリゴン

チェック マークチェック マークチェック マークチェック マークチェック マークチェック マーク

ポリゴンとポイント

チェック マークチェック マークチェック マークチェック マークチェック マーク

ポリゴンとポリライン

チェック マークチェック マークチェック マークチェック マークチェック マークチェック マーク

ポリゴンとポリゴン

チェック マークチェック マークチェック マークチェック マークチェック マークチェック マークチェック マークチェック マーク

等しい

ターゲット フィーチャと結合フィーチャの内部が同一であり、ジオメトリ タイプが同じである場合、ターゲット フィーチャは結合フィーチャに等しくなります。

以下の画像では、緑のターゲット フィーチャが紫のフィーチャに等しい場合に、赤の枠で囲まれます。

空間リレーションシップのタイプ: 等しい

交差する

ターゲット フィーチャがそのジオメトリの一部を結合フィーチャと共有する場合、ターゲット フィーチャは結合フィーチャと交差しています。 ターゲット フィーチャが結合フィーチャを含む (Contains)、含まれる (Within)、横切る (Crosses)、接する (Touches)、または重複する (Overlaps) 場合、ターゲット フィーチャは交差しています。

以下の画像では、緑のターゲット フィーチャが紫のフィーチャと交差する場合に、赤の枠で囲まれます。

空間リレーションシップのタイプ: 交差する

含む

結合フィーチャがターゲット フィーチャのサブセットであり、相互の内部が交差している場合、ターゲット フィーチャは結合フィーチャを含みます。 結合フィーチャが境界上にあり、内部と交差している場合、ターゲット フィーチャは結合フィーチャを含みます。 結合フィーチャが境界上のみにあり、内部にはない場合、ターゲット フィーチャは結合フィーチャを含みません。

これは Within 演算子の逆です。

以下の画像では、緑のターゲット フィーチャが紫のフィーチャを含む場合に、赤の枠で囲まれます。

空間リレーションシップのタイプ: 含む

含まれる

ターゲット フィーチャの全体が結合フィーチャの内側にある場合、ターゲット フィーチャは結合フィーチャに含まれます。 内部の交差部分が空でなく、ターゲット フィーチャが結合フィーチャのサブセットである場合、ターゲット フィーチャは含まれます。 交差する内部がない場合、結合フィーチャはターゲット フィーチャに含まれません。

これは Contains 演算子の逆です。

以下の画像では、緑のターゲット フィーチャが紫のフィーチャを含む場合に、赤の枠で囲まれます。

空間リレーションシップのタイプ: 含まれる

横切る

2 本のポリラインの交差部分がポイントのみを含み、交差部分のポイントの少なくとも 1 つが両方のポリラインの内部にある場合、それらのポリラインは横切っています。 ポリラインの接続部分の一部がポリゴンの内部にあり、一部が外部にある場合、ポリラインとポリゴンは横切っています。 ポリラインとポリゴンが、ポリゴンの内部で共通のポリライン (ポリライン全体と等しくはない) を共有している場合、それらのポリラインとポリゴンは横切っています。 ターゲット フィーチャと結合フィーチャは、ポリラインまたはポリゴンでなければなりません。

以下の画像では、緑のターゲット フィーチャが紫のフィーチャとクロスする場合に、赤の枠で囲まれます。

空間リレーションシップのタイプ: 横切る

接する

ターゲット フィーチャと結合フィーチャが交点を持つが、それらのフィーチャがオーバーラップしていない場合、ターゲット フィーチャは結合フィーチャと接しています。

以下の画像では、緑のターゲット フィーチャが紫のフィーチャと接触する場合に、赤の枠で囲まれます。

空間リレーションシップのタイプ: 接する

重複する

2 つのジオメトリが同じジオメトリ タイプであり、交差部分も同じジオメトリ タイプであるが、両方の元のジオメトリとは異なる場合、それら 2 つのジオメトリは重複しています。

以下の画像では、緑のターゲット フィーチャが紫のフィーチャと重複する場合に、赤の枠で囲まれます。

空間リレーションシップのタイプ: 重複する

平面近接と測地線近接

概念的に、これらの演算子は、指定された距離を使用してターゲット フィーチャをバッファーし、バッファーを適用した結合フィーチャと交差するターゲット フィーチャをすべて返します。

[測地線近接] 操作は、平面距離ではなく測地線距離が使用される点を除き、[平面近接] と同じです。データが広大な地理的範囲をカバーする場合や、入力座標系が地理座標系である場合は、この演算子を選択します。

以下の画像では、近接距離バッファー (薄緑) が指定された緑のターゲット フィーチャが、紫の結合フィーチャの近傍にある場合、赤の枠で囲まれています。

空間リレーションシップのタイプ: 近接 (平面および測地線)