SAR 特徴検出ウィザードの操作

Image Analyst ライセンスで利用できます。

SAR (合成開口レーダー) 特徴検出ウィザードを使用すると、画面の案内を従って、初めから終わりまで、海洋の検出と抽出のワークフロー全体を段階的に進んでいくことができます。 特徴検出のための SAR データの操作には、複数のデータ処理ステップ、パラメーターの選択、フィーチャの抽出が必要です。 このウィザードは、レベル 1 SAR データを使用して特徴検出を実行するためのベスト プラクティスおよび簡略化されたユーザー エクスペリエンスで構成された、ガイド付きのワークフローを提供します。 現在、ウィザードは海洋フィーチャの抽出と海岸線のマッピングをサポートしています。

ウィザードは 4 つのステップで構成されています:

  1. フィーチャ タイプの選択
  2. 入力の指定
  3. 検出設定の指定
  4. 出力の指定

特徴検出ウィザードを開く

SAR 特徴検出ウィザードにアクセスするには、次の手順を実行します:

  1. [コンテンツ] ウィンドウで、SAR データセットを選択します。
  2. [SAR タブ] をクリックします。
  3. [解析] グループで、[SAR ツール] ドロップダウン メニューをクリックし、[特徴検出ウィザード] を選択します。

[特徴検出ウィザード] ウィンドウが表示されます。

フィーチャ タイプの選択

特徴検出ウィザードの最初のページは、[フィーチャ タイプの選択] ページです。 このページは、検出するフィーチャのタイプの選択に使用されます。 ここで指定したフィーチャによって、その後のページでの処理ステップと検出方法が決まります。

各構成で選択できるフィーチャ タイプは 1 つのみです。

  • [陸域と水域] - 陸域と水域を検出して海岸線を定義します。 これは内陸の水域 (湖、河川、貯水池など) と海岸線の両方に適用されます。
  • [明るい海洋オブジェクト] - 船舶、石油プラットフォーム、洋上の風力タービンなど、明るい海洋フィーチャをレーダーの強い後方散乱で検出します。
  • [暗い海洋エリア] - 石油流出や藻類の繁殖など、レーダー後方散乱が少ない暗い海洋フィーチャを検出します。

入力

ウィザードの 2 ページ目では、ユーザーが入力 SAR データセットを指定できます。

軌道修正のための認証

入力が Sentinel-1 データセットの場合、[軌道修正のための認証] の追加セクションが表示されます。 このセクションは、Sentinel-1 以外のデータセットには適用されません。

  • [ユーザー名] - Copernicus Data Space Ecosystem のログイン認証情報のユーザー名。
  • [パスワード] - Copernicus Data Space Ecosystem のログイン認証情報のパスワード。
  • [クラウド ストレージ コネクション] - Copernicus Data Space Ecosystem クラウド ストレージ コネクション ファイル。

軌道修正は、利用可否に基づいて自動的に実行されます。 精密な OSV (軌道ステート ベクター) が使用できる場合、それらをダウンロードして使用します。 精密な OSV が使用できない場合、更新された OSV をダウンロードします。 どちらも使用できない場合、軌道修正はスキップされます。

注意:

通常、更新された OSV は、画像取得から 3 時間以内に利用できますが、精密な OSV は最大 3 週間かかる場合があります。 Copernicus Data Space Ecosystem のユーザー アカウント設定方法の詳細については、軌道ファイルのダウンロード ツール内の詳細情報をご参照ください。

標高

標高情報は、入力 SAR データのオルソ幾何補正に使用されます。

  • [DEM] - 入力 DEM。 入力レーダー データがオルソ幾何補正されていない場合、この DEM を使用してデータがオルソ幾何補正されます。
  • [ジオイド補正を適用] - 入力 DEM の鉛直参照系を楕円体の高さに変換するかどうかを指定します。 ほとんどの標高データセットは海面の海抜を基準にしているため、これらの場合に楕円体高に変換するために、補正が必要になります。
    • オン - ジオイド補正を実行して、海抜高度を (EGM96 ジオイドに基づいて) 楕円体高に変換します。 これがデフォルトです。
    • オフ - ジオイド補正は行われません。 このオプションは、DEM が楕円体高で指定されている場合のみ使用します。

対象地域

[対象地域] は、ウィザードによって処理されるエリアを指定します。 入力ラスターまたはフィーチャクラスから指定できます。 デフォルトでは、入力 SAR データセット全体が使用されます。

検出設定

ウィザードの 3 ページ目では、ユーザーが検出パラメーターを構成できます。 これらの設定は、選択したフィーチャ タイプによって異なります。

陸域と水域

[検出する最小面積] は、水域として抽出する最小面積です。 デフォルト値は 50,000 平方メートルです。

明るい海洋オブジェクト

パラメーター説明

オブジェクトの最小幅

検出するオブジェクトの最小幅。 幅は正の値でなければなりません。 デフォルト値は 10 メートルです。

オブジェクトの最大幅

検出するオブジェクトの最大幅。 幅は正の値でなければなりません。 デフォルト値は 100 メートルです。

オブジェクトの最小長

検出するオブジェクトの最小長。 長さは正の値でなければなりません。 デフォルト値は 50 メートルです。

オブジェクトの最大長

検出するオブジェクトの最大長。 長さは正の値でなければなりません。 デフォルト値は 500 メートルです。

海岸線除外バッファー

陸海マスクの周囲のバッファー距離を指定します。 バッファー ゾーン内のフィーチャは検出から除外されます。 デフォルト値は 100 メートルです。

土地利用をマスク

陸域をマスクする方法を指定します。

  • [DEM] - 入力 DEM を使用して陸海マスクを生成します。
  • [陸域ポリゴン] - 入力陸域フィーチャを使用して陸海マスクを生成します。
  • [水域ポリゴン] - 入力水域フィーチャを使用して陸海マスクを生成します。

[陸域ポリゴン] または [水域ポリゴン] を選択した場合、フィーチャクラスも指定する必要があります。

マスク フィーチャ

[陸域ポリゴン] または [水域ポリゴン] を定義するフィーチャクラス。

暗い海洋エリア

パラメーター説明

検出する最小面積

検出する最小面積。 デフォルト値は 50,000 平方メートルです。

海岸線除外バッファー

陸海マスクの周囲のバッファー距離を指定します。 バッファー ゾーン内のフィーチャは検出から除外されます。 デフォルト値は 100 メートルです。

土地利用をマスク

陸域をマスクする方法を指定します。 [陸域ポリゴン] または [水域ポリゴン] を選択した場合、ユーザーはフィーチャを指定する必要があります:

  • [DEM] - 入力 DEM を使用して陸海マスクを生成します。
  • [陸域ポリゴン] - 入力陸域フィーチャを使用して陸海マスクを生成します。
  • [水域ポリゴン] - 入力水域フィーチャを使用して陸海マスクを生成します。

マスク フィーチャ

[陸域ポリゴン] または [水域ポリゴン] を定義するフィーチャクラス。

出力

ウィザードの最終ページでは、[実行] をクリックするとログ ビューが表示されます。 ユーザーは、処理された SAR データを保存することができます。

パラメーター説明

出力検出結果

特徴検出ウィザードの結果。 デフォルトの出力ファイル名は、入力レイヤーと選択されたフィーチャ タイプに基づいて生成されます。

処理された SAR データセットの保存

処理された SAR データをラスター データセットとして保存するかどうかを指定します。

  • オン - 処理された SAR データセットが保存されます。
  • オフ - 処理された SAR データセットは保存されません。

出力 SAR データセット

処理された SAR データセットのファイル ディレクトリーと名前。

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