配色 (またはカラー コード) は、通信ドメイン ネットワークにおいて、ケースとなるストランド、管、被覆の色に基づいて光ファイバー システム内の繊維ストランド、ケーブル外皮、コネクターを区別するために使用されます。
配色は、グループ化されたオブジェクトの各階層レベルを表す、複数のグループで構成されます。 通信事業者は、使用されているケーブルのタイプを表すために、さまざまな配色を定義できます。 ケーブル内の各ファイバーには一意の論理シーケンス番号 (ユニット識別子) が割り当てられています。これは、グループ化されたエッジ オブジェクト レコードの First unit 属性と Num units 属性によって示されます。 配色を利用することで、グループ化されたエッジ オブジェクトのユニット識別子を直感的に操作できます。
配色の追加ツールでは、特定のケーブル タイプの配色を表すために必要なグループとレベルを含む配色を作成できます。 配色の削除ツールを使用すると、ユーティリティー ネットワークから配色を削除できます。
要件
配色を追加するには、次の要件が満たされている必要があります。
- [入力ユーティリティー ネットワーク] パラメーターは、ユーティリティー ネットワーク バージョン 8 以降を参照する必要があります。
- [ドメイン ネットワーク] パラメーターは、通信ドメイン ネットワークを参照する必要があります。
- グループの [レベル] の値は 1 から始まり、連続的に増えていく必要があります。
- エンタープライズ ジオデータベースを操作する場合、次の点を確認してください。
- [入力ユーティリティー ネットワーク] パラメーター値は、「データベース ユーティリティー ネットワークの所有者」として、確立されたデータベース コネクションから取得する必要があります。
- 接続された ArcGIS Enterprise ポータル アカウントは、ポータル ユーティリティー ネットワークの所有者である必要があります。
ライセンス:
アクティブなポータル アカウントは、エンタープライズ ジオデータベースでユーティリティー ネットワークを作成、公開、編集するための ArcGIS Advanced Editing ユーザー タイプ エクステンションのライセンスが付与される必要があります。 クエリー操作とトレース操作にこのユーザー タイプ エクステンションは必要ありません。例
以下の図に示す 3x2x6 のファイバー ケーブルに新しい配色を指定します。 [配色の名前] パラメーターの値は 3x2x6 と指定され、3 つの緩衝管 (それぞれ 2 本のリボンを収容しており、各リボンは異なるファイバー容量に対応) で構成されます。 この構成を表すために、3 つのグループで構成される配色が使われ、[グループの区切り文字] の値として「%」が使用されます。

配色の各グループは、そのそれぞれを表す複数の属性によって特徴付けられます。 [ラベル] の値はフィーチャに関連付けられた固定の配色、[容量] の値はグループ内の各アイテムが対応できるフィーチャの数、[区切り文字] の値は色ラベルを区切るために使われる特殊文字を表します。 1 つ目のグループは、「Buffer tube」という名前でレベル 1 に指定され、各緩衝管の色のラベル (BL、OR、GR_BK) が含まれます。 それぞれの容量は 2 本のリボンで、各ラベルを区切る区切り文字として「#」を使用します。 2 つ目のグループは、「Ribbon」という名前でレベル 2 に指定され、リボンのプロパティを示します。 リボンは 1 (容量は 3 本のファイバー)、2 (容量は 6 本のファイバー) とそれぞれラベル付けされます。 このグループでも、各ラベル間の区切り文字として「#」を使用します。 最後に、配色の最も低いグループは、「Fiber」という名前でレベル 3 に指定され、ファイバーの色を表します。 ファイバーの色は BL、OR、GR、BL_BK、OR_YL、GR_BK としてラベル付けされ、各ラベル間の区切り文字として「#」を使用します。 色ラベルは固定されているため、ファイバーの最初の 3 つのラベル (BL、OR、GR) は 1 とラベル付けされたリボンに対応し、6 つのラベルはすべて 2 とラベル付けされたリボンに対応します。 このレベルでは、ファイバーには容量がないため、このパラメーターは空のままにしておきます。
注意:
グループおよびラベルの区切り文字には、1 文字か 2 文字を使えます。 番号記号 (#) は、先頭にドル記号 ($) を付けることで区切り文字として使えます。たとえば、「$#」は、ツールが実行され、長さが 1 であると評価された場合に「#」として評価されます。

この配色をユーティリティー ネットワークに追加すると、ネットワーク内のライン フィーチャおよびエッジ オブジェクトの Color scheme 属性フィールドを通じて適用できるようになります。

ユーティリティー ネットワークへの配色の追加
ユーティリティー ネットワークに配色を追加するには、次の手順を実行します。
- [解析] タブの [ジオプロセシング] グループで、[ツール]
をクリックして、[ジオプロセシング] ウィンドウを開きます。 - [ジオプロセシング] で、[配色の追加] を検索して選択します。
- [入力ユーティリティー ネットワーク] パラメーターに、ユーティリティー ネットワークを指定します。
- [ドメイン ネットワーク] パラメーターで通信ドメイン ネットワークを指定します。
- [配色の名前] パラメーターで、配色の名前を指定します。
- [グループの区切り文字] パラメーターでは、配色のグループ間のラベルを区切るために使う特殊文字 (複数可) を指定します。
- [グループ] セクションのパラメーターでは、配色の各グループで使用する [名前]、[ラベル]、[容量]、[区切り文字] のパラメーターの値を指定します。
[レベル] パラメーターに、必要に応じて「1」と入力します。このパラメーターに値が指定されていない場合、グループの作成時に 1 から自動的に増分します。 [ラベル] では、グループ内のフィーチャを記述するラベルを、カンマ区切りのリストで指定します。 [容量] では、ラベルで示した各フィーチャの容量を指定します。 [区切り文字] では、配色のラベルを区切るために使う特殊文字 (複数可) を指定します。
注意:
グループ内のラベル数と容量は一致する必要があります。 さらに、グループ内のラベル数は、階層の親グループに対して指定された最大容量と一致する必要があります。
- 配色の各グループに対し、ステップ 7 を繰り返します。
注意:
最小のグループ レベルでの [容量] は空である必要があります。 - [実行] をクリックします。
ユーティリティー ネットワークと Network_<ID>_ColorScheme コード値ドメインに配色が追加されます。