位相アンラップ (Unwrap Phase) (Image Analyst)

Image Analyst ライセンスで利用できます。

サマリー

位相の不明確性を無くし、SLC (Single Look Complex) データの連続位相値を求めます。

使用法

  • インターフェログラム内の位相値は、-π 〜 π の限られた範囲にラップされるため、変位や高さを解釈するのが困難になります。 位相のアンラップにより、位相の不明確さが取り除かれ、連続的な位相値を取得できます。

  • アンラップを最適化するため、ツールは入力レーダー データの位相分散である有効コヒーレンスを計算します。 位相分散は、位相値を使用してインターフェログラム ピクセルの信頼性を判断するコヒーレンス計測値の一種です。

    分散が大きい場合は、有効コヒーレンスが低く、信頼性の低いピクセルであることを示します。

    分散が小さい場合は、有効コヒーレンスが高く、信頼性の高いピクセルであることを示します。

    計算された有効コヒーレンスは、有効コヒーレンス閾値パラメーター値を下回る低コヒーレンス領域をマスクするために使用されます。

  • このツールの出力は、測深スケールの配色を使用して表示されます。

パラメーター

ラベル説明データ タイプ
入力レーダー データ

ラップされた入力複素インターフェログラム。

Raster Dataset; Raster Layer
出力レーダー データ

アンラップされたインターフェログラムの位相。

Raster Dataset
偏波バンド
(オプション)

補正する偏波バンド。

デフォルトでは、最初のバンドが選択されています。

String
位相アンラップ手法
(オプション)

適用するアンラップ手法を指定します。

  • 最小二乗 PCG最小二乗 PCG (Preconditioned Conjugate Gradient) 法が使用されます。 この手法では、連立一次方程式を使用して、アンラップされた位相の最適解を反復的に求めます。 これがデフォルトです。
String
有効コヒーレンス閾値
(オプション)

マスキングに使用される有効コヒーレンス閾値。 デフォルト値は 0.3 です。

Double

UnwrapPhase(in_radar_data, out_radar_data, {polarization_bands}, {unwrap_phase_method}, {effective_coherence_threshold})
名前説明データ タイプ
in_radar_data

ラップされた入力複素インターフェログラム。

Raster Dataset; Raster Layer
out_radar_data

アンラップされたインターフェログラムの位相。

Raster Dataset
polarization_bands
[polarization_bands,...]
(オプション)

補正する偏波バンド。

デフォルトでは、最初のバンドが選択されています。

String
unwrap_phase_method
(オプション)

適用するアンラップ手法を指定します。

  • LEAST_SQUARES_PCG最小二乗 PCG (Preconditioned Conjugate Gradient) 法が使用されます。 この手法では、連立一次方程式を使用して、アンラップされた位相の最適解を反復的に求めます。 これがデフォルトです。
String
effective_coherence_threshold
(オプション)

マスキングに使用される有効コヒーレンス閾値。 デフォルト値は 0.3 です。

Double

コードのサンプル

UnwrapPhase の例 1 (Python ウィンドウ)

次の例は、最小二乗 PCG 法を使用して位相を分割する方法を示しています。

import arcpy
arcpy.env.workspace = r"C:\Data\SAR"

outRadar = arcpy.ia.UnwrapPhase("Igram_Dbst_ML_Topo_Filt.crf", "VV", "PCG", 0.4) 
outRadar.save("Igram_Dbst_ML_Topo_Filt_Unw.crf")
UnwrapPhase の例 2 (スタンドアロン スクリプト)

次の例は、最小二乗 PCG 法を使用して位相を分割する方法を示しています。

# Import system modules and check out ArcGIS Image Analyst extension license
import arcpy
arcpy.CheckOutExtension("ImageAnalyst")
from arcpy.ia import *

# Set local variables
in_radar=r"C:\SAR\Igram_Dbst_ML_Topo_Filt.crf"
out_radar=r"C:\SAR\Igram_Dbst_ML_Topo_Filt_Unw.crf"
polarization="VV"
unwrap_method="LEAST_SQUARES_PCG"
coherence_thresh=0.4

outRadar = arcpy.ia.UnwrapPhase(in_radar, polarization, unwrap_method, coherence_thresh) 
outRadar.save(out_radar)

ライセンス情報

  • Basic: 次のものが必要 Image Analyst
  • Standard: 次のものが必要 Image Analyst
  • Advanced: 次のものが必要 Image Analyst

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