ロケーターの作成

ArcGIS Pro でカスタム ロケーターを作成し、独自のデータを使用してジオコーディングできます。 そうすると、ArcGIS World Geocoding Service を使用した場合と同様に、独自のデータを使用してマップ上の場所と住所を検索できるようになります。

[ロケーターの作成 (Create Locator)] ジオプロセシング ツールを使用してロケーターを作成するには、次の手順に従います。

  1. [解析] タブで、[ツール] ボタン ツール をクリックします。

    [ジオプロセシング] ウィンドウが表示されます。

  2. [ロケーターの作成] ツールを選択します。
    1. [ジオプロセシング] ウィンドウで、[ツールボックス] タブをクリックします。
    2. ジオプロセシング ツールボックスのリストで、[ジオコーディング ツール] をクリックします。
    3. ジオコーディング ツールのリストで [ロケーターの作成] ツールをクリックします。

      ロケーターの作成ツール

  3. [ロケーターの作成] ツール ウィンドウの [ロール] ドロップダウン リストをクリックし、ロケーターの基準にするロールを選択します。
  4. データに適したロールの詳細については、「プライマリ ロケーター ロール」をご参照ください。
  5. [プライマリ テーブル] テキスト ボックスの横にある [参照] ボタン 参照 をクリックします。

    [プライマリ テーブル] ダイアログ ボックスが開きます。

  6. ロケーターで使用するプライマリ参照データを選択し、[OK] をクリックします。
  7. ロケーターで使用するデータセットが複数存在する場合は、ロケーターに含めるすべてのプライマリ参照データがこのツールに表示されるまで、この手順を繰り返します。 ただし、このツールを使用してロケーターを構築する場合、プライマリ テーブルは 1 つのロールに対して 1 つだけ使用できます。
    ヒント:

    同じロールに関連付けられる、同一タイプのデータ レイヤーが複数ある場合は、データ レイヤーをマージまたはアペンドしてデータを 1 つのレイヤーに集約し、その単独レイヤーを複数ロールのロケーターの参照データ レイヤーとして使用します。

    注意:

    プライマリ参照データ テーブルだけでなく、ストリートや市の代替名の情報を格納するテーブルもあります。 代替名テーブルを使用してロケーターを作成する方法の詳細については、「代替名テーブルの基礎」をご参照ください。

    注意:

    何百万ものフィーチャを含む参照データでロケーターを作成する場合は、一時ディレクトリを含むドライブにデータ サイズの少なくとも 3 ~ 4 倍の空きディスク容量が必要です。これは、ロケーターが出力場所にコピーされる前に、ロケーターの構築に使用されるファイルがこの場所に書き込まれるためです。 十分なディスク容量がない場合、このツールは実行中に容量が不足した時点で失敗します。 また、大きなロケーターを作成している場合、大量のメモリを消費するプロセスを処理するために、コンピューターに十分な RAM が搭載されている必要があります。

    注意:
    Z 対応のポイント フィーチャクラスをポイント住所、パーセル、POI ロール ロケーターのプライマリ参照データとして使用し、ロケーターを構築できます。 Z 対応のフィーチャは、ジオコードの結果がローカル シーンに「予期される標高」で表示されるよう、絶対高度で作成します。
  8. [エイリアス名] 列にあるドロップダウン矢印をクリックし、適切なフィールド名を選択して、データ内のフィールドを、指定したロケーター ロールに必要なフィールドに関連付けます。

    出力ファイルの名前と出力先は、自動的に選択されます。

  9. 注意:

    ロケーターを構築する際、プライマリ参照データの ObjectID と代替名テーブルを結合 ID ロケーター ロール フィールドにマッピングしないでください。 ObjectID を使用するとロケーターのサイズが大きくなり、バッチ ジオコーディングの性能とジオコーディング品質が低下します。

  10. ファイル名と出力先の値を変更するには、[出力ロケーター] テキスト ボックスの横にある [参照] ボタン 参照 をクリックします。

    [出力ロケーター] ダイアログ ボックスが表示されます。

  11. ロケーターの保存場所 (保存場所はファイル フォルダーである必要があります) を指定し、ロケーターに名前を付けて、[保存] をクリックします。
    ヒント:

    このツールの入力パラメーターのいずれかに関するヒントや注意を表示する場合は、入力パラメーターの横にある [情報] ボタン 情報 のいずれかをクリックします。

  12. [オプション パラメーター] を設定すると、ロケーターをさらにカスタマイズできます。

    注意:
    データの任意のフィールドに対して代替名テーブルがある場合は、ここでそれらのフィールドを追加し、代替名をデータの適切なロールにマッピングします。

    注意:

    結果とともに返したいフィールドがデータに含まれており、それが前の手順で選択したロールのロケーター フィールドにマッピングされていない場合は、そのフィールドを [カスタム出力フィールド] 値として追加できます。 ここに追加したフィールドは、ジオコーディングの結果に含まれます。 ロケーターでサポートされるカスタム出力フィールドの最大数は 50 です。

    注意:

    また、ロケーターの [精度タイプ] 値を変更するには、[グローバルで高い][グローバルで極めて高い][ローカルで極めて高い] のいずれかを選択します。 このパラメーターの詳細については、[ロケーターの作成 (Create Locator)] ツールのドキュメントをご参照ください。

    注意:
    以前に [住所ロケーターの作成 (Create Address Locator)] ジオプロセシング ツールを使用してロケーターを構築し、場所名のエイリアス テーブルを使用した場合は、「POI ロール」を使用して同様の機能を実行できます。 [ロケーターの作成 (Create Locator)] ツールの POI ロケーター ロールは、場所名のエイリアス テーブルを置換しますが、場所名のポイントまたはポリゴン フィーチャクラスが、関連付けられた住所とともに属性テーブルに含まれる必要があります。

  13. [実行] 実行 をクリックします。

    ロケーターの作成ツール ウィンドウ

処理が終了すると、ロケーターが [カタログ] ウィンドウのロケーター フォルダーに追加されます。 指定した保存場所でロケーターを検索することもできます。 新しく作成したロケーターを新規または既存のプロジェクトに追加することができます。

ヒント:

複数ロールのロケーターの作成時に [ロケーターの作成 (Create Locator)] ツールのフィールド マッピングが複雑になることもあるため、ModelBuilder を使用して「モデルを構築」し、ロケーターを作成することも検討してください。 モデルを構築すると、参照データが変更されたとき、カスタム出力フィールドを追加してロケーターを変更したいとき、またはロケーターの作成方法を同僚と共有したいときに、ロケーターを再作成しやすくなります。 ロケーター構築に使用した設定を残しておくには、[ロケーターの作成 (Create Locator)] ツールでロケーターをいったん作成し、過去に実行したツールを Python スクリプトか [ジオプロセシング] タブの「[履歴] ウィンドウ」の「ジオプロセシング パッケージ」のいずれかで保存する方法もあります。

注意:
また、[ロケーターの作成 (Create Locator)] ツールで作成されたロケーターを使用し、「グローバル座標」(緯度/経度、MGRS、DD、USNG) をジオコーディングすることもできます。 座標検索のサポートは、ロケーターの [ロケーター プロパティ] ダイアログ ボックスの [ジオコーディング オプション] ページにある [サポートするカテゴリ] で無効または有効にします。 座標検索のみをサポートするロケーターを作成するには、単独の入力フィーチャを含むロケーターを作成します。そうすると、このロケーターは、デフォルトで座標のジオコーディングをサポートします。

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