関連付け

関連付けは、非空間で一致しないネットワーク フィーチャ間で接続性、格納、および構造物付属物のモデル化を可能にします。

ユーティリティ ネットワークには次の関連付けタイプがあります。

関連付けは、[関連付けの変更] ウィンドウ、[関連付けのインポート (Import Associations)] ツール、または属性ルールを使用して作成されます。 関連付けの各タイプは、関連付けできるネットワーク フィーチャのタイプを制限することでデータ品質を確保するために、独自のネットワーク ルールを作成できます。 これらのルールは、[関連付けの変更] ウィンドウを使用して関連付けを作成するときやインポート時に適用されます。 関連付けをサポートするルールが存在しない場合、[関連付けのインポート (Import Associations)] ツールが失敗します。

関連付けの操作

ワークフローに応じて、ArcGIS Pro でさまざまな方法で関連付けを操作できます。

  • [関連付けの変更] ウィンドウを使用して、ネットワーク フィーチャ間の関連付けを作成、変更、および削除します。 このウィンドウは、選択フィーチャまたはオブジェクトを接続、付属、または格納に含めることができるように、関連付けルールをチェックします。

  • [属性] ウィンドウ 属性 で選択したフィーチャまたはオブジェクトの [関連データの選択] コマンドを使用して、関連ネットワーク フィーチャを選択および操作できるようになりました。

関連付けの変更ウィンドウ

[関連付けの変更] ウィンドウを使用して、ネットワーク フィーチャ間の関連付けを作成、選択、変更、および削除します。 このウィンドウを使用して、選択フィーチャまたはオブジェクトを接続、付属、または格納に含めることができるように、関連付けルールをチェックします。 ユーティリティ ネットワークのフィーチャ制限が適用されている限り、ネットワーク フィーチャ間で関連付けを確立できるようにするためにネットワーク ルールを作成できます。

[関連付けの変更] ウィンドウには、ネットワーク フィーチャ間の関連付けを操作および管理するための次のツールが用意されています。

関連付けの変更ウィンドウの要素

エレメント説明

1

[フィーチャの追加] 頂点の編集 - このコマンドを使用して、マップ上でフィーチャを 1 つ以上選択し、[アクティブなアイテム] を設定します。

2

[選択の読み込み] - このコマンドを使用して、マップ上の選択または属性テーブルから [アクティブなアイテム] ドロップダウン メニューを設定します。

3

[アクティブなアイテム] - このドロップダウン メニューでは、複数のアイテムが選択されるか、ウィンドウに読み込まれるときに、操作するターゲット フィーチャまたはオブジェクトを指定できます。

4

[関連付けの変更メニュー] メニュー - このドロップダウン メニューを使用すると、ウィンドウで関連付けを操作および管理するための追加オプションにアクセスできます。 詳細については、下記の「関連付けの変更メニュー」セクションをご参照ください。

5

関連付けのタブ - ウィンドウの上部にある 3 つのタブを使用すると、アクティブなアイテムとして設定されたネットワーク フィーチャの関連付けタイプを切り替えることができます。 各タイプの関連付けの数は、[接続性] タブ、[格納] タブ、[付属物] タブの横にあるインジケーターで表示されます。 選択したアクティブなアイテムによって、一部のタブが表示されない場合があります。

6

セクション - 各関連付けタブには、アクティブなアイテムの関連付けを操作するために展開または折りたたむことができる複数のセクションが含まれます。 選択したアクティブなアイテムによって、特定のセクションが表示されない場合があります。

7

セクションへの [フィーチャの追加] 頂点の編集 - このコマンドを使用して、マップ上でフィーチャを 1 つ以上選択し、指定したセクションを設定します。

8

[選択の追加] - このコマンドを使用して、マップ上の選択または属性テーブルから指定したセクションを設定します。

関連付けの変更メニュー

追加オプションには、ウィンドウで関連付けを操作および管理するための [関連付けの変更] メニュー メニュー からアクセスできます。

関連付けの変更メニューの追加オプション
  • [すべての関連付けを削除] - 3 つすべての関連付けで [アクティブなアイテム] にある、削除するネットワーク フィーチャのすべての関連付けにマークを付けます。
  • [接続性の関連付けを削除] - 削除する [アクティブなアイテム] のすべての接続性の関連付けにマークを付けます。
  • [格納の関連付けを削除] - 削除する [アクティブなアイテム] のすべての格納の関連付けにマークを付けます。
  • [付属物の関連付けを削除] - 削除する [アクティブなアイテム] のすべての付属物の関連付けにマークを付けます。
  • [関連レコードをすべて選択] - [アクティブなアイテム] との関連付けがあるすべてのレコードの選択を作成します。
  • [すべて展開] - 3 つすべての関連付けタブのセクションをすべて展開します。
  • [すべて折りたたみ] - 3 つすべての関連付けタブのセクションをすべて折りたたみます。
  • [更新] - ウィンドウを更新して、[アクティブなアイテム] の既存の関連付けを表示します。 このオプションを使用すると、検証後にウィンドウを更新したり、関連付けや削除対象としてマークされた関連付けの作成など、ウィンドウで適用されていない変更を取り消したりすることができます。
  • [消去] - アクティブなアイテムおよびすべての関連付けられているネットワーク フィーチャ[関連付けの変更] ウィンドウをクリアします。

属性ウィンドウを使用した関連データの選択

[属性] ウィンドウ 属性[関連データの選択] コマンドでは、関連データの選択に使用できる、選択したフィーチャまたはオブジェクトの有効な関連タイプのリストを表示できます。 有効な関連付けタイプは、選択したフィーチャまたはオブジェクトの関連付けステータス属性によって決まります。 [関連データの選択] コマンドで作成された選択セットは、[属性] ウィンドウの 属性 の現在の選択セットに追加されます。

レイヤーの有効な関連付けタイプを表示している関連データの選択コマンド。

ユーティリティ ネットワーク フィーチャとオブジェクト属性の表示と編集の詳細

[関連データの選択] コマンドでは、次のオプションを利用できます。

  • [すべて] - すべての関連フィーチャまたはオブジェクトを選択します。
  • [接続性] - 選択したフィーチャまたはオブジェクトへの接続性の関連付けを含むネットワーク フィーチャを選択します。
  • [含まれる] - 選択した格納物フィーチャまたはオブジェクトに関連付けられた格納器を選択します。
  • [含む] - 選択した格納器に関連付けられている格納物フィーチャを選択します。
  • [付属先] - 構造物付属物の関連付けを通じて選択されたアイテムに関連付けられた構造物フィーチャまたはオブジェクトを選択します。
  • [付属物] - 構造物付属物の関連付けを通じて選択した構造物に関連付けられた付属フィーチャまたはオブジェクトを選択します。

ウィンドウの選択ツリー ビューで個々のネットワーク フィーチャの [関連データの選択] コマンドを使用するか、レイヤーを右クリックして関連データの一括選択を実行することで、選択したすべてのネットワーク フィーチャの関連データを選択できます。

注意:
選択セットはウィンドウ内のレイヤー別に整理され、複数のアイテムを含むことができます。 [属性] ウィンドウ 属性 にフィーチャまたはオブジェクトの大規模な選択セットが存在している状態で、該当するレイヤーを右クリックすると、[関連データの選択] コマンドにより、その選択セットに有効な関連付けがあるかどうかにかかわらず、すべての関連付けタイプが表示されます。

[属性] ウィンドウ 属性 で選択したアイテムに関連付けられたフィーチャやオブジェクトを選択するには、次の手順を実行します。

  1. [編集] タブの [選択] グループで、[属性] 属性 をクリックします。
  2. ウィンドウに追加するネットワーク内のフィーチャやオブジェクトを選択します。
    1. [選択] タブをクリックします。
    2. [選択] ツール 選択 (Select) をクリックして、マップ内のフィーチャを選択します。

      あるいは、属性テーブルで選択セットを作成します。

  3. 選択したアイテムの関連データを選択します。
    • フィーチャまたはオブジェクトを右クリックし、特定のネットワーク フィーチャの関連データを選択します。
    • レイヤーを右クリックし、レイヤー内で選択されたすべてのネットワーク フィーチャの関連データを一括選択します。
    1. レイヤーか、選択したフィーチャまたはオブジェクトを右クリックします。

      選択セットを操作するためのさまざまなコマンドを含むショートカット メニューが表示されます。

    2. [関連データの選択] コマンドをクリックすると、選択したネットワーク フィーチャの有効な関連付けタイプが表示されます。
    3. リストから関連付けタイプを選択します。

      選択したアイテムに関連付けられたデータが、[属性] ウィンドウ 属性 の選択セットに追加されます。

関連付けの表示

ユーティリティ ネットワーク内のすべてのネットワーク フィーチャには、Association status と呼ばれる属性があります。 この属性は、フィーチャまたはオブジェクトが属している関連付けのタイプ、関連付けのリレーションシップでネットワーク フィーチャが果たす役割、設定プロパティ (表示可能な格納物など) を示しています。 この属性は、マップ内の関連付けの表示を制御し、[属性] ウィンドウ 属性 で選択されたフィーチャまたはオブジェクトの有効な関連付けタイプを決定するために使用されます。

詳細については、「関連付けステータス属性」をご参照ください。

関連付けには属性や Shape フィールドはなく、リレーションシップ クラスや結合テーブルをサポートしていません。 関連付けは、内部ではシステムが管理するテーブルで管理されます。 関連付けに Shape フィールドはありませんが、次のいずれかのワークフローを使用して関連付けを表示できます。

  • [関連付けの変更] ウィンドウをクリックして、関連付けられているネットワーク フィーチャを対話的に表示します。 たとえば、[格納] タブをクリックして、マップ上の格納器フィーチャを選択すると、格納物であるフィーチャを表示できます。 接続性の関連付けは、関連付けられているフィーチャのターミナルも表示します (存在する場合)。
  • ネットワーク ダイアグラムを作成して、ダイアグラム ビューで関連付けを視覚化します。
  • [関連付けの表示] ボタンをクリックして、マップ上の接続性または構造物付属物の関連付けを表示します。
  • [コンテンツの表示] ドロップダウン メニューをクリックして、格納の関連付けの格納物を表示または非表示にします。 これは、関連付けステータス属性を使用して構成された表示フィルターを有効化/無効化して、表示設定プロパティに基づいて格納物フィーチャの表示を切り替えます。

関連付けの表示に関する詳細については、「関連付けの表示の制御」をご参照ください。

関連付けロール

構造物付属物および格納の関連付けでは、構造物または格納器としての役割を果たすネットワーク フィーチャを表すフィーチャクラスとテーブルに、適切な関連付けロールを割り当てる必要があります。 特定の関連付けロール タイプをその他のプロパティとともに指定するには、[関連付けロールの設定 (Set Association Role)] ツールを使用します。 [構造物] または [格納器][ロール タイプ] が、構造物付属物の関連付けにおける構造物、または格納の関連付けにおける格納器としての役割を果たすネットワーク クラスに割り当てられます。このとき、特定のアセット グループとアセット タイプが使用されます。 構造物付属物および格納のルールを作成する前に、関連付けロールを設定する必要があります。

関連付けロールを割り当てた後に、ネットワーク クラスのフィーチャとオブジェクトがネットワーク ルールをサポートしていれば、それらを関連付けに含めることができます。

  • [格納器] - 構造物およびドメイン ネットワーク内のすべてのネットワーク クラスに格納器ロールを割り当て、格納器としての役割を果たすことができます。
  • [構造物] - 構造物ネットワークでは、構造物ジャンクション、構造線、構造物境界、構造物ジャンクション オブジェクト、構造物エッジ オブジェクトに構造物ロールを割り当て、構造物としての役割を果たすことができます。

許可されている有効な構造物付属物と格納のリレーションシップを確認するには、「フィーチャ制限」をご参照ください。

フィーチャクラスまたはテーブルに対して関連付けロールが設定されているかどうかを確認するには、ユーティリティ ネットワークの [ネットワーク プロパティ] を確認します。 ここから、該当するドメインまたは構造物ネットワークを展開し、特定のアセット グループおよびアセット タイプの [関連付けロール] 列を調べます。

関連付けロールに設定されるその他のプロパティについては、以下のセクションをご参照ください。

削除ルール、ビューの縮尺、格納器のスプリット ポリシー

[関連付けロールの設定 (Set Association Role)] ツールでは、その他のプロパティを定義できます。 これらのプロパティは、特定の関連付けロールに適用可能で、指定された [ロール タイプ] によって異なります。

関連付けロールの追加プロパティの概要と、これらのプロパティが格納器に適用されるか構造物に適用されるかを次に示します。

  • [ビューの縮尺] - 格納器のみ
  • [削除ルール] - 格納器と構造物
  • [格納器のスプリット ポリシー] - 格納器のみ

[ビューの縮尺] プロパティは、格納器ロールに固有です。 これは、格納モードに入ったときに設定するマップ縮尺 (1:100 など) を決定します。このプロパティはジャンクションおよびエッジ オブジェクトに適用されません。

[削除ルール] プロパティは、格納器と構造物の両方の関連付けロールに適用されます。 これは、親フィーチャが削除されたときの子フィーチャの処理方法を決定します。 たとえば、電柱構造物が削除された場合は、付属物がどのような影響を受けるかが削除セマンティクスで制御されます。 格納の関連付けでは、格納器が削除された場合、格納物フィーチャがどのような影響を受けるかが削除セマンティクスで制御されます。

削除ルールには、次の 3 つのタイプがあります。

  • [制限] - 格納物または付属物フィーチャが存在する場合に格納器または構造物を削除しようとすると、エラーが返されます。 格納物または付属物フィーチャは、格納器または構造物を削除する前に削除する必要があります。
  • [カスケード] - 格納器または構造物を削除すると、その格納物または付属物フィーチャも削除されます。
  • [なし] - 格納器または構造物が削除されたときに、その格納物または付属物フィーチャは削除されるのではなく、格納または構造物付属物の関連付けから除去されます。

[格納器のスプリット ポリシー] プロパティは [格納器] 関連付けロールに固有であり、ライン フィーチャクラスに適用されます。 これは、格納器フィーチャを分割するときの格納物の扱い方を決定します。 格納器のスプリット ポリシーのオプションは、[格納物をスプリットしない] (デフォルト) または [格納物をスプリットする] です。

[格納物をスプリットしない] のスプリット ポリシーを使用する場合、スプリット操作から新しい格納器フィーチャが作成され、格納物はスプリットされません。 格納物フィーチャは、両方の親の格納器の格納物として維持されます。 格納物が非空間ジャンクション オブジェクトの場合、より大きな格納器に格納されます。 [格納物をスプリットする] のポリシーを使用する場合、格納物フィーチャもスプリットされ、スプリット操作中に作成された新しい格納器フィーチャと適切に関連付けられます。

詳細については、「関連付けロールの割り当ての設定または変更」をご参照ください。