ユーティリティ ネットワークのトレースを行うことで、いつでもネットワークの状態について答えを見つけ、問題を解決できます。 ユーティリティ ネットワークをトレースするには、[トレース (Trace)] ジオプロセシング ツールを使用します。
トレース ツールでは、多くのトレース タイプを使用できます。
これらのトレース タイプと合わせて、[トレース (Trace)] ツールには、提供される各トレース タイプの調整に使用する、詳細構成の包括的なセットが含まれています。 これらの構成により、通過可能性を確立し、返されるフィーチャまたはオブジェクトを識別し、実行する計算を設定できます。 ModelBuilder を使用して複雑な構成を保存し、モデル ツールのインターフェイスに表示されるパラメーターの数を減らすことができます。 指定トレース構成を使用して、組織全体で共有できる複雑なトレースを作成して、保存できます。 これにより、詳細なトレースを 1 クリックのみで返せるようになります。
サブネットワーク定義内で、サブネットワーク トレース構成を設定すると、特定の層に対してトレースを実行する際に、[トレース (Trace)] ツールを自動設定することができます。 これは、サブネットワークベースのトレースに適用されます。 たとえば、フィーダーの終端を表示し、各フィーダーの全負荷を算出するために、サブネットワーク トレースを常に保護デバイスで停止させる場合は、サブネットワークベースのトレースを実行するごとに、これらのパラメーターを設定しなくてもかまいません。 これは、層内のすべてのサブネットワークの標準サブネットワーク定義を指定する機能が備わっているためです。 サブネットワーク定義は、層の作成時に管理者が設定します。 [トレース (Trace)] ツールで層を指定すると、入力層に対するサブネットワーク トレース定義セットが、詳細パラメーターに自動設定されます。 設定されたトレース構成パラメーターは、トレースの実行前に、ツール内で、手動で上書きできます。
サブネットワーク トレース構成は、トレースの設定中に、修正または追加できます。 トレースするフィーチャおよびオブジェクトのタイプの制御 (6 インチ超のパイプ直径)、返されるネットワーク フィーチャのタイプの選択 (すべての開放バルブ)、ネットワーク属性を使用した計算の実行 (AB フェーズ ラインの長さの合計) などの操作を実行できます。
各構成要素について、以下のセクションで説明します。 パラメーター オプションと使用法については、トレース ツールをご参照ください。
トレースの非同期実行
ArcGIS Pro 2.9 および ArcGIS Enterprise 10.9.1 以降、[サーバーでの非同期モードでの実行] パラメーターにより、UtilityNetworkTools ジオプロセシング サービスを使用して、トレース操作を非同期に処理するオプションが提供されています。 このオプションは、エンタープライズ配置のユーティリティ ネットワークを操作する場合にのみ使用できます。 デフォルトでは、トレース操作は、同期的に処理されます。
構成オプション | 説明 |
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サーバーでの非同期モードでの実行 |
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トレース範囲の定義
[トレース (Trace)] ツールでは、ネットワーク内のトレースで移動できる範囲を指定する必要があります。 トレース可能なエリアを定義することで、確実にネットワークの目的の部分をトレースできるようになります。 特定のトレース タイプでは、他の層への通過を制限するためにも使用します。 トレース可能なエリアの範囲を示すには、ドメイン ネットワーク、層、サブネットワークという 3 種類の情報を使用します。 トレースのタイプによって必要な情報の種類が決まるので、すべてのトレースで、これらのパラメーターを使用するわけではありません。
ドメイン ネットワークを指定すると、そのドメイン ネットワークのみに、トレースが制限されます。 すべてのサブネットワークベースのトレースで、ドメイン ネットワークを設定する必要があります。 一部のトレースでは、層とオプションのサブネットワークを指定する必要があります。 その他のトレース タイプでは、層とターゲット層を設定する必要があります (上流と下流)。 ターゲット層により、ドメイン ネットワーク内の複数の層にまたがって、トレースできるようになります。
[トレース (Trace)] ツールで指定されている場合に、[層] パラメーターを使用して、トレースを特定の層に制限します。 また、これを使用して、トレース構成パラメーターにサブネットワーク定義の値セットを自動的に入力します。 [層] パラメーターと一緒に始点を使用する場合、始点は指定された層内に、存在する必要があります。 [ターゲット層] パラメーターは、上流および下流のトレースに使用され、トレース可能なネットワークの境界を示します。トレースは、ターゲット層の内部を通過できますが、超えることはできません。
複数の層に対してトレースを行う場合、トレース構成の設定は、最初の層から読み込まれます。 トレースが新しい層に遭遇するたびに、次のトレース構成の設定が読み込まれます。
- 通過可能性の適用範囲
- 条件バリア
- 関数バリア
- プロパゲーター
サブネットワーク トレースで、[サブネットワーク名] 値を設定すると、始点を使用せずに、トレースするサブネットワークを指定できるようになります。 この方法では、トレースの始点として指定されたサブネットワークのサブネットワーク コントローラーを使用します。
格納器、格納物、構造物、バリアを結果に含める
[トレース (Trace)] ツールのこの構成可能なオプション セットにより、結果に含まれるネットワーク フィーチャを、関連付けロールやバリア ステータスに基づいて構成できます。 関連付けフィーチャには、格納器、格納物、構造物があります。 デフォルトでは、格納器、その格納物、構造物以外が、トレース結果として返されます。
格納器を含める
格納器をトレース結果に含めます。 トレースされる格納物フィーチャおよびオブジェクトのすべての格納器も、トレース結果に含められます。 この構成は、構造物ネットワークのトレースにも使用できます。接続された地中ダクトを返す場合などです。
構成オプション | 説明 |
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格納器を含める |
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最初の空間格納器まで含める
返される格納器を制限して、トレース結果の各ネットワーク エレメントの最初の空間格納器およびそれまで検出した格納器のみを含めるかどうかを指定します。 所定のネットワーク エレメントで、空間格納器が検出されず、非空間格納器のみがある場合、結果にはすべての非空間格納器が含まれます。 このパラメーターは、[格納器を含める] が有効な場合のみ使用できます。
構成オプション | 説明 |
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最初の空間格納器まで含める |
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格納物を含める
格納物フィーチャおよびオブジェクトをトレース結果に含めます。 これは、トレース結果に含まれている格納器の格納物も包含します。 異なるタイプの格納器間のあいまいさをなくすために、[出力] フィルターを使用して、結果をフィルターします。
構成オプション | 説明 |
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格納物を含める |
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構造物を含める
構造物をトレース結果に含めます。 これは、構造物アセットのレポートなどのタスクに役立ちます。
構成オプション | 説明 |
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構造物を含める |
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バリア フィーチャを含める
バリアをトレース結果に含めます。 これには、[トレース] ウィンドウの [バリア] タブで設定されたフィーチャ バリアと、動的に構成されたバリア (条件バリア、関数バリア、バリアのフィルター、関数バリアのフィルター) があります。 サブネットワーク定義を使用して、サブネットワーク トレース構成の一部として、トレース結果にバリアを含めるかどうかを構成できます。
注意:
トレースが返した選択セットは、バリアがミッドスパン接続でエッジ フィーチャに置かれており、[バリア フィーチャを含める] オプションがオフのとき、予期しない結果を表示することがあります。 フィーチャのいずれかの部分がトレースによって返された場合、全フィーチャが選択されて、トレース結果に表示されます。
構成オプション | 説明 |
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バリア フィーチャを含める |
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注意:
[バリア フィーチャを含める] 構成オプションはターミナルを含むフィーチャには適用されません。
始点でバリアを無視する
バリアが始点である場合、トレース構成でそれらのバリアを無視します。 これは、上流の保護デバイスのトレースを実行し、検出された保護デバイス (バリア) を始点として使用して、その後の上流の保護デバイスを検索する場合に、役立ちます。
構成オプション | 説明 |
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始点でバリアを無視する |
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リソースのフローを構成
ユーティリティ ネットワークで方向トレースを実行する場合には、リソースがネットワーク エッジに沿ってどのように流れるかを把握しておくことが重要です。 ユーティリティ ネットワークを作成するか、バージョン 7 以降にアップグレードする場合は、[デジタイズ方向を使用] パラメーターを指定して、上流および下流のトレースを実行します。 ラインのデジタイズ方向に依存するモデルを使用して、ネットワーク内のリソースのフロー方向を決定する場合は、このオプションが役立ちます。 現時点でサブネットワーク コントローラーを使用してフローをモデル化している場合は、このオプションを使用しないでください。 デフォルトで、ユーティリティ ネットワークのトレース操作では、サブネットワーク コントローラーの位置に基づいて、フローが決定されます。
このパラメーターをオンにすると、[ドメイン ネットワーク]、[層]、および [ターゲット層] パラメーターが非表示になり、無視されます。 このパラメーターは、ユーティリティ ネットワーク バージョン 7 以降で使用可能であり、[トレース タイプ] が上流または下流の場合にのみ、アクティブになります。
構成オプション | 説明 |
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デジタイズ方向を使用 |
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ネットワークの一貫性の確保
整合したネットワーク エリアとは、ダーティ エリアのないエリアのことです。 ネットワーク トポロジの検証は、トレースがネットワーク トポロジから、ネットワークに関する最新の情報を読み取っていることを保証する唯一の方法です。 一部のトレース タイプでは、トレース対象のサブネットワークもクリーンである必要があります。 詳細については、サブネットワークのライフ サイクルをご参照ください。
[トレース (Trace)] ツールの [一貫性の検証] オプションは、トレース結果のネットワーク トポロジの一貫性を保証します。 [一貫性の検証] が true に設定されている場合、ダーティ エリアがトレース パスと交差すると、トレース操作が失敗します。 これが発生した場合、下の例に示すように、ダーティであると判明したトレース パス内のフィーチャまたはオブジェクトのクラス名および Global ID を含むエラーが返されます。
ERROR 002041: One or more dirty areas were discovered.
[[ElectricDistributionLine: {C0060506-AG17-4B64-B2E0-9162BE613C05}]]
Failed to execute (Trace).
次のシナリオでは、トレース結果に一貫性に関するエラーは発生しません。
- 新しく作成されたフィーチャのダーティ エリア。
- [格納器を含める] または [構造物を含める] オプションが有効ではない場合の、関連する格納器または構造物のダーティ エリア。
ダーティ エリアをクリーンにするか削除するには、ネットワーク トポロジを検証します。
[一貫性の検証] チェックボックスをオンにせずに、トレースを実行すると、予期しないトレース結果が生成される場合があります。 たとえば、1 つのフィーチャがネットワークから削除され、これによって、位置 A と位置 B 間のパスだけが切断されているシナリオを想定します。 削除したフィーチャのダーティ エリアが作成されますが、ネットワーク トポロジを検証する前に、[一貫性の検証] オプションをオフにした状態で、位置 A を始点としてトレースを実行し、接続フィーチャを検索します。 このシナリオでは、トレースが位置 B に到達し、ツールは、警告が出ずに完了します。 位置 B に到達したのは、A と B を接続するフィーチャを削除したことが、検証操作の実行でネットワーク トポロジに反映されていないためです。
上の例で [一貫性の検証] オプションをオンにした場合、ダーティ エリアにトレースが到達して削除されたフィーチャをマークすると、トレースが失敗して、ダーティ エリアに遭遇したことをユーザーに知らせます。 トレースするエリアに関するトポロジの検証の後、トレースは、位置 B に到達できなくなります。削除されたフィーチャが、ネットワーク トポロジに反映されたからです。 トレースされるエリアの範囲全体のネットワーク トポロジが検証されない場合、他のダーティ エリアが発生する可能性があります。
トレース可能な領域に関するネットワーク トポロジ内の情報が最新であっても、サブネットワークは、ダーティである場合があります。 トレース可能なサブネットワークが更新済みであることも確認してください。 詳細については、サブネットワークの更新をご参照ください。
構成オプション | 説明 |
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一貫性の検証 | このオプションがオンのときに、ダーティ エリアがトレース パスと交差すると、トレースが失敗し、ツールからエラーが返されます。 このオプションをオフにすると、ダーティ エリアは無視されます。 このオプションは、デフォルトでオンになっています。 |
非空間オブジェクトの配置可能性の確認
関連付けは、マップ上の非空間ジャンクションおよびエッジ オブジェクトの場所を決定し、視覚的に表現するために使用します。 この関連付けが削除されると、ジャンクションまたはエッジ オブジェクトが未配置になるシナリオが作成される可能性があります。 [トレース (Trace)] ツールと [サブネットワーク定義の設定 (Set Subnetwork Definition)] ツールの [配置可能性の検証] オプションは、通過したオブジェクトの関連付け階層の必要な格納の関連付け、付属物の関連付け、または接続性の関連付けがないオブジェクトを識別する機能を提供します。
[配置可能性の検証] が true に設定されている場合、トレースのパスで未配置のオブジェクトが検出されると、トレース操作が失敗し、エラーが表示されます。 この場合は、トレース パス内の未配置のオブジェクトのクラス名と Global ID を含むエラーがツールから返されます。以下にその例を示します。
ERROR 003326: Unlocatable objects discovered.
[[GasDistributionJunctionObject: {4F860903-PK17-5c15-Y2W0-3512BP436C00}]]
Failed to execute (Trace).
[関連付けの変更] ウィンドウは、オブジェクトを配置可能であると見なすための必要な関連付けを作成するために使用できます。
詳細については、配置可能性をご参照ください。
構成オプション | 説明 |
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配置可能性の検証 | このオプションがオンのときに、未配置のオブジェクトが検出されると、トレースが失敗し、ツールからエラーが返されます。 このオプションがオンになっていないと、未配置のオブジェクトのチェックは実行されません。 このオプションは、デフォルトではオフになっています。 |
トレース内容の制御
トレース中は、停止位置を示すために、バリアが使用されます。その位置を超えるネットワーク フィーチャは、トレースされません。 トレース結果には、バリアを超えるネットワーク フィーチャは含まれませんが、必要に応じて、バリア自体を含めることができます。 [不定フローを許可] および [通過可能性] セクション内のパラメーターなどの他のパラメーターは、ネットワーク パスの通過可能性を管理する、対象の定義に役立ちます。
不定フローを許可
上流トレース、下流トレース、分離トレースを実行する場合には、特定のフロー方向を設定できないシナリオがあります。 サブネットワーク コントローラーを使用して、フロー方向をモデル化する場合は、ループを伴うシナリオが、不定として定義されます。 同様に、デジタイズ方向を使用パラメーターを使用して、上流または下流のトレースを実行する場合は、Flow direction 属性が Indeterminate に設定されているラインまたはエッジ オブジェクトも、不定として定義されます。
デフォルトでは、不定フローのあるフィーチャおよびオブジェクトがトレース結果に含まれ、[不定フローを許可] パラメーターがオンになっています。 このオプションがオフの場合、不定フローがあるネットワーク フィーチャは、通過可能性が停止して、トレース結果に含まれません。 このパラメーターは、上流トレース、下流トレース、分離トレースを実行する場合にのみ適用されます。
構成オプション | 説明 |
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不定フローを許可 |
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通過可能性
[トレース (Trace)] ツールの [通過可能性] セクションには、トレースの通過可能性を制御する、条件バリアと関数バリアがあります。 条件バリアは、ネットワーク属性またはネットワーク カテゴリに基づく式で、トレースを停止する場所を定義します。 関数バリアは、条件を満たしたときに、トレースを停止するタイミングを定義します。
通過可能性の適用範囲は、[トレース (Trace)] ツールで、[通過可能性の適用] 通過可能性の適用範囲パラメーターで、さらに制御できます。 このパラメーターは、ジャンクションとエッジの両方、ジャンクションのみ、またはエッジのみに通過可能性を適用するかを決定します。 たとえば、通過可能性をジャンクションのみに適用し、エッジが条件バリアで指定された条件を満たしている場合、通過可能性の適用範囲により、トレースは、エッジで停止しません。
詳細については、バリアをご参照ください。
関数の設定
関数は、トレースされたネットワーク フィーチャに関連付けられたネットワーク属性に対して、計算 (たとえば、トレースされたすべてのワイヤーの長さの合計) を実行できるようにする、トレース構成プロパティです。 1 つのトレースに対して、複数の関数を指定できます。
さらに、オプションのネットワーク属性フィルターを各関数に追加することもできます。指定した場合、関数は、ネットワーク属性フィルターを満たすネットワーク フィーチャのみに適用されます。 関数内のフィルターは、条件付き要件を導入するために使用されます。たとえば、Phases Current 属性が、値 ABC を含むすべてのラインの長さを合計します。
注意:
関数 (Add、Average、Count、Max、Min、Subtract) を含む、割り当て可能なネットワーク属性を使用するトレース構成は、エッジ エレメントに基づいて、割り当て可能な結果を返します。 たとえば、接続したトレース内の関数を使用して shape length 属性をカウントすると、ライン全体ではなく、個々のエッジ フィーチャに基づくカウントが返されます。 詳細については、割り当て可能なネットワーク属性をご参照ください。
返される内容の制御
トレース結果で返される内容を制御するには、出力フィルターと結果タイプを使用します。
出力フィルター
出力フィルターは、フィルターに指定した条件に適合するかどうかを判別するために、トレース中に発生したすべてのネットワーク フィーチャを審査します。 たとえば、トレースは、電力ネットワークで始点から、すべての上流への保護デバイスを返します。
[トレース (Trace)] ツールで使用できる [出力] フィルターのタイプは、[出力アセット タイプ] と [出力条件] の 2 つです。
[出力アセット タイプ] フィルターは、トレース結果に指定されたアセット タイプのみを含める場合に使用します。 たとえば、電気ネットワークのポール レポートに、結果にポールのみを含める出力アセット タイプ フィルターを設定します。
[出力条件] フィルターは、ネットワーク カテゴリとネットワーク属性をサポートします。 たとえば、ある出力条件は、特定のネットワーク カテゴリ名を使用して、ガス ネットワークのすべての個別デバイスを返す場合があります。 この操作では、個別ネットワーク カテゴリが割り当てられている、すべてのフィーチャおよびオブジェクトが返されます。 ガス ネットワークのトレースでは、緊急時バルブ、バイパス バルブ、システム バルブ、ショート ストップを返すことができます。 このネットワーク カテゴリ以外のフィーチャおよびオブジェクトは、トレースはされますが、結果に含められません。
ネットワーク属性は、ネットワーク トポロジに格納され、1 つ以上のネットワーク クラスのフィールドに関連付けられます。 出力条件に、ネットワーク属性の名前、演算子、ネットワーク属性に有効な値を指定します。 水道網に漏れがある場合、ネットワーク属性を入力して、締めることのできるパイプを返します。 この場合、Line クラスに Pinchable という名前のフィールドがあります。 このフィールドは、[Pinchable] という名前のネットワーク属性に関連付けられています。 [出力条件] パラメーターを構成して、値が True である [Pinchable] ネットワーク属性を持つクラスを検索します。 トレースの結果に、このフィールドと値 True を持つクラスのフィーチャおよびオブジェクトと、Pinchable フィールドのないクラスのネットワーク フィーチャが含まれます。
出力条件にネットワーク属性の動作を指定して、締めることのできるパイプを返すには、出力アセット タイプ フィルターを使用する必要があります。 たとえば、Esri が提供するガス ユーティリティ ネットワークの PipelineLine クラスの Distribution Pipe アセット グループで、Plastic PE アセット タイプを指定します。 2 つのフィルター IsPinchable = True AND AssetType = Plastic PE を使用すると、トレース結果には締めることのできる Plastic PE パイプのみが含まれます。
[結合方法] パラメーターを使用して、複数の [出力条件] 値を実装することができます。 どちらのタイプの出力も使用可能で、複数の出力タイプを設定できます。 出力タイプを組み合わせることで、たとえば、80 PSI を超える 12 インチの締めることのできる Plastic PE パイプをすべて返すように設定できます。
結果タイプ
オプションの [結果タイプ] パラメーターを使用すると、トレースによって返される結果のタイプを制御できます。
[集約されたジオメトリ]、[選択]、[接続性]、[エレメント]、[フィーチャ]、[格納および付属物の関連付け] の各結果タイプは、別々または同時に指定して、それぞれ、出力ジオメトリを生成する、トレース操作の選択セットを作成する、ジオメトリの一致または接続性の関連付けによって接続されたネットワーク フィーチャの接続性グラフを返す、フィーチャに基づく情報を返す、ジオメトリ、ネットワーク属性、ファイル情報を含めたフィーチャに基づく情報を返す、格納および構造物付属物の関連付けによって関連付けられたフィーチャを .json ファイルに返す、などの処理を行えます。
パラメーター | オプション |
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結果タイプ |
注意:エンタープライズ ジオデータベースを操作する場合、次の要件を満たす必要があります。
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[集約されたジオメトリ] オプションを使用すると、フィーチャクラスのマルチパート ジオメトリとして、トレース結果を得ることができます。 このオプションでは、始点の位置とライン フィーチャおよびエッジ オブジェクトのミッドスパンに配置されたバリアの位置を優先して、部分的なフィーチャの結果を返します。
以下の図で、下流トレースで、選択と集約されたジオメトリの結果タイプ オプションを使用した場合の違いを比較してください。 下のネットワークは、9 つのエッジ エレメント (e1、e2、e3 などで表される) から構成される 5 つのライン フィーチャ (f1、f2、f3、f4、f5 で表される) を含みます。
バリア フィーチャを含むこの例では、選択結果が、9 つのエッジ エレメント (f1::e1、e2、e3、f2::e1、e2、f5::e1、e2) から構成される、7 つのポイント フィーチャと 5 つのライン フィーチャを返します。 集約されたジオメトリの結果では、同じフィーチャが返されますが、エッジ エレメント f1::e1,e2 および f5::e2 は除外されます。
[バリア フィーチャを含める] 構成オプションがオンで、エッジに沿ってバリアが配置されている場合、トレースは、バリア フィーチャで停止し、そのエッジの部分的なフィーチャ ジオメトリをトレース結果に返します。 [バリア フィーチャを含める] オプションがオフの場合、トレースは、ミッドスパンの接続性によって検知された、先行するラインの終点またはジャンクションで停止します。
下の例は、[バリア フィーチャを含める] オプションを使用して、トレース結果にバリア フィーチャを含めたり、除いたりするときのトレース結果の違いを示しています。 この例では、始点とバリアの両方が、エッジに沿って配置されています。 このオプションが有効な場合、選択結果は、9 つのエッジ エレメント (f1::e1、e2、e3、f2::e1、e2、f3::e1、f4::e1、f5::e1、e2) から構成される、6 つのポイント フィーチャと 5 つのライン フィーチャを返します。 集約されたジオメトリ結果は、同じ 5 つのライン フィーチャを返しますが、エッジ エレメント f1::e1 および f5::e2 を除外します。エッジ エレメント f1::e2 について、部分的なジオメトリが返されます。 [バリア フィーチャを含める] をオフにして、バリア フィーチャを除外しようとした場合、選択結果は変わりませんが、集約されたジオメトリの結果ではさらに、f1::e2 が除外されます。
結果タイプで、[集約されたジオメトリ] オプションを選択した場合は、トレース出力の振舞いを定義するための 6 つのパラメーターをさらに使用できます。
- 以前のトレース結果をすべて消去
- ジオメトリの合成
- トレース名
- 集約されたポイント
- 集約されたライン
- 集約されたポリゴン
[以前のトレース結果をすべて消去] チェックボックスは、集約されたジオメトリを格納するために選択されたフィーチャクラスのコンテンツに対して、切り捨てまたは追加を行うためのオプションを提供します。
パラメーター | オプション |
---|---|
以前のトレース結果をすべて消去 |
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[ジオメトリの合成] パラメーターを使用すると、集約されたジオメトリ出力でジオメトリを合成して、トレースの実行中に通過する関連付けとエッジ オブジェクトのパスを視覚化することができます。
エッジ オブジェクトのジオメトリは 2 通りの方法で合成できます。 エッジ オブジェクトがラインの格納物である場合は、ジオメトリが空間格納器から推測されます。 エッジ オブジェクトに空間的格納が存在せず、これを実現できない場合は、そのエッジ オブジェクトの端点間のジオメトリが合成されます。
トレースでエッジ オブジェクトのジオメトリを合成する方法の詳細
関連付けを操作する場合は、その関連付けの端点間のジオメトリが合成されます。 エッジ オブジェクトまたは関連付けの端点の格納器が非空間の場合は、格納の階層内の最初の空間フィーチャから、位置が取得されます。
パラメーター | オプション |
---|---|
ジオメトリの合成 |
注意:エンタープライズ ジオデータベースを操作する場合は、ArcGIS Enterprise 11.3 以降が必要です。 |
オプションの [トレース名] パラメーターを使用して、トレース操作の文字列識別子を作成し、トレース結果の識別を支援できます。 [以前のトレース結果をすべて消去] パラメーター チェックボックスをオフにして使用すると、複数のトレース操作を実行して、出力される集約されたジオメトリのフィーチャクラス内の結果を比較できます。
[集約されたポイント]、[集約されたライン]、[集約されたポリゴン] パラメーターを使用して、集約された結果ジオメトリを格納するためのフィーチャクラスを指定できます。 デフォルトでは次に示すように、各パラメーターに、プロジェクトのデフォルトのジオデータベースに格納されるシステム生成のフィーチャクラスが入力されます。
- Trace_Results_Aggregated_Lines - ライン フィーチャクラス
- Trace_Results_Aggregated_Points - マルチポイント フィーチャクラス
- Trace_Results_Aggregated_Polygons - ポリゴン フィーチャクラス
これらのフィーチャクラスは、存在しない場合、自動的に作成されます。 既存のフィーチャクラスも、集約されたジオメトリの格納に使用できます。 デフォルト以外のフィーチャクラスを使用する場合、そのフィーチャクラスは、TRACENAME という名前の文字列フィールドを含み、出力のジオメトリ タイプに一致する必要があります。
部分的なフィーチャの結果をともなう出力ジオメトリを生成すると、トレースをより正確に表現でき、他のタスクに対して、トレース結果の比較や再利用が可能になります。
注意:
ジオプロセシング オプションのジオプロセシング ツールが既存のデータセットを上書きすることを許可を無効にすると、集約されたジオメトリの結果タイプの出力フィーチャクラスが、プロジェクトのデフォルト ジオデータベースに存在する場合、ツール検証の問題が生じる可能性があります。 これを解決するには、ジオプロセシング オプションを有効にするか、プロジェクトのデフォルト ジオデータベースで集約されたポイント、ライン、ポリゴン フィーチャクラスの名前を変更します。
結果タイプで、[選択] オプションを選択した場合は、追加の [選択タイプ] パラメーターで、選択の適用方法や選択がすでに存在する場合に、実行する操作を定義できます。
パラメーター | オプション |
---|---|
選択タイプ |
|
[接続性] 結果タイプ オプションは、トレースの結果を、ジオメトリの一致または接続性の関連付けによって接続されたネットワーク フィーチャの接続性グラフとして返します。 このオプションを選択すると、接続性は、指定した場所にある解析可能な .json ファイルに出力され、データをユーザー独自のグラフに表すため、他のシステムにインポートされます。 接続性情報は、トレースによって返されたネットワーク フィーチャに対してのみ返されます。 .json 出力ファイルには、connctivity の下位で通過したすべてのネットワーク フィーチャに対する、次の情報が格納されます。
- fromNetworkSourceId
- fromGlobalId
- fromObjectId
- fromTerminalId
- fromGeometry
- viaNetworkSourceId
- viaGlobalId
- viaObjectId
- viaPositionFrom
- viaPositionTo
- viaGeometry
- toNetworkSourceId
- toGlobalId
- toObjectId
- toTerminalId
- toGeometry
[エレメント] 結果タイプ オプションは、トレースの結果を、フィーチャに基づく情報として、指定された .json 出力ファイルに返します。このファイルは、追加の解析を実行するための入力として使用できます。 .json 出力ファイルには、elements の下位で通過したすべてのネットワーク フィーチャに対する、次の情報が格納されます。
- networkSourceId
- globalId
- objectId
- assetGroupCode
- assetTypeCode
ポイント フィーチャおよびジャンクション オブジェクトに対して、追加情報が返されます:
- terminalId
ライン フィーチャおよびエッジ オブジェクトに対して、追加情報が返されます:
- positionFrom
- positionTo
[フィーチャ] 結果タイプ オプションは、トレースの結果をフィーチャに基づく情報として、指定した出力 .json ファイルに返します。 [エレメント] オプションと同様に、このオプションを使用すると、他のアプリケーションで使用するための追加情報 (フィーチャ ジオメトリ、ネットワーク属性に関する情報、属性フィールドの値など) を出力に含めることができます。 出力 .json ファイルには、featureElements の下にあるすべての通過したネットワーク フィーチャに対して、上記の [エレメント] が返すのと同じ情報が、以下の追加情報とともに含まれます。
[ジオメトリを含める] で返される情報 (ジャンクションおよびエッジ オブジェクトには存在しません):
- geometry
[ドメインの説明を含める] で返される情報:
- networkSourceName
- assetGroupName
- assetTypeName
- networkAttributeDescriptions ([結果のネットワーク属性] が指定されている場合)
ポイント フィーチャおよびジャンクション オブジェクトに対して、追加情報が返されます:
- terminalName
[結果のネットワーク属性] で返される情報:
- networkAttributeValues
[結果フィールド] で返される情報:
- fieldValues
[格納および付属物の関連付け] 結果タイプ オプションは、格納および構造物付属物の関連付けによって関連付けられた通過済みのネットワーク フィーチャの関連付け情報を、指定した出力 .json ファイルに返します。 .json 出力ファイルには、associations の下位で通過したすべてのネットワーク フィーチャに対する、次の情報が格納されます。
- associationType
- fromNetworkSourceId
- fromGlobalId
- fromTerminalId
- toNetworkSourceId
- toGlobalId
- toTerminalId
[ドメインの説明を含める] で返される情報:
- fromNetworkSourceName
- fromTerminalName
- toNetworkSourceName
- toTerminalName
特定の [結果タイプ] オプションが選択された場合に、追加のパラメーターが有効になります:
- [接続性]、[エレメント]、[フィーチャ]、[格納および付属物の関連付け] の各オプションが選択された場合、追加の [出力 JSON] パラメーターが、出力 .json ファイルの場所を指定するために追加されます。
- [フィーチャ] または [格納および付属物の関連付け] オプションが選択された場合、追加の [ドメインの説明を含める] パラメーターが、通過したネットワーク フィーチャのドメインの説明を含めるために追加されます。
- [フィーチャ] オプションが選択された場合、[ジオメトリを含める]、[結果のネットワーク属性]、および [結果フィールド] パラメーターが、通過したネットワーク フィーチャのフィーチャ ジオメトリ、ネットワーク属性の情報、およびフィールド レベルの情報を出力するために追加されます。
[接続性]、[エレメント]、[フィーチャ]、[格納および付属物の関連付け] のオプションが選択された場合、出力 .json ファイルに sourceMapping エレメントが含められ、ファイルの下部に配置されます。 このエレメントにより、各 networkSourceId に関連付けられたレイヤー名を検索できます。"sourceMapping": {
"1": "UN_6_Associations",
"2": "UN_6_SystemJunctions",
"4": "Structure Junction",
"5": "Structure Line",
"6": "Structure Boundary",
"7": "Structure Junction Object",
"8": "Structure Edge Object",
"9": "Electric Distribution Device",
"10": "Electric Distribution Line",
"11": "Electric Distribution Assembly",
"12": "Electric Distribution Junction",
"13": "Electric Distribution SubnetLine",
"14": "Electric Distribution Junction Object",
"15": "Electric Distribution Edge Object"
},
ビット単位の演算子の操作
トレース構成は、バリア、フィルター、関数、およびトレース結果の出力を定義するために使用される演算子の共通のセットを使用します。 標準的な演算子は、フィーチャ属性を評価して、ある値に等しいか、ある値より小さいか、または大きいかを判別するために使用されます。
ビット単位の演算子はビットを操作し、所定の整数値からバイナリ値を生成します。 これらの演算子は、機能および柔軟性を高め、高度なトレース アプリケーションにおいて、一般的に使用されます。 トレース フレームワークは、ユーザーがドメインのコード値ペアで定義した意味とは無関係に、それらのビットを操作できます。
トレース構成で使用されるビット単位の演算子には、以下が含まれます:
- 値を含む - 指定された値のすべてのビットが、属性内に存在するビット単位の論理積演算 (bitwise AND == value)。
- この演算子を使用する場合、true と評価されるためには、構成値に含まれるすべてのビットが、ネットワーク属性値にも存在する必要があります。
- 値を含まない - 指定された値の一部のビットが、属性内に存在しないビット単位の論理積演算 (bitwise AND != value)。
- この演算子を使用する場合、ネットワーク属性が構成値のすべてのビットを含まない場合にのみ、true と評価されます。
- いずれかを含む - 指定された値の少なくとも 1 つのビットが、属性内に存在するビット単位の論理積演算 (bitwise AND == True)。
- この演算子を使用する場合、構成値に存在するビットのうち、ネットワーク属性にも存在するビットが、true と評価されます。
- いずれも含まない - 指定された値のビットが、属性内に存在しないビット単位の論理積演算 (bitwise AND == False)。
- この演算子を使用する場合、ネットワーク属性値に構成値のビットが存在しない場合にのみ、true と評価されます。
電力ユーティリティ ネットワーク内のフェーズをモデル化するときに、ドメイン コードに対して指定された整数のバイナリ値を使用するように、データセットを構成できます。 値のセットは、コード値ドメインの許容できるフェーズの組み合わせに対して構成され、フェーズを使用する属性に割り当てられます。 トレース構成で使用するために、フェーズ フィールドでネットワーク属性が構成され、割り当てられます。
下の表は、これらのバイナリ値を使用して、フェーズをモデル化する方法の概要を示しています。 10 進値がコードとして格納され、フェーズ値がコード値ドメインで、説明に使用されます。 それぞれの 10 進値には、それに対応する評価済みのバイナリ値があります。 表のバイナリ値列は、各 10 進値のバイナリ リプレゼンテーションを示しています。 ビット単位の演算子は、属性をビットに分解し、各ビットを評価して、演算論理を満たすかどうかを判別します。
バイナリ値 | コード (10 進値) | 説明 (フェーズ値) |
---|---|---|
001 | 1 | C |
010 | 2 | B |
100 | 4 | A |
011 | 3 | BC |
101 | 5 | AC |
110 | 6 | AB |
111 | 7 | ABC |
例: A を含んでいる Phases Current 値を持つサブネットワーク内のすべてのネットワーク フィーチャを見つけるために、配電ドメイン ネットワーク上で、サブネットワーク トレースが実行されます。 始点が、A (100) の Phases Current 値を持つ供給ポイント上に設定され、以下のトレース構成がフィルター バリアとして指定されます。
フィルター バリアは、フェーズ A を含んでいないフィーチャおよびオブジェクトをトレース結果から除外するように構成されます。 バリア フィーチャをトレース結果に含めないようにするには、トレース構成オプション [バリア フィーチャを含める] を False に設定します。 トレース結果は、A の Phases Current 値または A を含んでいる Phases Current 値を持つサブネットワーク フィーチャを含みます。 A を含む Phases Current 値を持たないサブネットワーク フィーチャはバリアと見なされ、結果には含まれません。Filter Barriers
Name: Phases Current
Operator: Does not include any (Bitwise AND equals False)
Type: Specific value
Value: 4 //code for A (100)
以下の表は、ビット単位演算子が true と評価され、トレースでバリアとして機能するシナリオを示すためのガイドとなります。 たとえば、デバイスのフェーズ フィールドに AB (110) というネットワーク属性値があり、トレース構成で比較される値が、ABC (111) であるシナリオがあるとします。
- Includes the values 演算子を使用すると false と評価され、バリアとして機能しません。これは、すべてのビットがネットワーク属性値に存在しないからです。 ビット C (001) は、AB (110) に存在しません。
- 同じ構成で、Includes any 演算子を使用すると、true と評価されます。これは、一部の構成値ビットが、ネットワーク属性に存在するからです。 ビット A (100) とビット B (010) が、ABC (111) に存在します。
- Does not include the values 演算子を使用する場合も、true と評価されます。A (100) と B (010) が存在しても、ネットワーク属性値 AB (110) には、ビット C (001) が含まれないからです。
- 最後に、この構成例で Does not include any 演算子を使用すると、AB (110) のネットワーク属性値に遭遇したときに、false と評価されます。これは、構成値には一致するビット A (100) と B (010) が含まれているからです。 これが true と評価されるためには、A (100)、B (010)、C (001) が存在してはなりません。
ネットワーク属性値 | 構成値 | を含む | いずれかを含む | を含まない | どの値も含まない |
---|---|---|---|---|---|
ABC (111) | A (100) | True | True | False | False |
AC (101) | BC (011) | False | True | True | False |
C (001) | B (010) | False | False | True | True |
AB (110) | ABC (111) | False | True | True | False |
トレースしたネットワーク フィーチャに対する計算の実行
ユーティリティ ネットワークには、サブネットワークが更新またはトレースされたときに使用される、属性の伝達と呼ばれる高度な機能があります。
属性代替を処理するには、データベース フィールドのネットワーク属性を構成します。 代替は一種のネットワーク属性であり、その値を使用して、属性代替カテゴリがアセット タイプに割り当てられているフィーチャに反映される値が算出されます。 この後、結果として生成される代替値を使用して、次の接続フィーチャの値が算出されます。 属性代替を使用するには、属性の反映を構成する必要があります。
指定トレース構成の読み込み
指定トレース構成では、共有と再利用のために作成する、複雑なトレースをすることができます。 [トレース (Trace)] ツールを使用すると、既存の指定トレース構成を読み込み、トレースのプロパティを定義できます。 これにより、トレースに関連付けられたユーザー エクスペリエンスが簡素化され、組織内に共通したトレースの再利用の一貫性をもたらします。
パラメーター | オプション |
---|---|
トレース構成の使用 |
|
[トレース構成名] パラメーターは、トレースのプロパティを定義するトレース構成の名前を指定します。 このパラメーターは、[トレース構成の使用] が有効な場合にのみ使用できます。
注意:
また、[トレース] ウィンドウの [指定構成] タブで、すでに構成済みの指定トレース構成を使用して、トレースを実行することもできます。