シンボル内の効果は、シンボルのグラフィカルな要素が適用される前に、ジオメトリを動的に変更するように作用します。 このようなダイナミック ジオメトリは、シンボル自体によってのみ認識されます。 破線効果がその一例で、これは、ストローク シンボルが描画される前にライン ジオメトリを動的に変更します (マルチパート ジオメトリの小さなセグメントを作成)。 効果の中には、実際にジオメトリ タイプを変更するものがあります。 たとえば、バッファー効果は、ポイントまたはライン ジオメトリからダイナミック ポリゴン ジオメトリを作成できます。 この場合、シンボル内には、このダイナミック ポリゴン ジオメトリの表示方法を指定する塗りつぶしレイヤーが必要になります。
効果は累積的に作用するため、シンボル レイヤーとシンボル効果という基本的構成要素を使用して、複雑なシンボルを構築できます。 効果はシンボルの最上位レベルでグローバルに適用できるため、ダイナミック ジオメトリをシンボルのすべてのレイヤーに渡すことができます。 または、効果を 1 つのシンボル レイヤー内に追加して、そのレイヤーだけに影響を及ぼすことができます。 グローバル効果は常に、シンボル レイヤー効果よりも先に適用されます。
シンボルの構成方法に関する制限はありませんが、効果によって提供されるダイナミック ジオメトリを描画するための正しいシンボル レイヤー タイプがシンボルで欠落している場合は、警告が表示され、シンボルが期待どおりに描画されない可能性があることに注意してください。 このような状態のシンボルを修復するには、[構成] タブ でシンボルの全体像を確認し、不整合な部分の特定を試みます。 次の点に注意してください。
- 累積的なシンボル効果 (グローバル効果など) のチェーンの末尾にある効果によって、シンボルのジオメトリ タイプが決まります。 このジオメトリ タイプに対応するシンボル レイヤーが存在している必要があります。 ダイナミック ポイント ジオメトリを描画するには、少なくとも 1 つのマーカー シンボル レイヤーが存在している必要があります。 ダイナミック ライン ジオメトリを描画するには、少なくとも 1 つのストローク シンボル レイヤー (またはラインを基準としてマーカーを配置するマーカー配置が含まれているマーカー シンボル レイヤー) が存在している必要があります。 ダイナミック ポリゴン ジオメトリは、その内部を描画する塗りつぶしシンボル レイヤー、そのアウトラインを描画するストローク シンボル レイヤー、またはポリゴン基準としてマーカーを配置するマーカー配置が含まれているマーカー シンボル レイヤーによって表示できます。
- 逆に、シンボル レイヤーでは、対応するジオメトリが描画される必要があります。
- [シンボル] ウィンドウの [シンボルの書式設定] モードにある [構成] タブ で、ウィンドウの最上部近くにある描画スタックの上部にシンボル レイヤーが並べられます。 スタックの上位にリストされているレイヤーほど、描画順序が後になります。
- この同じタブには、シンボル効果が、適用される順序でリストされます。 スタックの上位に表示されている効果ほど先に適用されます。 グローバル効果はすべてのシンボル レイヤーに影響し、レイヤー シンボル効果より先に適用されます。
注意:
ArcMap でシンボルに適用されたカスタム リプレゼンテーション ジオメトリック エフェクトは、シンボルが ArcGIS Pro に変換されると、削除されます。 シンボルを変換するには、シンボル化されたマップやシーンをインポートするか、スタイルを ArcGIS Pro プロジェクトにインポートします。