Location Referencing ライセンスで利用可能です。
LRS を構成して ArcGIS Pipeline Referencing で使用できるようにデータを読み込むと、エンジニアリング メジャーと連続的なメジャーの両方でネットワークとイベントを維持することができます。
Pipeline Referencing では、ライン ネットワークと呼ばれるエンジニアリング ステーショニング ネットワークと、派生ネットワークと呼ばれるライン ネットワークをベースにした連続的なメジャー ネットワークを、同じ LRS で構成することができます。 ライン ネットワークと派生ネットワークの両方が構成されている場合、[ルート生成 (Generate Route)] ジオプロセシング ツールを使用して、ライン ネットワークに編集を加え、派生ネットワークに編集を適用できます。
この構成では、ライン ネットワークに加えられたルートの編集が派生ネットワークに自動的に適用されます。 連続的なメジャー ネットワークを派生ネットワークとして構成することは必須ではなく、2 つのネットワークを LRS で個別に登録および管理することができます。
次の図は、LRS 内の派生ネットワーク P_ContinuousNetwork と、LRS 内のライン ネットワーク P_EngineeringNetwork を ArcGIS Pro の [カタログ] ウィンドウで表示したものです。
イベントは、ライン ネットワークと派生ネットワークの両方のルートとメジャーを格納するように構成することもできます。 イベントの振舞いがイベントに適用されると、その形状とメジャーが更新されます。 [イベント メジャーの作成 (Derive Event Measures)] ジオプロセシング ツールを使用して、イベントの派生ネットワーク メジャーを更新します。 これにより、単一のイベント レコードで両方のネットワークのメジャーを確認できます。
派生イベント メジャーを使用すると、ライン ネットワークと派生ネットワークの両方に属する単一のイベントを格納できます。 これにより、レコード数と、データベースで管理されるデータ量を削減できます。 イベントに派生メジャーを構成することは必須ではありません。 派生ネットワークは、派生メジャーをイベントに格納することなく LRS で構成することができます。
次の図は、ライン メジャーと派生ネットワーク メジャーの両方が構成された [Coating] イベント属性テーブルを示しています。
ステーショニング (ライン) ネットワークの編集内容に基づいて更新できる連続的な (派生) ネットワークの構成
派生ネットワークはラインネットワークから構成する必要があります。 ライン ネットワークでルートの編集が行われた際に、その編集内容を派生ネットワークに適用し、形状、日付、およびメジャーの変更内容を 2 つのネットワーク間で一致させることができます。
注意:
派生ネットワークはライン ネットワークに基づいており、LRS で派生ネットワークを構成する前に存在している必要があります。
- 「LRS ネットワークの作成と変更」に示す手順に従って、LRS にライン ネットワークを作成および構成します。
- [LRS ネットワークの作成 (Create LRS Networks)] または [既存のデータセットから LRS ネットワークを作成 (Create LRS Network from Existing Dataset)] ジオプロセシング ツールのいずれかで、[ラインをサポートするフィールドを含める] チェックボックスをオンにします。
ライン ネットワークには、次のフィールドが含まれている必要があります。
- ライン ID フィールド
- ライン名フィールド
- ライン順序フィールド
- 計測単位
- [LRS ネットワークの作成 (Create LRS Networks)] または [既存のデータセットから LRS ネットワークを作成 (Create LRS Network from Existing Dataset)] ジオプロセシング ツールのいずれかで、[ライン ネットワークから生成] チェックボックスをオンにします。
派生ネットワークは、既存のライン ネットワークから作成する必要があります。
- イベントが作成されたら、派生ルート ID、派生メジャー、派生ルート名 (構成されている場合) をサポートする必須フィールドをイベント フィーチャクラスに追加します。
- [ライン ネットワーク名] ドロップダウン矢印をクリックして、ネットワークの派生元のライン ネットワークを選択します。
ネットワーク フィーチャクラスは、選択したフィールドにマッピングされます。
注意:
ルートの編集は、派生ネットワークが構成されている場合のみ、LRS 内のライン ネットワークに適用できます。
エンジニアリング (ライン) メジャーと連続的な (派生) メジャーの両方を格納するイベントの構成
エンジニアリング メジャーと連続的なメジャーの両方を格納するように構成されたイベントは、エンジニアリング (ライン) ネットワークに登録する必要があります。 ルートの編集は、派生ネットワークが更新される前にライン ネットワークに適用されるため、イベントをライン ネットワークに登録して、派生メジャーが更新される前にイベントの振舞いが適用されるようにする必要があります。
- 前のセクションの手順を使用して、LRS 内でライン ネットワークおよび派生ネットワークを構成します。
- イベントを作成します。
手順については、「LRS イベントの作成と変更」をご参照ください。
- イベントが作成されたら、派生ルート ID、派生メジャー、派生ルート名 (構成されている場合) をサポートする必須フィールドをイベント フィーチャクラスに追加します。
- フィールドがイベントに正しく追加されたら、[派生メジャー フィールドの有効化 (Enable Derived Measure Fields)] ジオプロセシング ツールを実行して、イベントにそれらのフィールドを構成します。
派生 (連続的な) ネットワークとイベントの更新
派生ネットワークと派生イベント メジャーは、ジオプロセシング ツールを使用して更新されます。 これらのツールは 1 つずつ実行することも、モデルや Python スクリプトで [イベントの振舞いを適用 (Apply Event Behaviors)] ジオプロセシング ツールを使用して組み合わせることもできます。 モデルまたはスクリプトは、オンデマンドまたはスケジュールされた間隔で実行され、ルートの編集内容に基づいてイベントの振舞いを適用し、派生ネットワークおよび派生イベント メジャーを更新することができます。
以下のワークフローは、派生ネットワークおよび派生イベントを更新するために実行する必要があるツールの順序を示しています。
- ライン ネットワークのルートの編集を完了します。
- [イベントの振舞いの適用 (Apply Event Behaviors)] ジオプロセシング ツールを実行して、[入力ルート フィーチャ] パラメーターにライン ネットワークを選択します。
これにより、イベント形状とライン ネットワーク メジャーが更新されます。
- [ルートの生成 (Generate Routes)] ジオプロセシング ツールを実行して、[入力ルート フィーチャ] パラメーターに派生ネットワークを選択します。
これにより、派生ネットワーク形状とメジャーが更新されます。
- [イベント メジャーの作成 (Derive Event Measures)] ジオプロセシング ツールを実行して、[入力ルート フィーチャ] パラメーターにライン ネットワークを選択します。
ライン ネットワークに登録されているすべてのイベントでツールを実行するか、一部のイベントでツールを実行するかを選択できます。 これにより、イベントの派生ネットワーク メジャーが更新されます。
ツールが実行されると、ルートの編集が行われるたびに、ライン ネットワーク、派生ネットワーク、イベント、およびそのメジャーが更新され、同期状態が維持されます。