点群シーン レイヤー コンテンツの作成 (Create Point Cloud Scene Layer Content) (データ管理)

サマリー

LAS、ZLAS、LAZ、または LAS データセット入力からクラウド内に点群シーン レイヤー パッケージ (*.slpk) またはシーン レイヤー コンテンツ (*.i3sREST) を作成します。

使用法

  • 出力座標系は、それが表示される Web シーンの座標系と一致する必要があります。 対象となる表示環境がグローバル Web シーンの場合、出力座標系は GCS WGS84 または China Geodetic Coordinate System 2000 を使用する必要があります。 グローバル シーンの鉛直座標系は、楕円体、EGM2008 ジオイド、または EGM96 ジオイドである必要があります。

  • 処理対象の .las.zlas、または .laz ファイルは、すべて同じ空間参照を持つ必要があります。 *.las または *.zlas ファイルの入力コレクションによって複数の空間参照が使用されている場合は、[LAS の抽出 (Extract LAS)] ツールを使用して、共通の空間参照にデータを再投影することを検討してください。 不明な座標系を含むデータセットは、このツールへの入力がブロックされます。

  • *.las、*.zlas、または *.laz ファイルは、ヘッダーで定義された、または同じ場所に配置された同じベース名の *.prj ファイルによって定義された空間参照を持っている可能性があります。 *.prj ファイルはヘッダーの情報をオーバーライドするので、欠落した、または無効な空間参照情報を修正するために使用できます。 処理対象のすべての *.las、*.zlas、または *.laz ファイルに不明な座標があるものの、すべて同じ空間参照を使用している場合は、ツールでこのコレクションを処理するために、*.prj の定義されたファイルが 1 つだけ必要です。 *.prj ファイルは [LAS データセットの作成 (Create LAS Dataset)] ツールを使用して生成できます。

  • *.laz ファイルの座標系情報が欠落している場合は、[入力データの座標系] パラメーターを使用して定義できます。

  • [ターゲット クラウド コネクション] パラメーターを使用して、「クラウドに配置」されているオブジェクト ストア (Amazon S3Azure Blob ストレージ、Alibaba OSSGoogle Cloud など) にシーン レイヤー コンテンツを出力します。 このコンテンツはシーン サービスとして公開でき、選択した場所は、ArcGIS Enterprise に「ユーザー管理データ ストア」として登録されている必要があります。

  • [クラウド ストレージ コネクション ファイルの作成 (Create Cloud Storage Connection File)] ツールを使用してコネクション ファイル (.acs) を作成できます。

パラメーター

ラベル説明データ タイプ
入力データセット

シーン レイヤー パッケージの作成に使用する LIDAR データ (LAS、ZLAS、LAZ、または LAS データセット)。 LIDAR データは、ファイルを含む親フォルダーを選択することで指定することもできます。

Layer File; LAS Dataset Layer; Folder; File
出力シーン レイヤー パッケージ
(オプション)

出力シーン レイヤー パッケージ (*.slpk)。

File
出力座標系
(オプション)

出力シーン レイヤー パッケージの座標系。 これには、任意の投影座標系またはカスタム座標系を指定できます。 サポートされている地理座標系には WGS84 や China Geodetic Coordinate System 2000 などがあります。 WGS84 および EGM96 ジオイドは、それぞれデフォルトの水平座標系および垂直座標系です。 座標系は、次のいずれかの方法で指定できます。

  • .prj ファイルへのパスを指定する。
  • 正しい座標系を使用するデータセットを参照する。
  • arcpy.SpatialReference オブジェクトを使用する。

Spatial Reference
地理座標系変換
(オプション)

入力レイヤーの座標系で出力座標系とは異なる測地基準系が使用されている場合に使用される測地基準変換方式。 すべての変換は、その名前で示される方向に関係なく、双方向に実施されます。 たとえば、「NAD_1927_to_WGS_1984_3」は、測地基準変換の方向が WGS 1984 → NAD 1927 の場合でも正常に機能します。

注意:

楕円体測地基準系と重力依存測地基準系の間および 2 つの重力依存測地基準系の間で鉛直方向の測地基準系変換を実行するには、ArcGIS Coordinate Systems Data が必要です。

String
キャッシュする属性
(オプション)

シーン レイヤー パッケージに含めるソース データの属性を指定します。 これらの値は、コンテンツが他のビューアーで使用される場合にアクセス可能になります。 目的のレンダリングおよびフィルタリング オプション (たとえば、強度、リターン、クラス コード、RGB) に必要な属性を選択します。 ストレージを削減するには、不要な属性を除外します。

  • 強度LIDAR ポイントごとのレーザー パルスのリターン強度が含まれます。
  • RGBLIDAR ポイントごとに収集される RGB 画像情報が含まれます。
  • LAS フラグ分類およびスキャン方向フラグが含まれます。
  • 分類コード分類コード値が含まれます。
  • 戻り値LIDAR パルスからの不連続リターン番号が含まれます。
  • ユーザー データ0 ~ 255 の数値を指定できるカスタマイズ可能な属性が含まれます。
  • ポイント ソース ID航空機 LIDAR の場合、この値は通常、指定された LIDAR ポイントを収集したフライト パスを識別します。この値が含まれます。
  • GPS 時間レーザー ポイントが航空機から発射されたときの GPS タイム スタンプが含まれます。 時間は GPS 週秒単位で表され、タイム スタンプは 0 ~ 604800 の値をとり、日曜の深夜にリセットされます。
  • スキャン角度指定された LIDAR ポイントのレーザー スキャナーの角度方向が含まれます。 値の範囲は -90 ~ 90 です。
  • 近赤外LIDAR ポイントごとに収集される近赤外レコードが含まれます。
String
ポイント サイズ (m)
(オプション)

LIDAR データのポイント サイズ。 航空機 LIDAR データの場合、0 のデフォルト値または平均ポイント間隔に近い値が通常は最適です。 地上 LIDAR データの場合、ポイント サイズが対象エリアの目的のポイント間隔に一致する必要があります。 値はメートル単位で表されます。 デフォルトの 0 は、入力データセットの最適値を自動的に決定します。

Double
XY 最大エラー (m)
(オプション)

許容される最大 X,Y エラー。 許容値が大きいほど、データ圧縮率が高くなり、データ転送の効率が高くなります。 値はメートル単位で表されます。 デフォルトは 0.001 です。

Double
Z 最大エラー (m)
(オプション)

許容される最大 Z エラー。 許容値が大きいほど、データ圧縮率が高くなり、データ転送の効率が高くなります。 値はメートル単位で表されます。 デフォルトは 0.001 です。

Double
入力データの座標系
(オプション)

入力ファイル (*.laz) の座標系。 このパラメーターは、ヘッダーに空間参照情報が含まれず、同じ場所に *.prj ファイルも存在していない *.laz ファイルに対してのみ使用されます。

Coordinate System
シーン レイヤー バージョン
(オプション)

結果の点群シーン レイヤー パッケージの I3S (Indexed 3D Scene Layer) バージョン。 バージョンを指定すると、後方互換性がサポートされ、シーン レイヤー パッケージを ArcGIS の以前のバージョンと共有できるようになります。

  • 1.x点群シーン レイヤー パッケージはすべての ArcGIS クライアントでサポートされています。
  • 2.x点群シーン レイヤー パッケージは ArcGIS Pro 2.1.2 以降でサポートされ、ArcGIS Online および ArcGIS 10.6.1 以降に公開できます。 これがデフォルトです。
String
ターゲット クラウド コネクション
(オプション)

シーン レイヤー コンテンツ (*.i3sREST) が出力されるターゲット クラウド コネクション ファイル (*.acs)。

Folder
出力名
(オプション)

クラウド ストアへの出力時のシーン レイヤー コンテンツの出力名。 このパラメーターは、[ターゲット クラウド コネクション] パラメーター値が指定されていない場合にのみ使用できます。

String

arcpy.management.CreatePointCloudSceneLayerPackage(in_dataset, {out_slpk}, {out_coor_system}, {transform_method}, {attributes}, {point_size_m}, {xy_max_error_m}, {z_max_error_m}, {in_coor_system}, {scene_layer_version}, {target_cloud_connection}, {out_name})
名前説明データ タイプ
in_dataset

シーン レイヤー パッケージの作成に使用する LIDAR データ (LAS、ZLAS、LAZ、または LAS データセット)。 LIDAR データは、ファイルを含む親フォルダーを選択することで指定することもできます。

Layer File; LAS Dataset Layer; Folder; File
out_slpk
(オプション)

出力シーン レイヤー パッケージ (*.slpk)。

File
out_coor_system
(オプション)

出力シーン レイヤー パッケージの座標系。 これには、任意の投影座標系またはカスタム座標系を指定できます。 サポートされている地理座標系には WGS84 や China Geodetic Coordinate System 2000 などがあります。 WGS84 および EGM96 ジオイドは、それぞれデフォルトの水平座標系および垂直座標系です。 座標系は、次のいずれかの方法で指定できます。

  • .prj ファイルへのパスを指定する。
  • 正しい座標系を使用するデータセットを参照する。
  • arcpy.SpatialReference オブジェクトを使用する。

Spatial Reference
transform_method
[transform_method,...]
(オプション)

入力レイヤーの座標系で出力座標系とは異なる測地基準系が使用されている場合に使用される測地基準変換方式。 すべての変換は、その名前で示される方向に関係なく、双方向に実施されます。 たとえば、「NAD_1927_to_WGS_1984_3」は、測地基準変換の方向が WGS 1984 → NAD 1927 の場合でも正常に機能します。

注意:

楕円体測地基準系と重力依存測地基準系の間および 2 つの重力依存測地基準系の間で鉛直方向の測地基準系変換を実行するには、ArcGIS Coordinate Systems Data が必要です。

String
attributes
[attributes,...]
(オプション)

シーン レイヤー パッケージに含めるソース データの属性を指定します。 これらの値は、コンテンツが他のビューアーで使用される場合にアクセス可能になります。 目的のレンダリングおよびフィルタリング オプション (たとえば、強度、リターン、クラス コード、RGB) に必要な属性を選択します。 ストレージを削減するには、不要な属性を除外します。

  • INTENSITYLIDAR ポイントごとのレーザー パルスのリターン強度が含まれます。
  • RGBLIDAR ポイントごとに収集される RGB 画像情報が含まれます。
  • FLAGS分類およびスキャン方向フラグが含まれます。
  • CLASS_CODE分類コード値が含まれます。
  • RETURNSLIDAR パルスからの不連続リターン番号が含まれます。
  • USER_DATA0 ~ 255 の数値を指定できるカスタマイズ可能な属性が含まれます。
  • POINT_SRC_ID航空機 LIDAR の場合、この値は通常、指定された LIDAR ポイントを収集したフライト パスを識別します。この値が含まれます。
  • GPS_TIMEレーザー ポイントが航空機から発射されたときの GPS タイム スタンプが含まれます。 時間は GPS 週秒単位で表され、タイム スタンプは 0 ~ 604800 の値をとり、日曜の深夜にリセットされます。
  • SCAN_ANGLE指定された LIDAR ポイントのレーザー スキャナーの角度方向が含まれます。 値の範囲は -90 ~ 90 です。
  • NEAR_INFRAREDLIDAR ポイントごとに収集される近赤外レコードが含まれます。
String
point_size_m
(オプション)

LIDAR データのポイント サイズ。 航空機 LIDAR データの場合、0 のデフォルト値または平均ポイント間隔に近い値が通常は最適です。 地上 LIDAR データの場合、ポイント サイズが対象エリアの目的のポイント間隔に一致する必要があります。 値はメートル単位で表されます。 デフォルトの 0 は、入力データセットの最適値を自動的に決定します。

Double
xy_max_error_m
(オプション)

許容される最大 X,Y エラー。 許容値が大きいほど、データ圧縮率が高くなり、データ転送の効率が高くなります。 値はメートル単位で表されます。 デフォルトは 0.001 です。

Double
z_max_error_m
(オプション)

許容される最大 Z エラー。 許容値が大きいほど、データ圧縮率が高くなり、データ転送の効率が高くなります。 値はメートル単位で表されます。 デフォルトは 0.001 です。

Double
in_coor_system
(オプション)

入力ファイル (*.laz) の座標系。 このパラメーターは、ヘッダーに空間参照情報が含まれず、同じ場所に *.prj ファイルも存在していない *.laz ファイルに対してのみ使用されます。

Coordinate System
scene_layer_version
(オプション)

結果の点群シーン レイヤー パッケージの I3S (Indexed 3D Scene Layer) バージョン。 バージョンを指定すると、後方互換性がサポートされ、シーン レイヤー パッケージを ArcGIS の以前のバージョンと共有できるようになります。

  • 1.X点群シーン レイヤー パッケージはすべての ArcGIS クライアントでサポートされています。
  • 2.X点群シーン レイヤー パッケージは ArcGIS Pro 2.1.2 以降でサポートされ、ArcGIS Online および ArcGIS 10.6.1 以降に公開できます。 これがデフォルトです。
String
target_cloud_connection
(オプション)

シーン レイヤー コンテンツ (*.i3sREST) が出力されるターゲット クラウド コネクション ファイル (*.acs)。

Folder
out_name
(オプション)

クラウド ストアへの出力時のシーン レイヤー コンテンツの出力名。 このパラメーターは、target_cloud_connection パラメーター値が指定されていない場合にのみ使用できます。

String

コードのサンプル

CreatePointCloudSceneLayerPackage の例 (Python ウィンドウ)

次の Python スクリプトで、CreatePointCloudSceneLayerPackage 関数を Python ウィンドウから使用する方法を示します。

import arcpy
arcpy.env.workspace = "c:/gis_data"
arcpy.management.CreateSceneLayerPackage(
    "Milan.lyrx", "Milan.slpk", arcpy.SpatialReference(4326), 
    ["ITRF_2000_To_WGS_1984 + WGS_1984_To_WGS_1984_EGM2008_2.5x2.5_Height"],
    ["INTENSITY", "RGB", "CLASS_CODE", "FLAGS", "RETURNS"], 0, 0.1, 0.1, None, 
    "1.X")

環境

このツールは、ジオプロセシング環境を使用しません。

ライセンス情報

  • Basic: Yes
  • Standard: Yes
  • Advanced: Yes

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