領域グループ (Region Group) (Spatial Analyst)

Spatial Analyst のライセンスで利用可能。

サマリー

出力の各セルについて、そのセルが属している接続されたリージョンの ID が記録されます。 各リージョンには、一意の数値が割り当てられます。

領域グループ (Region Group) ツールを使用した個別ゾーンの作成の詳細

領域グループ (Region Group) の図
OutRas = RegionGroup(InRas1, FOUR, WITHIN, #, #)

使用法

  • 通常は、最初にスキャンされたリージョンは 1、2 番目は 2 というように、すべてのリージョンに値が割り当てられます。 スキャンは、左から右、上から下に移動します。 スキャン処理で検出された順序に基づき、出力ゾーンに値が割り当てられます。

  • リージョン間の接続性を確立する方法を制御する 2 つのパラメーターがあります。 [使用する近傍の数] パラメーターでは、接続性のジオメトリを直交 (4 方向) のみにするか、対角と直交 (8 方向) にするかを決定します。 [ゾーンのグループ化手法] パラメーターでは、接続性を評価する際にどのセル値を考慮するかを決定します。

  • デフォルトでは、[リンク フィールドを出力データに追加] (Python では ADD_LINK) パラメーターが有効になっています。 これは、出力ラスターの属性テーブルに LINK フィールドを作成し、入力ラスターの各セルにある元のゾーン値を維持します。

    このパラメーターは、[ゾーンのグループ化手法] (Python では zone_connectivity) パラメーターが [含まれる] に設定されている場合にのみ適用されます。 このパラメーターが [クロス] に設定されている場合、出力ラスターの属性テーブルには、通常の Value フィールドと Count フィールドのみが含まれます。

  • LINK フィールドが使用可能な場合、このフィールドでは、追加の解析に使用できるように、新しく作成した各リージョンの親子関係を元の入力ゾーン値まで追跡できます。

    たとえば、上の図に示した出力ラスターの属性テーブルは、次のようになります。

    属性テーブルのリンク フィールドの例

  • マスク環境を設定すると、空間構成とリージョンの数が出力ラスターで変化する場合があります。

  • 除外値を含むセル位置は、これらのゾーンが既存の NoData のセル位置と混同されないように、出力でゼロが割り当てられます。 番号は値 1 から付けられるため、リージョン グループから排除されたセルは、背景と見なされます。 これらの背景セルは、他の値と同様に再分類や操作ができます。

  • このツールに適用されるジオプロセシング環境の詳細については、「解析環境と Spatial Analyst」をご参照ください。

パラメーター

ラベル説明データ タイプ
入力ラスター

セルの一意の接続されたリージョンが識別される入力ラスター。

整数タイプでなければなりません。

Raster Layer
使用する近傍の数
(オプション)

リージョンを定義するセル間の接続性を評価する際に使用される近傍セルの数を指定します。

  • 4各入力セルの 4 つの最近傍セル (直交) に対して、接続性が評価されます。 少なくとも 1 つの側を共有する、同じ値を持つセルのみが個々のリージョンに寄与します。 同じ値を持つ 2 つのセルが対角にある場合、それらは接続されているとは見なされません。 これがデフォルトです。
  • 8各入力セルの 8 つの最近傍セル (直交と対角の両方) に対して、接続性が評価されます。 共通のエッジまたはコーナーに沿って相互に接続されている、同じ値を持つセルが個々のリージョンに寄与します。
String
ゾーンのグループ化手法
(オプション)

接続性をテストするときにどのセル値を考慮するかを定義します。

  • 含まれる同じゾーン (セル値) の一部である入力セルに対して、リージョンの接続性が評価されます。 グループ化できるセルは、[使用する近傍の数] パラメーター (4 または 8) で指定された接続性の空間要件を満たす、同じゾーンにあるセルだけです。 これがデフォルトです。
  • 十字[除外値] パラメーターで除外するように識別されたゾーン セルを除く任意の値のセル間で、[使用する近傍の数] パラメーターで指定された空間要件に従って、リージョンの接続性が評価されます。 NoData セルのバッファーによって他のグループから分離された、入力内のリージョンのグループは、相互に独立して処理されます。
String
リンク フィールドを出力データに追加
(オプション)

[ゾーンのグループ化手法] パラメーターが [含まれる] に設定されている場合に、リンク フィールドを出力のテーブルに追加するかどうかを指定します。 これは、このパラメーターが [クロス] に設定されている場合は無視されます。

  • オン - LINK フィールドを出力ラスターのテーブルに追加します。 このフィールドには、[使用する近傍の数] パラメーターで定義した接続性ルールに従って、出力内の各リージョンのセルが属するゾーンの値が格納されます。 これがデフォルトです。
  • オフ - LINK フィールドを追加しません。 出力ラスターの属性テーブルには、Value フィールドと Count フィールドだけが含まれます。
Boolean
除外値
(オプション)

そのゾーンのすべてのセルを接続性評価から除外する値。 セル位置にこの値が含まれている場合は、指定された近傍数に関係なく、空間接続性を評価しません。

除外値を含むセルは NoData セルと同様に扱われ、処理で考慮の対象から除外されます。 除外値を含む入力セルは、出力ラスターで 0 が割り当てられます。 除外値の概念は背景値と似ています。

デフォルトでは、このパラメーターに値が定義されていません。つまり、すべての入力セルが処理で考慮されます。

Long

戻り値

ラベル説明データ タイプ
出力ラスター

出力リージョン グループ ラスター。

出力は常に整数型になります。

Raster

RegionGroup(in_raster, {number_neighbors}, {zone_connectivity}, {add_link}, {excluded_value})
名前説明データ タイプ
in_raster

セルの一意の接続されたリージョンが識別される入力ラスター。

整数タイプでなければなりません。

Raster Layer
number_neighbors
(オプション)

リージョンを定義するセル間の接続性を評価する際に使用される近傍セルの数を指定します。

  • FOUR各入力セルの 4 つの最近傍セル (直交) に対して、接続性が評価されます。 少なくとも 1 つの側を共有する、同じ値を持つセルのみが個々のリージョンに寄与します。 同じ値を持つ 2 つのセルが対角にある場合、それらは接続されているとは見なされません。 これがデフォルトです。
  • EIGHT各入力セルの 8 つの最近傍セル (直交と対角の両方) に対して、接続性が評価されます。 共通のエッジまたはコーナーに沿って相互に接続されている、同じ値を持つセルが個々のリージョンに寄与します。
String
zone_connectivity
(オプション)

接続性をテストするときにどのセル値を考慮するかを定義します。

  • WITHIN同じゾーン (セル値) の一部である入力セルに対して、リージョンの接続性が評価されます。 グループ化できるセルは、number_neighbors パラメーター (4 または 8) で指定された接続性の空間要件を満たす、同じゾーンにあるセルだけです。 これがデフォルトです。
  • CROSSexcluded_value パラメーターで除外するように識別されたゾーン セルを除く任意の値のセル間で、number_neighbors パラメーターで指定された空間要件に従って、リージョンの接続性が評価されます。 NoData セルのバッファーによって他のグループから分離された、入力内のリージョンのグループは、相互に独立して処理されます。
String
add_link
(オプション)

zone_connectivity パラメーターが WITHIN に設定されている場合に、リンク フィールドを出力のテーブルに追加するかどうかを指定します。 これは、このパラメーターが CROSS に設定されている場合は無視されます。

  • ADD_LINKLINK フィールドを出力ラスターのテーブルに追加します。 このフィールドには、number_neighbors パラメーターで定義した接続性ルールに従って、出力内の各リージョンのセルが属するゾーンの値が格納されます。 これがデフォルトです。
  • NO_LINKLINK フィールドは追加されません。 出力ラスターの属性テーブルには、Value フィールドと Count フィールドだけが含まれます。
Boolean
excluded_value
(オプション)

そのゾーンのすべてのセルを接続性評価から除外する値。 セル位置にこの値が含まれている場合は、指定された近傍数に関係なく、空間接続性を評価しません。

除外値を含むセルは NoData セルと同様に扱われ、処理で考慮の対象から除外されます。 除外値を含む入力セルは、出力ラスターで 0 が割り当てられます。 除外値の概念は背景値と似ています。

デフォルトでは、このパラメーターに値が定義されていません。つまり、すべての入力セルが処理で考慮されます。

Long

戻り値

名前説明データ タイプ
out_raster

出力リージョン グループ ラスター。

出力は常に整数型になります。

Raster

コードのサンプル

RegionGroup の例 1 (Python ウィンドウ)

次の例では、8 方向の接続性で、入力ラスターの各リージョンに一意の数を割り当てています。

import arcpy
from arcpy import env
from arcpy.sa import *
env.workspace = "C:/sapyexamples/data"
outRgnGrp = RegionGroup("land", "EIGHT", "", "", 5)
outRgnGrp.save("c:/sapyexamples/output/reggrp_ex5")
RegionGroup の例 2 (スタンドアロン スクリプト)

次の例では、除外値のある 8 方向の接続性で、入力ラスターの各リージョンに一意の数を割り当てています。

# Name: RegionGroup_Ex_02.py
# Description: Records, for each cell in the output, the
#              identity of the connected region to which 
#              it belongs within the Analysis window. A 
#              unique number is assigned to each region.
# Requirements: Spatial Analyst Extension

# Import system modules
import arcpy
from arcpy import env
from arcpy.sa import *

# Set environment settings
env.workspace = "C:/sapyexamples/data"

# Set local variables
inRaster = "land"
valToIgnore = 5

# Execute RegionGroup
outRegionGrp = RegionGroup(inRaster, "EIGHT", "CROSS", 
                           "NO_LINK", valToIgnore)

# Save the output 
outRegionGrp.save("C:/sapyexamples/output/reggrpout")

ライセンス情報

  • Basic: 次のものが必要 Spatial Analyst
  • Standard: 次のものが必要 Spatial Analyst
  • Advanced: 次のものが必要 Spatial Analyst

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