シーン レイヤーの使用

シーン レイヤーはキャッシュされたレイヤーであり、大量の 3D コンテンツの表示に最適です。シーン レイヤーには、3D ポイント レイヤー、3D 点群シーン レイヤー、3D オブジェクト レイヤー、ビルディング レイヤー、3D メッシュがあります。シーン レイヤーは I3S (Indexed 3D Scene layer) 形式に従う必要があります。

ArcGIS Pro からシーン レイヤーを共有する詳細については、「Web シーン レイヤーの共有」をご参照ください。

I3S - インデックス構築済み 3D シーン サービス

I3S 形式は、3D GIS データをモバイル、Web、デスクトップの各クライアントに配信するために使用されるオープン 3D コンテンツ配信形式です。I3S 形式はオープン形式として OGC で認識されています。インデックス構築済み 3D シーン サービス (I3S) を作成し、ArcGIS クライアントだけでなく他のクライアントでも使用できます。

I3S は、すべてのシーン レイヤーのデータ ソースになります。シーン レイヤーは、ArcGIS プラットフォーム全体を通して Scene ViewerArcGIS EarthArcGIS Pro などのアプリケーションで使用されます。

I3S では現在、次のタイプがサポートされています。

3D オブジェクト シーン レイヤー

3D オブジェクト シーン レイヤーを使用すると、3 次元で明示的にモデル化された建物などのオブジェクトを表現および視覚化できます。これらのマルチパッチ フィーチャは、テクスチャを格納し、多数の 3D オブジェクトを表現することができます。

ビルディング シーン レイヤー

ビルディング シーン レイヤーは 3D ビルディング 情報を示します。ビルディングは分野レイヤーとカテゴリ レイヤーに分類されます。

3D メッシュ シーン レイヤー

3D メッシュ シーン レイヤーの 3D メッシュ データは通常、重なり合う大量の画像から 3D オブジェクトを構築するために自動化されたプロセスで取得されます。生成されるデータには、最初に入力された画像情報が、建物や樹木といった 3D オブジェクトを含むテクスチャ処理されたメッシュや標高情報として統合されています。一般に、3D メッシュ シーン レイヤーは、都市全域の 3D マッピング用に作成されます。これは、ドローンによって取得される場合が多く、スタイルを変更することはできません。

点群シーン レイヤー

点群シーン レイヤーを使用すると、シンボル表示されフィルター処理された大量の点群データをすばやく表示できます。これらのレイヤーは、さまざまな種類のセンサー データ (LIDAR など) の表示と共有のために最適化されています。点群シーン レイヤーは、LAS データセット レイヤーから直接作成され、プラットフォーム全体にわたる 3D ポイント コンテンツの共有をサポートするために役立ちます。ArcGIS Pro で点群シーン レイヤーを使用する方法の詳細については、「点群シーン レイヤー」をご参照ください。

ポイント シーン レイヤー

ポイント シーン レイヤーは、ポイントで表現されるフィーチャを示します。これらのポイントには、3D モデルなどの別々のシンボルを設定できます。

SLPK ファイル

I3S は、*.slpk としてクライアント上で保持したり、サービスとして公開したりできます。*.slpk ファイルは、サードパーティ ベンダーが作成するか、ArcGIS Pro のジオプロセシング ツールを使用して作成することができます。ベンダーは、I3S 仕様に従って異なるプロファイル タイプで 3D コンテンツを出力できます。*.slpk ファイルを作成するには、次のジオプロセシング ツールを使用します。

*.slpk ファイルは、シーン レイヤーのデータ ソースとして ArcGIS Pro またはランタイム クライアントで直接使用できます。また、I3S サービスを作成するために、[パッケージの共有 (Share Package)] ツールを使用して *.slpk ファイルを ArcGIS Enterprise または ArcGIS Online に公開することもできます。

I3S サービス

3D コンテンツを Web シーン レイヤーとして ArcGIS Enterprise または ArcGIS Online で共有できます。この場合には、I3S サービスが作成されます。クライアント上にコンテンツをキャッシュするように設定できます。この場合には、*.slpk ファイルが作成されてアップロードされます。マルチパッチ フィーチャ レイヤーやポイント シーン レイヤーなど、フィーチャベースのコンテンツを共有する場合は、サーバー上にキャッシュするように設定できます。この場合には、I3S サービスと関連フィーチャ サービスが作成されます。この関連フィーチャ サービスは、検索などの動的クエリに使用されます。I3S とフィーチャ サービスを組み合わせて編集することができます。