始点とバリアの設定

トレース ネットワークのトレース操作は、トレースの開始位置を定義するために、1 つ以上の始点を必要とします。バリアはオプションのコンポーネントであり、トレースが越えることができないネットワーク内の位置を表します。詳細については、「トレース ネットワークのトレース」、「始点」、「バリア」をご参照ください。

[トレース位置] ウィンドウでは、始点とバリアを設定するための 2 つのコマンドを使用できます。[フィーチャの追加] コマンドを使用してマップ内のネットワーク フィーチャを手動でクリックするか、[選択オブジェクトの追加] ボタンを使用してマップ内で事前選択されたネットワーク フィーチャを始点として設定することができます。以下の手順では、これらの 2 つのコマンドを示します。

要件

ネットワーク トポロジを有効化する必要があります。

[トレース位置] ウィンドウでの始点とバリアの設定

[トレース位置] ウィンドウで次のいずれかの方法を使用し、始点とバリアを設定します。

  • マップ ビューで手動で選択することでフィーチャを追加する。
  • 選択フィーチャをマップ ビューから追加する。

メモ:

トレース ネットワークのエッジ エレメントは、単一の始点とバリアをサポートします。ネットワーク エッジ エレメントに対して複数の始点と 1 つのバリアが指定されている場合、最後の始点とバリアのみが適用され、その他すべては無視されます。

マップ ビューで手動で選択することでフィーチャを追加する

マップ内でネットワーク フィーチャを手動で選択し、それらを始点またはバリアとして設定することができます。トレース位置として設定したいフィーチャがマップ内で未選択の場合には、次の手順に従います。このワークフローでは、[トレース位置] ウィンドウのデフォルト設定を使用し、[自動的に適用] はオンのままです。

  1. トレース ネットワークの [データ] タブの [ツール] グループで、[トレース位置] をクリックして [トレース位置] ウィンドウを開きます。

    ウィンドウのアクティブなタブとして、[始点] 始点 または [バリア] バリアの設定 のいずれかを設定できます。

  2. [トレース位置] ウィンドウで、[始点] または [バリア] タブがアクティブであることを確認します。
  3. [トレース位置] ウィンドウで、[自動的に適用] がオンであることを確認します。
  4. [フィーチャの追加] コマンドをアクティブにして、マップ上のネットワーク フィーチャをクリックします。

    始点またはバリアは、任意のネットワーク フィーチャ、ポイント フィーチャ、ライン フィーチャに沿った任意の場所、およびポリゴン フィーチャに配置できます。

    • クリックした位置に、始点を表す緑色の円が表示されます。
    • クリックした位置に、バリアを表す赤色の X が表示されます。

    マップ ビューの [トレース位置] ウィンドウから始点およびバリアを操作するには、右クリックして、次のオプションから選択します。
    • フラッシュ
    • ズーム
    • 画面移動
    • ポップアップ
    • 選択
    • 選択解除

トレースで使用するテンポラリ フィーチャが [トレース位置] ウィンドウに追加されます。[自動的に適用] がオンになっているので、ポイントがトレースの始点またはバリアとして自動的にコミットされます。始点およびバリアは、プロジェクトのホーム ジオデータベース内の [TN_Temp_Starting_Points] または [TN_Temp_Barriers] というテンポラリ フィーチャクラスを使用します。

追加の始点またはバリアを配置するには、引き続き他のネットワーク フィーチャをクリックします。ウィンドウをクリアするには、ウィンドウ内の各ネットワーク フィーチャの横にある削除ボタン 削除 をクリックするか、[すべて消去] 消去 をクリックして、始点またはバリアとして設定されたすべてのフィーチャを削除します。

選択フィーチャをマップ ビューから追加する

マップ内で選択されたネットワーク フィーチャを、始点またはバリアとして設定する方法を示します。マップ内ですでに選択されているネットワーク フィーチャを使用してトレース位置を設定する場合には、次の手順に従います。このワークフローでは、[トレース位置] ウィンドウのデフォルト以外の設定を使用し、[自動的に適用] をオフにします。

  1. 始点として使用する 1 つ以上のネットワーク フィーチャをマップ内で選択します。
  2. トレース ネットワークの [データ] タブの [ツール] グループで、[トレース位置] をクリックして [トレース位置] ウィンドウを開きます。
    ヒント:

    [トレース位置] ドロップダウン矢印 ドロップダウン矢印 を使用して、アクティブなタブとして、[始点] 始点 または [バリア] バリアの設定 のいずれかを設定します。

  3. [トレース位置] ウィンドウで、[始点] または [バリア] タブがアクティブであることを確認します。
  4. [トレース位置] ウィンドウで、[自動的に適用] チェックボックスがオフになっていることを確認します。
  5. [トレース位置] ウィンドウで、[選択オブジェクトの追加] をクリックします。

    選択したネットワーク フィーチャが、コミットされていないことを示すアスタリスク付きで、[トレース位置] ウィンドウに追加されます。

    • クリックした位置に、始点を表すグレーの円が表示されます。
    • クリックした位置に、バリアを表すグレーの X が表示されます。
  6. [適用] をクリックします。

    マップ内のグレーのアイコンが、始点の場合は緑色、バリアの場合は赤色に変わり、トレースで使用できる状態になったことを示します。テンポラリ フィーチャクラス (始点の場合は [TN_Temp_Starting_Points]、バリアの場合は [TN_Temp_Barriers]) が、プロジェクトのホーム ジオデータベースに作成されます。

トレースで使用するテンポラリ フィーチャが、選択したネットワーク フィーチャごとに [トレース位置] ウィンドウに追加されます。

始点またはバリアを追加で配置するには、他のネットワーク フィーチャを引き続きクリックし、終了したら [選択オブジェクトの追加] をクリックします。ウィンドウをクリアするには、ウィンドウ内の各ネットワーク フィーチャの横にある削除ボタン 削除 をクリックするか、[すべて消去] をクリックして、始点またはバリアとして設定されたすべてのフィーチャを削除します。

始点およびバリアとして、既存のフィーチャクラスを指定します。

既存のフィーチャクラスを、[トレース (Trace)] ツールの [始点] パラメーターと [バリア] パラメーターに指定できます。

  1. トレース ネットワークの [データ] タブの [ツール] グループで、[トレース ネットワーク ツール ギャラリー] から使用可能なトレース タイプのいずれかを選択し、[ジオプロセシング] ウィンドウで [トレース (Trace)] ツールを開きます。

    [トレース (Trace)] ツールには、現在アクティブなマップのトレース ネットワークに対して選択されたトレース タイプが設定され、[始点] パラメーターと [バリア] パラメーターにはそれぞれ TN_Temp_Starting_PointsTN_Temp_Barriers が設定されます。

  2. [始点] パラメーターを更新するには、ドロップダウン メニューを使用して、マップで使用可能なレイヤーを選択するか、始点として使用する入力フィーチャクラスを参照します。
  3. オプションの [バリア] パラメーターを更新するには、ドロップダウン メニューを使用して、マップで使用可能なレイヤーを選択するか、バリアとして使用する入力フィーチャクラスを参照します。
  4. [トレース (Trace)] ツールの実行に必要な残りのオプションを構成します。
  5. [実行] をクリックします。

指定したフィーチャ レイヤーやフィーチャクラスを、始点フィーチャおよびバリア フィーチャとして使用して、トレースが実行されます。

[トレースの位置] ウィンドウのオプション

フィーチャが始点およびバリアとして追加されると、これらのフィーチャは [トレース位置] ウィンドウに追加されます。これらのフィーチャを直接操作すると、次のタスクを実行できます。

  • 追加の始点またはバリアを配置するには、引き続き他のネットワーク フィーチャをクリックします。
  • 始点またはバリアを削除するには、ウィンドウ内の各ネットワーク フィーチャの横にある削除ボタン 削除 をクリックするか、[すべて消去] 消去 をクリックして、始点またはバリアとして設定されたすべてのフィーチャを削除します。
  • マップ ビューでフィーチャを操作するには、右クリックして次のオプションから選択します。
    • フラッシュ フラッシュ
    • ズーム 選択セットにズーム
    • 画面移動 選択セットに移動
    • ポップアップ ポップアップ
    • 選択 選択解除
    • 選択解除 選択解除

トレース オプション

トレース オプションでは、[トレース位置] ウィンドウにトレース位置を追加する方法を制御できます。[ネットワーク オプション] ダイアログ ボックスの [トレース] タブでこれらのオプションを設定できます。これらのオプションにアクセスするには、トレース ネットワークの [データ] タブの [ツール] グループ右下にある [トレース オプション] ダイアログ ボックス ランチャー ランチャー をクリックします。[ネットワーク オプション] ダイアログ ボックスの [トレース] タブがアクティブになります。

トレース オプション

[同時に追加できる始点とバリアの最大数] パラメーターは、プロンプトなしで同時に作成できるトレース位置の数を指定します。デフォルト設定は 10 です。マップでこれ以上の数の位置が選択されているか、選択セットから [トレース位置] ウィンドウに追加されている場合、選択したトレース位置の数で続行するかどうかを確認するダイアログ ボックスが開きます。