ArcGIS Pro のレポート

レポートを生成すると、書式が整った複数ページの表現でデータを共有することができます。レポートに表示できるのは、属性の表形式リスト、サマリー情報、またはその両方です。

たとえば、レポートには、下水道網のすべてのマンホールをリスト表示したり、チェーン店舗の売上高を集計したり、近隣のすべての区画をリスト表示して不動産価値と税収の統計情報を示したりすることができます。レポートは多くの場合、定期的 (毎月、四半期ごとなど) に生成されます。レポートは、さまざまな意思決定を目的に使用されます (時間経過に伴う傾向の特定と対応など)。

新しいレポートをプロジェクトに追加

新しいレポートをプロジェクトに追加する場合、レポートの構造を設定するビューを作成します。[新しいレポートの作成] ウィンドウを使用して、レポートに表示するデータを指定し、レポートのプロパティを設定します。[新しいレポートの作成] ウィンドウからは、レポート作成手順が提供されます。またデフォルトの構成を受け入れることもできます。ウィンドウの各ページで次の構成を行います。

PDF ファイルとしてエクスポートすると、完成したレポートが生成されます。プロジェクト パッケージまたはレポート ファイルを共有している場合、プロジェクトでレポートを共有できます。レポートは、他のプロジェクト アイテムと同様に、専用カテゴリの [カタログ] ウィンドウおよび[カタログ] ビューにリスト表示されます。

セクションおよびエレメント

レポートはセクションに分類されます。各セクションは、レポートのエリアを特定し、構造を明確にします。レポートの一般的なセクションには、[レポート ヘッダー]、[レポート フッター]、[ページ ヘッダー]、[ページ フッター] があります。オプションのグループ化が定義されている場合、[グループ ヘッダー] と [グループ フッター] も各グループ化レベルに含められます。セクションは、使用されるフィールドの書式設定をしたり、クエリや統計情報を追加したりすることで、情報の表示を制御します。

[レポート ヘッダー] セクションは通常、レポート タイトルを含み、[ページ フッター] セクションは日付やページ番号を含みます。レポートの作成後にセクションを追加することもできます。

レポートのセクションの概要
レポート ビューとセクションの表示では、編集ができるよう [レポート ヘッダー] セクションが選択されています。グレーのセクションは編集ができないセクションです。

セクションにはテキストと画像のエレメントが含まれます。これらは、動的または静的のいずれかに設定でき、フォント、サイズ、背景色などの構成可能なプロパティを持ちます。選択したエレメントまたはセクションのみを編集できます。

レポートの用語リスト

次の表にレポートの用語と定義を示します。

用語定義

ヘッダー

紹介内容の情報を含むレポートのセクション。画像や動的テキストなどのその他のレポート エレメントを追加するようカスタマイズすることができます。[レポート ヘッダー]、[ページ ヘッダー]、[グループ ヘッダー] の 3 つのヘッダー セクションがあります。

フッター

サマリー情報とページ番号を含むレポートのセクション。要約統計、画像、動的テキストなどのその他のレポート エレメントを追加するようカスタマイズすることができます。[レポート フッター]、[ページ フッター]、[グループ フッター] の 3 つのフッター セクションがあります。

詳細

属性情報を含むレポートのセクション。これらの属性をグループ化するかまたは並べ替えて、データを整理します。

レポート エレメント

コンテキスト、スタイル、その他の情報 (アタッチメント、画像、テキスト ボックスなど) を表示するためにレポートに追加できる項目。エレメントは、動的または静的のいずれかに設定できます。

要約統計量

レポートのデータの概要を提供する計算には、合計、平均、数量、標準偏差などが含まれます。これらは、デフォルトで [グループ フッター] と [レポート フッター] セクションに表示されます。

レポート テンプレート:

レポートの設計時に選択され、各テンプレートがレポートのエレメントの位置を示します。

レポート スタイル

レポートの設計時に選択され、各スタイルがレポートのエレメントの表示プロパティを指定します。

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