ArcGIS Pro には、組織用にカスタム ロケーターを構築できるツールが用意されています。組織に検索対象の資産データや住所データがある場合は、カスタム ロケーターを構築しておくと便利です。どの ArcGIS Pro プロジェクトでも、カスタム ロケーターと Esri から入手可能なロケーターを組み合わせて使用できます。
カスタム ロケーターを追加すると、[場所検索] ウィンドウで資産データを検索できます。たとえば、正確な入力値またはフィーチャに含まれている入力値に基づいて、ガス メーター フィーチャを検索できます。一方で、ロケーターは住所と場所を検索するために構築され、スペルの誤りや住所コンポーネント (郵便番号など) の欠落といったエラーに対処できます。
組織が管理しているデータの更新頻度が高く、常に最新のデータを検索する必要がある場合には、カスタム ロケーターの構築が非常に有効です。たとえば、郡の収税官がオンラインの区画マップを提供している場合は、住民が自宅の住所を調べて資産税を確認することができます。また、不動産業者は、このアプリケーションを使用して、家の財産差押権があるかどうかを確認できます。これらの例では、ロケーターが最も正確で最新の情報を参照していることが重要となります。
また、組織に検索対象となる独自のデータやカスタム データがある場合にも、カスタム ロケーターが効果的な手段になります。たとえば、人口密度の高い都市の GIS 部署に、充電スタンドの位置のデータセットがあるとします。このデータセットに基づいてロケーターを構築すると、市民は充電スタンドの位置を把握できるようになります。市民が現在地から最も近い充電スタンドを見つけられるように、このロケーターをカスタム アプリで使用するロケーター サービスとして公開することができます。