ポイントの集約 (Aggregate Points) (GeoAnalytics)

サマリー

ポイントをポリゴン フィーチャまたはビンに集約します。ポイントが存在するすべての場所でポイント数およびオプションの統計情報とともに、ポリゴンが返されます。

時間ステップの詳細

ポイントの集約 (Aggregate Points) ツール
ポイントをポリゴンに集約し (1 番目の行)、時間対応ポイントを時間ステップを含むポリゴンに集約し (2 番目の行)、ポイントをビンに集約し (3 番目の行)、ポイントを時間ステップを含むビンに集約する例 (4 番目の行) を示します。

使用法

  • ポイントを集約する領域を指定するには、次の 2 つの方法があります。

    • ポリゴン レイヤーを使用する。
    • 解析を実行したときに生成される、指定したサイズの四角形または六角形のビンを使用する。

    解析に使用できるエリア レイヤーを提供したり、指定サイズおよび形状 (六角形または四角形) のビンを生成して、それらのビンに集約することもできます。ビンのサイズは、ビンの大きさを指定します。六角形に集約している場合、サイズは各六角形の高さになり、生成される六角形の幅は、高さの 2 倍を 3 の平方根で除算した値になります。四角形に集約している場合は、ビンのサイズは四角形の高さ (幅と同じ) になります。

    六角形または四角形のビン
  • [ポイントの集約 (Aggregate Points)] では、[ポイント レイヤー] が投影されているか、出力座標系投影座標系に設定されている必要があります。データが投影座標系内になく、処理に使用する投影座標系を設定していない場合、解析するデータの範囲に基づいて投影法が割り当てられます。

  • 出力フィーチャ レイヤーは、常にポリゴン レイヤーです。ポイントを含むポリゴンだけが返されます。生成されたポリゴンは結果レイヤーから完全に消去されます。

    ポイント フィーチャを含むポリゴンが返される
    入力ポイントおよびポリゴン フィーチャ (左) と、[ポイントの集約 (Aggregate Points)] から生成されたエリア フィーチャ (右) を示します。

  • 最も基本的な集約では、各ポリゴンのポイント数が計算されます。統計情報 (個数、合計、最小、最大、範囲、平均、標準偏差、分散) は数値フィールドでも計算でき、統計情報 (個数、すべて) は文字列フィールドでも計算することができます。統計情報は、各エリアで個別に計算されます。有効でない統計 (文字列フィールドの平均) を指定した場合は、スキップされます。

    注意:

    フィールドに [個数] が適用されると、フィールドの非 NULL 値のカウントが返されます。文字列フィールドに [すべて] が適用されると、フィールドの 1 つの文字列が返されます。

  • 入力で時間が有効化されている場合、時間ステップを解析に適用できます。各時間ステップは、時間ステップ外のフィーチャとは切り離して解析されます。時間ステップを使用するには、入力データを時間対応にし、任意の時点を時間で表す必要があります。時間ステップを適用すると、出力フィーチャは START_DATETIME および END_DATETIME フィールドで表した時間間隔になります。

    時間ステップの詳細

  • 時間ステップの間隔、時間ステップの反復、または基準時間を指定した場合、データに対して時間が有効化されず、ツールでエラーが発生します。

  • [時間ステップの基準] パラメーターには、日時の値または日付のみの値を指定できますが、時間のみの値を指定することはできません。

  • 次のフィールドが出力フィーチャに含められます。

    フィールド名詳細

    count

    各ポリゴン内のフィーチャ数。

    statistic_fieldname

    指定した統計情報ごとに、statistic_fieldname という形式の名前の属性フィールドが作成されます。たとえば、id フィールドの最大値と標準偏差は、それぞれ MAX_id および SD_id となります。

    start_date

    時間ステップを指定した場合、出力ポリゴンは時間間隔を持ちます。このフィールドは開始時間を表します。

    end_date

    時間ステップを指定した場合、出力ポリゴンは時間間隔を持ちます。このフィールドは終了時間を表します。

  • 次のヒントを 1 つ以上使用することで、[ポイントの集約 (Aggregate Points)] ツールのパフォーマンスを向上させることができます。

    • 対象データのみを解析するように、範囲環境を設定します。
    • 大きいビンは、小さいビンよりパフォーマンスが高くなります。使用すべきサイズがわからない場合は、大きいビンのプロトタイプから開始します。
    • ビンと同様に、大きい時間ステップは小さい時間ステップよりパフォーマンスが高くなります。
    • 解析が実行されている場所に対してローカルなデータを使用します。

  • このジオプロセシング ツールは、ArcGIS GeoAnalytics Server を活用しています。 解析は GeoAnalytics Server で実行され、結果が ArcGIS Enterprise のコンテンツに保存されます。

  • GeoAnalytics Server ツールを実行する場合、解析は GeoAnalytics Server で実行されます。 最適なパフォーマンスを得るためには、ArcGIS Enterprise ポータルでホストされているフィーチャ レイヤーかビッグ データ ファイル共有を通じて、GeoAnalytics Server にデータを提供する必要があります。 GeoAnalytics Server のローカルにないデータは、解析が開始する前に GeoAnalytics Server に移動されます。 つまり、ツールを実行する時間が長くなり、場合によっては ArcGIS Pro から GeoAnalytics Server にデータを移動できないこともあります。 エラーの閾値はネットワークの速度や、データのサイズや複雑さに左右されます。 データを必ず共有するか、ビッグ データ ファイル共有を作成することをお勧めします。

    データをポータルで共有する方法の詳細

    ArcGIS Server Manager を使用してビッグ データ ファイル共有を作成する方法の詳細

  • [標準フィーチャ解析] ツールボックスの [ポイントの集約 (Aggregate Points)] ツールを使用して、同様の解析を実行することもできます。

パラメーター

ラベル説明データ タイプ
ポイント レイヤー

ポリゴンまたはビンに集約するポイント フィーチャ。

Feature Set
出力名

出力フィーチャ サービスの名前。

String
ポリゴンまたはビン

[ポイント レイヤー] の集約方法を指定します。

  • ポリゴンポイント レイヤーは、ポリゴン データセットに集約されます。
  • ビンポイント レイヤーは、このツールの実行時に生成された四角形または六角形のビンに集約されます。
String
ポリゴン レイヤー
(オプション)

入力ポイントを集約するポリゴン フィーチャ。

Feature Set
ビン タイプ
(オプション)

集約されたポイントを保持するために生成されるビンの形状を指定します。

  • 正方形四角形のビンが生成されます。[ビン サイズ] は四角形の高さを表します。これがデフォルトです。
  • 六角形六角形のビンが生成されます。[ビン サイズ] は 2 つの並行辺間の高さを表します。
String
ビン サイズ
(オプション)

[ポイント レイヤー] が集約されるビン サイズおよび単位を表す距離間隔。距離間隔は、距離単位である必要があります。

[ポイント レイヤー] を集約する [ビン サイズ] および単位を表す距離間隔。距離間隔は、距離単位である必要があります。

Linear Unit
時間ステップの間隔
(オプション)

時間ステップの期間を指定する値。 このパラメーターは、入力ポイントが時間対応であり、特定時点を表す場合にのみ使用できます。

時間ステップは、入力が時間対応である場合にのみ適用できます。

Time Unit
時間ステップの反復
(オプション)

時間ステップの間隔が発生する頻度を指定する値。 このパラメーターは、入力ポイントが時間対応であり、特定時点を表す場合にのみ使用できます。

Time Unit
時間ステップの基準
(オプション)

時間ステップを揃える基準時間を指定する日付。 デフォルト値は、1970 年 1 月 1 日 12:00 a.m. です。このパラメーターは、入力ポイントが時間対応であり、特定時点を表す場合にのみ使用できます。

Date
集計フィールド
(オプション)

指定されたフィールドに関して計算される統計情報。

Value Table
データストア
(オプション)

出力の保存先の ArcGIS Data Store を指定します。 デフォルトは、[ビッグ データ ストア] です。 ビッグ データ ストアに格納されたすべての結果は、WGS84 で保存されます。 リレーショナル データ ストアに格納された結果は、それらの座標系を維持します。

  • ビッグ データ ストア出力がビッグ データ ストアに格納されます。 これがデフォルトです。
  • リレーショナル データ ストア出力がリレーショナル データ ストアに格納されます。
String

派生した出力

ラベル説明データ タイプ
出力フィーチャ レイヤー

集約されたポリゴン フィーチャまたはビン。

フィーチャ セット

arcpy.geoanalytics.AggregatePoints(point_layer, output_name, polygon_or_bin, {polygon_layer}, {bin_type}, {bin_size}, {time_step_interval}, {time_step_repeat}, {time_step_reference}, {summary_fields}, {data_store})
名前説明データ タイプ
point_layer

ポリゴンまたはビンに集約するポイント フィーチャ。

Feature Set
output_name

出力フィーチャ サービスの名前。

String
polygon_or_bin

point_layer の集約方法を指定します。

  • POLYGONポイント レイヤーは、ポリゴン データセットに集約されます。
  • BINポイント レイヤーは、このツールの実行時に生成された四角形または六角形のビンに集約されます。
String
polygon_layer
(オプション)

入力ポイントを集約するポリゴン フィーチャ。

Feature Set
bin_type
(オプション)

集約されたポイントを保持するために生成されるビンの形状を指定します。

  • SQUARE四角形のビンが生成されます。bin_size は四角形の高さを表します。これがデフォルトです。
  • HEXAGON六角形のビンが生成されます。bin_size は 2 つの並行辺間の高さを表します。
String
bin_size
(オプション)

point_layer が集約されるビン サイズおよび単位を表す距離間隔。距離間隔は、距離単位である必要があります。

Linear Unit
time_step_interval
(オプション)

時間ステップの期間を指定する値。 このパラメーターは、入力ポイントが時間対応であり、特定時点を表す場合にのみ使用できます。

時間ステップは、入力が時間対応である場合にのみ適用できます。

Time Unit
time_step_repeat
(オプション)

時間ステップの間隔が発生する頻度を指定する値。 このパラメーターは、入力ポイントが時間対応であり、特定時点を表す場合にのみ使用できます。

Time Unit
time_step_reference
(オプション)

時間ステップを揃える基準時間を指定する日付。 デフォルト値は、1970 年 1 月 1 日 12:00 a.m. です。このパラメーターは、入力ポイントが時間対応であり、特定時点を表す場合にのみ使用できます。

Date
summary_fields
[summary_fields,...]
(オプション)

指定されたフィールドに関して計算される統計情報。

  • COUNT - NULL 値でない値の数。 数値フィールドまたは文字列に使用できます。 [null, 0, 2] の個数は 2 です。
  • SUM - フィールド内の数値の合計。 [null, null, 3] の合計は 3 です。
  • MEAN - 数値の平均。 [0,2, null] の平均は 1 です。
  • MIN - 数値フィールドの最小値。 [0, 2, null] の最小値は 0 です。
  • MAX - 数値フィールドの最大値。 [0, 2, null] の最大値は 2 です。
  • STDDEV - 数値フィールドの標準偏差。 [1] の標準偏差は null です。 [null, 1,1,1] の標準偏差は null です。
  • VAR - トラッキング内の数値フィールドの分散。 [1] の分散は null です。 [null, 1,1,1] の分散は null です。
  • RANGE - 数値フィールドの範囲。 これは、最大値から最小値を減算して計算されます。 [0, null, 1] の範囲は 1 です。 [null, 4] の範囲は 0 です。
  • ANY - 文字列型のフィールドのサンプル文字列。

Value Table
data_store
(オプション)

出力の保存先の ArcGIS Data Store を指定します。 デフォルトは、SPATIOTEMPORAL_DATA_STORE です。 ビッグ データ ストアに格納されたすべての結果は、WGS84 で保存されます。 リレーショナル データ ストアに格納された結果は、それらの座標系を維持します。

  • SPATIOTEMPORAL_DATA_STORE出力がビッグ データ ストアに格納されます。 これがデフォルトです。
  • RELATIONAL_DATA_STORE出力がリレーショナル データ ストアに格納されます。
String

派生した出力

名前説明データ タイプ
output

集約されたポリゴン フィーチャまたはビン。

フィーチャ セット

コードのサンプル

AggregatePoints (ポイントの集約) (Python ウィンドウ)

次の Python ウィンドウ スクリプトは、AggregatePointsツールの使用方法を示しています。

#-------------------------------------------------------------------------------
# Name: AggregatePoints.py
# Description: Aggregate 311 events into 1 KM Bins.
#
# Requirements: ArcGIS GeoAnalytics Server
# Import system modules
import arcpy
# Set local variables
inFeatures = "https://sampleserver6.arcgisonline.com/arcgis/rest/services/SF311/FeatureServer/0"
summaryFields = ["Year", "Beat"]
summaryStatistics = [["Arrest", "COUNT"], ["District", "COUNT"]]
outFS = "AggregateWildfires"
dataStore = "SPATIOTEMPORAL_DATA_STORE"
# Execute Aggregate Points
arcpy.geoanalytics.AggregatePoints(inFeatures, outFS, "BIN", None, "HEXAGON", 
                                   "1 Kilometers", None, None, None, None, 
                                   dataStore)

環境

特殊なケース

出力座標系

解析で使用される座標系。 このパラメーターで指定されない限り、入力の座標系で解析が行われます。 GeoAnalytics Tools の場合、最終結果は WGS84 のビッグ データ ストアに保存されます。

ライセンス情報

  • Basic: 次のものが必要 ArcGIS GeoAnalytics Server
  • Standard: 次のものが必要 ArcGIS GeoAnalytics Server
  • Advanced: 次のものが必要 ArcGIS GeoAnalytics Server

関連トピック