調査は、既存のナレッジ グラフからか、ArcGIS Pro で調査をサポートするナレッジ グラフを作成してそのナレッジ グラフから作成します。
次の表に示す ArcGIS Pro と ArcGIS Enterprise の特定の組み合わせを使用して、ナレッジ グラフを作成し、調査、マップ、リンク チャート、[検索とフィルター] ウィンドウでナレッジ グラフ データを表示、クエリ、検索することができます。
アクティブなポータル | ArcGIS Enterprise 11.1 | ArcGIS Enterprise 11.0 | ArcGIS Enterprise 10.9.1 |
---|---|---|---|
ArcGIS Pro 3.1 | |||
ArcGIS Pro 3.0 | |||
ArcGIS Pro 2.9 |
以前のバージョンの ArcGIS Pro で以前のバージョンの ArcGIS Enterprise からのナレッジ グラフ データを使用してプロジェクトを作成した場合は、プロジェクトを引き続き操作できることにご留意ください。
- ArcGIS Pro と ArcGIS Enterprise のサポートされているバージョンの組み合わせでのみ既存のプロジェクトを使用できます。
- ArcGIS Pro または ArcGIS Enterprise は、これら両方とも同時に更新でき、ArcGIS Knowledge Server サイト上の既存のナレッジ グラフをすべてアップグレードできるようになるまで更新しないでください。 既存のプロジェクトは、すべての更新が完了してから使用するようにしてください。
ArcGIS Pro と ArcGIS Enterprise が同時にアップグレードされなかった場合、次の振舞いが想定されます。
- プロジェクトに ArcGIS Enterprise 11.1 ポータル上のナレッジ グラフにアクセスする調査が含まれ、ArcGIS Pro 3.0 でそのプロジェクトを開いた場合、そのプロジェクトでナレッジ グラフのデータを使用することはできません。 保存されたプロジェクトでナレッジ グラフ データを表示する調査、マップ、リンク チャートが開かれている場合、そのプロジェクトをまったく開けない場合があります。
- プロジェクトに ArcGIS Enterprise 11.0 または 10.9.1 ポータル上のナレッジ グラフにアクセスする調査が含まれ、ArcGIS Pro 3.1 でそのプロジェクトを開いた場合、そのプロジェクトでナレッジ グラフのデータを使用することはできません。 すべての調査、リンク チャート、[検索とフィルター] ウィンドウに [サーバーに互換性がありません] と表示されます。 マップ内のすべてのナレッジ グラフ レイヤーに壊れたデータ ソース ボタン が表示されますが、現時点ではナレッジ グラフ レイヤーのデータ ソースを修復することはできません。 ArcGIS Enterprise 配置がバージョン 11.1 にアップグレードされるまで、以前のバージョンの ArcGIS Pro でプロジェクトを操作してください。
既存のナレッジ グラフからの調査の作成
ArcGIS Pro で「アクティブなポータル」が ArcGIS Enterprise 11.1 ポータルの場合は、ポータル コンテンツを参照、検索、フィルター、並べ替えすることで、操作やプロジェクトへの追加を行うナレッジ グラフを見つけることができます。 新しい調査はプロジェクトに作成され、ナレッジ グラフのコンテンツを分析することができます。
- カタログ ビューを開き、[コンテンツ] ウィンドウの [プロジェクト] をクリックします。
- リボン上の [カタログ] タブにある [作成] グループで、[新規] ドロップダウン矢印をクリックしてから [新しい調査] をクリックします。
[調査の作成] ウィザードが表示されます。 ウィザードに [サーバーに互換性がありません] というメッセージが表示された場合、アクティブな Enterprise ポータルは ArcGIS Pro のバージョンと互換性がありません。
- このウィザードの [調査の定義] ページで、新しい調査の名前を [タイトル] テキスト ボックスに入力します。
現時点では、調査名に使用できるのは英数字のみです。
- [サマリー] および [タグ] テキスト ボックスに説明情報を入力します。
- [ナレッジ グラフ] 見出しの下の [既存のナレッジ グラフを使用] をクリックします。
- [参照] ボタン をクリックします。
[ナレッジ グラフの追加] ダイアログ ボックスが表示されます。
- 調査するナレッジ グラフを参照または検索して、選択したら [OK] をクリックします。
- [完了] をクリックします。
調査の作成を中止する場合は、[キャンセル] をクリックするか、ウィンドウ上部の閉じるボタンをクリックして [調査の作成] ウィザードを閉じます。
新しい調査 が作成され、[カタログ] ウィンドウ、および [調査] カテゴリのカタログ ビューに表示されます。 調査が開き、「ナレッジ グラフ内のエンティティとリレーションシップを調べる」ことができます。
調査を作成したら、ArcGIS Pro で、その「名前を変更」することができます。方法は、プロジェクト内の他のアイテムの名前を変更する場合と同じです。
ヒント:
アクティブなポータルのコンテンツをカタログ ビューまたは [カタログ] ウィンドウで参照している場合は、右クリックして [新しい調査に追加] をクリックし、既存のナレッジ グラフ から調査を作成することができます。
デフォルト構成を使用した調査およびナレッジ グラフの作成
ナレッジ グラフを作成するには、次の手順を実行します。
- ArcGIS Pro でアクティブなポータルは、「ArcGIS Knowledge をサポートするよう構成」された ArcGIS Enterprise 11.1 ポータルでなければなりません。
- ユーザーは、「ナレッジ グラフを作成するための十分な権限」が割り当てられたアカウントを使用して、アクティブなポータルにサイン インしている必要があります。
注意:
ArcGIS Pro 3.1 では、ArcGIS Enterprise 11.1 ポータルでのみナレッジ グラフを作成できます。
このワークフローでは、デフォルト設定を使用してナレッジ グラフを作成する方法について説明します。 デフォルト構成を変更する方法については、「ナレッジ グラフの構成」をご参照ください。
- カタログ ビューを開き、[コンテンツ] ウィンドウの [プロジェクト] をクリックします。
- リボン上の [カタログ] タブにある [作成] グループで、[新規] ドロップダウン矢印をクリックしてから [新しい調査] をクリックします。
[調査の作成] ウィザードが表示されます。 ウィザードに [サーバーに互換性がありません] というメッセージが表示された場合、アクティブな Enterprise ポータルは ArcGIS Pro のバージョンと互換性がありません。
- このウィザードの [調査の定義] ページで、アクティブなポータルで一意の新しい調査の名前を [タイトル] テキスト ボックスに入力します。
- [サマリー] テキスト ボックスに説明情報を入力します。
- [ナレッジ グラフ] 見出しの下の [新しいナレッジ グラフの作成] をクリックします。
- [次へ] をクリックします。
入力した調査の説明情報は、ウィザードの 2 ページ目にコピーされます。 この説明を変更するか同じ情報を使用して、ナレッジ グラフを説明します。
- ウィザードの [ナレッジ グラフの定義] ページで、[タイトル] テキスト ボックスに、新しいナレッジ グラフの名前を入力します。
注意:
「何らかの制限」がある名前で Unicode 文字を使用できます。
- [サマリー] および [タグ] テキスト ボックスに説明情報を入力します。
- [場所] の下の [フォルダー] ドロップダウン リストを使用して、ナレッジ グラフを保存する [マイ コンテンツ] のフォルダーを選択します。 必要に応じて、フォルダーを作成します。
デフォルトでは、ナレッジ グラフはポータル コンテンツのルート レベルに格納されます。
ヒント:
[参照] ボタン をクリックし、ポータル コンテンツのフォルダーを参照します。 テキスト ボックスにフォルダー名を入力することもできます。 - [データ ストア] で、[データ ストア] ドロップダウン リストを使用して、ナレッジ グラフのエンティティとリレーションシップの格納先を選択します。
- [ホスト グラフ ストア] - デフォルトのデータ ストア。 ナレッジ グラフのエンティティとリレーションシップは、Enterprise ポータルに関連付けられた ArcGIS Data Store グラフ ストアに作成され、格納されます。
- NoSQL データ ストア - [ホスト グラフ ストア] に加えて、他のデータ ストアをリストできます。 これらは、ArcGIS Knowledge Server サイトに登録されている NoSQL データ ストア アイテムです。 各 NoSQL データ ストアでは、1 つのナレッジ グラフのコンテンツを格納可能な「サポートされているデータベース」にアクセスできます。 リストされたすべての NoSQL データ ストアが他のナレッジ グラフで使用中の場合、作成中の新しい調査用に「新しい NoSQL データセットを追加」し、[更新] をクリックして、リストに新しいデータ ストアを表示する必要があります。
以下の例では、Enterprise ポータルに、[ホスト グラフ ストア] と、neo4j_db1 という名前の NoSQL データ ストアが表示されています。
- [共有] の下で、ナレッジ グラフを共有する方法を指定します。
- [ArcGIS Enterprise] - このオプションを選択すると、コンテンツを組織内のすべての認証済みユーザーと共有できます。
- [グループ] - このオプションを選択すると、所属するグループおよびグループのメンバーとコンテンツを共有できます。
共有レベルをアイテムの所有者に設定するには、すべてのオプションをオフにしておきます。
- [次へ] をクリックします。
- ウィザードの [空間参照] ページで、ナレッジ グラフの一部として定義された地理空間フィーチャで WGS 1984 座標系が使用されることを確認します。
注意:
現時点では、地理空間フィーチャは WGS 1984 座標系でのみ定義できます。 追加の空間参照は今後のリリースでサポートされる予定です。
- [完了] をクリックします。
変更内容を破棄してナレッジ グラフの作成を中止したい場合は、[キャンセル] またはウィンドウ上部の閉じるボタンをクリックして、[調査の作成] ウィザードを閉じます。
ヒント:
[完了] ボタンが有効にならない場合は、アクティブなポータルに同名のナレッジ グラフがほかにあるか確認します。
アクティブなポータルにナレッジ グラフ が作成されます。 新しい調査 が、新しいナレッジ グラフを参照するプロジェクトに作成され、[カタログ] ウィンドウ、および [調査] カテゴリのカタログ ビューに表示されます。 調査が開き、ナレッジ グラフ内のエンティティとリレーションシップが一覧表示されます。 「調査ビューでナレッジ グラフをさらに探索する」ことができます。
ヒント:
プロジェクトにすでに調査が含まれている場合、[カタログ] ウィンドウまたはカタログ ビューで [調査] を右クリックし、[新しい調査] をクリックし、プロジェクトに別の調査を追加できます。
調査の削除
プロジェクトから調査を削除することができます。 調査に関連するナレッジ グラフは Enterprise ポータルからは削除されません。 ナレッジ グラフは複数の調査をサポートできます。
- カタログ ビューを開き、[コンテンツ] ウィンドウの [調査] をクリックします。
- コンテンツ リスト内の調査 をクリックして選択します。
- 次のいずれかの方法で、プロジェクトから調査を削除します。
- リボン上の [カタログ] タブにある [整理] グループで [削除] をクリックします。
- 調査を右クリックして [削除] をクリックします。
- 表示されたメッセージ ボックスで [はい] をクリックし、プロジェクトから調査を完全に削除します。
選択した調査がプロジェクトから削除され、コンテンツ リストが更新されます。 アイテムのカテゴリは、それらのアイテムがプロジェクトに含まれる場合にのみ、プロジェクト内に表示されます。 たとえば、プロジェクト内の最後の調査が正常に削除されると、[調査] カテゴリが [カタログ] ウィンドウとカタログ ビューに表示されなくなります。 プロジェクトに別の調査を追加すると、カテゴリが再度表示されます。
調査に関連するナレッジ グラフは、ArcGIS Enterprise ポータルに残ります。 ナレッジ グラフをポータル上に維持し、新しい調査で再度使用することができます。
ただし、ナレッジ グラフが不要になり、削除する場合は、そのために Web ブラウザーを使用して Enterprise ポータルにアクセスし、所有するナレッジ グラフ アイテムを削除する必要があります。 ナレッジ グラフがホスト グラフ ストアを使用している場合は、ポータルでナレッジ グラフを削除するだけで済みます。 ナレッジ グラフが ArcGIS Enterprise ポータルから削除されると、関連する調査、リンク チャート、およびマップ レイヤーが削除され、別のナレッジ グラフで使用することはできません。
ナレッジ グラフのデータが NoSQL データ ストアに格納されている場合は、ナレッジ グラフを削除しても NoSQL データ ストアはポータルに残ります。 ナレッジ グラフに ArcGIS 管理のデータが含まれていた場合、関連付けられたデータベースからすべてのコンテンツを削除しない限り、既存のデータ ストア アイテムを再利用して ArcGIS 管理のデータを含む別のナレッジ グラフを作成することはできません。 ナレッジ グラフにユーザー管理のデータが含まれていた場合、既存のデータ ストア アイテムを再利用して、ユーザー管理のデータを含む別のナレッジ グラフを作成することができます。
ArcGIS Knowledge でデータベースを使用する必要がなくなった場合、Enterprise ポータルから「NoSQL データ ストアを削除」することもできます。 NoSQL データ ストアを削除しても、関連付けられた Neo4j データベースは削除されません。
ArcGIS Enterprise ポータル管理者は、他のユーザーが所有するナレッジ グラフとデータ ストア アイテムも削除することができます。