[時空間キューブを 2D で視覚化 (Visualization Space Time Cube in 2D)] ツールおよび [時空間キューブを 3D で視覚化 (Visualize Space Time Cube in 3D)] ツールを使用して、[ポイントの集約による時空間キューブの作成 (Create Space Time Cube By Aggregating Points)] ツール、[定義済みロケーションから時空間キューブを作成 (Create Space Time Cube From Defined Locations)] ツール、または [多次元ラスター レイヤーから時空間キューブを作成 (Create Space Time Cube From Multidimensional Raster Layer)] ツールで作成された netCDF キューブに格納された変数および分析結果を視覚化して調べることができます。 出力は、各ツールで指定された [キューブの変数] および [表示テーマ] パラメーター値に応じて変化します。 次の表には、下の [表示テーマ] 値ごとの簡単な説明と詳細説明への直接リンクが含まれています。
| 3D の表示テーマ | 説明 |
|---|---|
[キューブ変数] パラメーターの数値が表示されます。 | |
[時空間ホット スポット分析 (Emerging Hot Spot Analysis)] で実行した時空間ホット スポット分析に基づいた各ビンの統計的な有意性が表示されます。 | |
推定値を含むビンが表示されます。 | |
[ローカル外れ値分析 (Local Outlier Analysis)] によって決定された各ビンのクラスターまたは外れ値タイプ (COType) が表示されます。 | |
各時空間ビンに集約されたレコードの数が表示されます。 | |
入力時間ステップと、[時系列予測] ツールからの予測値が表示されます。 | |
[変化ポイントの検出 (Change Point Detection)] ツールの実行結果が表示されます。 この出力には、各時間ステップが現在と過去の時間ステップに対して平均または標準偏差の推定を伴う変化ポイントであるかどうかを示すフィールドが含まれます。 | |
[時系列予測] ツールの [外れ値オプション] パラメーターの結果が表示されます。 |
| 2D の表示テーマ | 説明 |
|---|---|
[キューブの変数] パラメーターのデータを含むすべてのロケーションが表示されます。 | |
Mann-Kendall 統計を使用して決定した各ロケーションの値の傾向が表示されます。 | |
Mann-Kendall 統計を使用して決定した各ロケーションの Z スコアの傾向が表示されます。 | |
指定した [キューブの変数] パラメーターの値に対する [時空間ホット スポット分析 (Emerging Hot Spot Analysis)] ツールの実行結果が表示されます。 | |
指定した [キューブの変数] パラメーターの値に対する [ローカル外れ値分析 (Local Outlier Analysis)] ツールの実行結果が表示されます。 | |
各ロケーションの外れ値のパーセンテージ合計が表示されます。 | |
最新の期間中に発生した外れ値が表示されます。 | |
指定した [キューブの変数] パラメーターの値に対する [時系列クラスタリング (Time Series Clustering)] ツールの実行結果が表示されます。 | |
最後に実行された解析で空間近傍が見つからなかったロケーションが表示されます。 これらのロケーションでは、時間近傍だけが解析で使用されます。 | |
各ロケーションで評価されたビンの数が表示されます。 | |
推定の基準を満たしていない空のビンがあるために、分析から除外されたロケーションが表示されます。 | |
指定した [分析変数] パラメーターの値に対する [時系列予測 (Time Series Forecasting)] ツールの実行結果が表示されます。 | |
[変化ポイントの検出 (Change Point Detection)] ツールの実行結果が表示されます。 出力フィーチャには、ロケーションごとの変化ポイントの数だけでなく、元の時系列の変化ポイントと各セグメントの平均または標準偏差の推定を示すポップアップ チャートも表示されます。 | |
[時系列予測] ツールの [外れ値オプション] パラメーターの結果が表示されます。 |
3D の表示テーマ
次のテーマは、グローバル シーンに表示できます。 [時空間キューブを 3D で視覚化 (Visualize Space Time Cube in 3D)] ツールで使用できる各 [表示テーマ] の説明は次のとおりです。
値
[値] オプションには、選択した [キューブの変数] 値の未処理の数値が、時空間キューブ内のビンごとに表示されます。 これは、ポイントをビンに集約するか、時間的にロケーションに集約することによって、キューブの作成時に集約することを選択した場合に、視覚化するために特に重要です。
時空間キューブ全体について、時間と共に [値] を表示するチャートも作成されます。 
ホット/コールド スポットの結果
[ホット/スポット分析の結果] オプションは、[時空間ホット スポット分析 (Emerging Hot Spot Analysis)] で実行した時空間ホット スポット分析に基づいた各ビンの統計的な有意性を表示します。 ツールは、実行したツールで設定した近傍範囲に基づいて、ビンごとに Getis-Ord Gi* 統計を計算します。 2D での時空間ホット スポット分析の結果は、これらの結果のトレンドを識別します。
キューブ全体について時間と共に Z スコアをプロットするチャート出力も作成されます。
クラスター/外れ値分析の結果
[クラスター/外れ値分析の結果] オプションは、[ローカル 外れ値分析 (Local Outlier Analysis)] ツールで実行された時空間分析から各ビンに割り当てられた COType を表示します。 ツールは、実行したツールで設定した近傍範囲パラメーターに基づいて、ビンごとに Anselin Local Moran's I 統計を計算します。 2D でのローカル外れ値分析の結果は、これらの結果をロケーションで分類します。
このパラメーター オプションには、Moran 散布図チャートも含まれており、このチャートは、外れ値または異常である時空間ビンを識別するのに役立ちます。
推定されるビン
キューブの作成時に、一部のビンは、[集計フィールド] パラメーターまたは [空のビンの補完] パラメーターを使用して推定されていることがあります。 この表示オプションでは、推定値を含むビンが表示されます。 この情報は、ロケーションでの時系列の開始または終了のいずれかで多くの推定されるビンを連続的に含むロケーションで、特に役立ちます。これらの特定のロケーションでは、予測結果を信頼できないことがあるためです。
時間的集約数
[時間的集約数] オプションは、各時空間ビンに集約されたレコードの数を表示します。 このオプションは、時空間キューブの作成時に各ビンに入力されたレコードの密度を測定するのに役立ちます。
予測結果
[予測結果] オプションは、選択した [キューブの変数] の値に対する予測方法の結果を表示します。 [入力時空間キューブ] パラメーターの元の時間ステップおよび時系列予測から追加された予測値が表示されます。
このオプションには、キューブ全体について時間と共に [予測結果] の値を表示するチャートも含まれます。
時系列の変化ポイント
[時系列の変化ポイント] オプションは、検出した変化ポイントを 3D で表示します。 変化ポイントとして検出された時間ステップは紫色で描画され、[変化ポイント] ラベルが付与されます。一方、変化ポイントとして検出されなかった時間ステップはライト グレーで描画され、[変化ポイントでない] ラベルが付与されます。 この出力には、各時間ステップが現在と過去の時間ステップに対して平均または標準偏差の推定を伴う変化ポイントであるかどうかを示すフィールドが含まれます。
時系列外れ値の結果
[時系列外れ値の結果] オプションは、指定した [キューブの変数] の値に対して [時系列予測] ツールで [外れ値オプション] パラメーターを使用したときに検出された時間的な外れ値を表示します。
2D の表示テーマ
次のテーマは、マップに表示できます。 [時空間キューブを 2D で視覚化 (Visualize Space Time Cube in 2D)] ツールで使用できる各表示テーマの説明は次のとおりです。
データを含むロケーション
[データを含むロケーション] テーマを使用して、選択した [キューブの変数] の値のデータを含んでいるすべてのロケーションを確認し、ポイントが集約されていないエリアのロケーションを削除することができます。 このオプションは、ポイントを集約することによって作成されたすべてのキューブに常に使用できます。
トレンド
[トレンド] テーマは、時空間キューブ内の値が時間と共に増加または減少しているロケーションを表示します。 これらのトレンドの結果は、ロケーションごとに選択した [キューブの変数] の値に対して実行される Mann-Kendall 統計を使用して計算されます。
ホット/コールド スポットのトレンド
[ホット/コールド スポットのトレンド] 表示テーマは、ロケーションごとの Z スコアが時間と共に増加または減少しているロケーションを表示します。 これらの結果は、ロケーションごとに選択した [キューブの変数] の値の Z スコアに対して実行される Mann-Kendall 統計を使用して計算されます。
時空間ホット スポット分析の結果
[時空間ホット スポット分析の結果] オプションを使用すると、ロケーションごとに時空間キューブに格納された [時空間ホット スポット分析 (Emerging Hot Spot Analysis)] ツールの結果が再作成されて表示されます。 これらの結果は、新規、増大、減衰のホット スポットおよびコールド スポットなどの、キューブ内のロケーションごとのトレンドを識別します。
ローカル外れ値分析の結果
[ローカル外れ値分析の結果] オプションを使用すると、[ローカル外れ値分析 (Local Outlier Analysis)] ツールの結果が再作成されて表示されます。 これらの結果は、ビンによって時空間キューブ内の有意なクラスターおよび外れ値を示し、その後、時間の経過を伴う結果によって各ロケーションを分類します。
ローカル外れ値のパーセンテージ
[ローカル外れ値のパーセンテージ] 表示テーマは、時間と共に各ロケーションでの外れ値のパーセンテージ合計を表示します。 この表示テーマは、近傍と比較してより頻繁に外れ値になったロケーションを識別し、調査するのに役立ちます。
最新期間のローカル外れ値
[最新期間のローカル外れ値] オプションは、最近、外れ値と見なされたすべてのロケーションを表示します。
時系列クラスタリングの結果
[時系列クラスタリングの結果] オプションは、指定した [キューブの変数] の値に対する [時系列クラスタリング (Time Series Clustering)] ツールの結果を再作成して表示します。 [時系列クラスタリング (Time Series Clustering)] ツールは、最も類似している時空間キューブ内のロケーションを特定し、各クラスターのメンバーが類似している時系列特性を持つ個別のクラスターに分割します。 時間を越えて類似する値や、時間を越えて類似する周期的パターンなどのさまざまな方法で、時系列の類似性をクラスタリングすることができます。
空間近傍のないロケーション
最後に実行された分析で、[空間近傍のないロケーション] オプションは、空間近傍がなく、その結果、分析に時間近傍のみを利用するすべてのロケーションを表示します。 このオプションは、近傍よりも少ない情報を分析に利用するロケーションを示すため、役立ちます。
推定されるビンの数
[推定されるビンの数] オプションの結果は、ロケーションごとに推定されたビンの数を表示します。 推定されるビンの数が多いロケーションの分析結果は、分析結果を信頼できるということを確認するために、調査する必要があります。
分析から除外されるロケーション
[分析から除外されるロケーション] オプションは、指定した分析に関する推定の要件を満たさなかったロケーションを表示します。
時系列の変化ポイント
[時系列の変化ポイント] オプションは、各ロケーションで検出した変化ポイントの数を表示します。
出力フィーチャには、元の時系列を表示するポップアップ チャートが含まれ、オレンジ色の円は変化ポイントを表し、緑色の破線はセグメントの平均値を示しています。
時系列外れ値の結果
指定した [キューブの変数] の値に対する [時系列予測] ツールの [外れ値オプション] パラメーターの結果が表示されます。 これらのロケーションは、選択した [キューブの変数] の値および実行した分析に関して、時間範囲から外れていると見なされた時空間ビンを含んでいるロケーションを示します。 時系列の外れ値は、その時系列の他の値のパターンおよびトレンドと著しく異なる値、またはデータ入力エラーを示している可能性のある値であることがあります。 ロケーションの時系列に外れ値がわずかな数でも存在すれば、予測の精度および信頼性が下がる可能性があります。 外れ値のロケーション、特に時系列の最初または最後の方にある外れ値のロケーションは、誤った予測を生成する可能性があります。 そのようなロケーションは、各ロケーションの予測値をどう信頼するかを判断する助けになります。
このオプションは、時間ステップごとに時間的外れ値の数を表示するバー チャートも出力します。
参考資料
- 「時空間パターン マイニング ツールボックスの概要」は、利用可能な分析ツールの概要を提供します。
- 時空間キューブの調査を開始するための詳細については、「時空間キューブの視覚化」をご参照ください。
- Space Time Cube Explorer アドインは、タイム スライダーとレンジ スライダーが自動的に設定されるので、時空間キューブの操作や探索に役立ちます。 Space Time Cube Explorer を使用すると、ディスプレイ ギャラリー内の多数の事前設置済みレイヤー シンボル オプションにより、キューブをすばやく表示することもできます。 Space Time Cube Explorer アドインは、www.esriurl.com/SpaceTimeCubeExplorer で入手できます。