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[レプリカの管理] ウィンドウでは、ジオデータベース レプリカのプロパティを確認し、ジオデータベース レプリカ管理タスクを実行することができます。以下では、その方法について説明します。
ジオデータベース レプリカの検索
[レプリカの管理] ウィンドウの [ジオデータベース レプリカ] タブには、エンタープライズ ジオデータベース内のすべてのジオデータベース レプリカが表示されます。
ジオデータベース レプリカのリストにアクセスして特定のレプリカを見つけるには、以下の手順に従います。
- エンタープライズ ジオデータベースの [レプリカの管理] ウィンドウを開き、[ジオデータベース レプリカ] タブをクリックします。
デフォルトでは、レプリカは折りたたまれた状態のカード上に表示されます。
- 並べ替え および検索ボックス エレメントを使用して、特定のレプリカを見つけます。
- 必要なレプリカを特定した後、そのレプリカのカードを展開してそのプロパティを表示します。
並べ替え、検索、展開エレメントの詳細については、下記の「ジオデータベース レプリカ タブの参照」セクションをご参照ください。
ジオデータベース レプリカのプロパティへのアクセス
ジオデータベース レプリカのプロパティを表示して管理するには、次の手順に従います。
- [レプリカの管理] ウィンドウで、[ジオデータベース レプリカ] タブをクリックします。
- [ジオデータベース レプリカ] タブで、以下のいずれかのオプションを選択します。
- レプリカ カード上にある [オプション] ボタン をクリックし、[プロパティ] をクリックします。
- [ジオデータベース レプリカ] タブにあるレプリカ カードを右クリックし、[プロパティ] をクリックします。
これで、[レプリカ プロパティ] ダイアログ ボックスが開きます。このダイアログ ボックスには、[一般]、[説明]、[高度な設定]、[レプリカ ログ] という 4 つのタブがあります。
データの変更の同期
同期では、あるレプリカのデータに加えられた編集を関連レプリカに移動させます。
レプリカ間でデータ編集を同期するには、ツールを実行する必要があります。 同期に使用するツールは、接続環境または非接続環境のどちらのレプリカを使用するのかによって異なりますが、[レプリカの管理] ウィンドウの [ジオデータベース レプリカ] タブでは、すべてのツールにアクセスできます。下記の「ジオデータベース レプリカ タブの参照」セクションをご参照ください。
スキーマの変更の管理
同期では、レプリカ間でスキーマの変更は移動しません。 いずれかのレプリカのフィーチャクラスまたはテーブルに、以下のいずれかのスキーマの変更を加えた場合、その変更内容を関連レプリカにプッシュすることができます。
- テーブルまたはフィーチャクラスにフィールドを追加する。
- フィーチャクラスまたはテーブルからフィールドを削除する。
- フィールドにドメインを追加する。
- ドメインを変更する。
ベスト プラクティスと、各レプリカで同じスキーマを設定しないことがもたらす結果については、「レプリカ スキーマ変更」をご参照ください。
以下の手順でツールを使用して、1 つのレプリカからその相対レプリカにスキーマの変更をプッシュする必要があります。 ツールは、[ジオデータベース レプリカ] タブのメニューか、[ジオプロセシング] ウィンドウの分散ジオデータベース ツールセットから開くことができます。
レプリカ データセットにスキーマ変更を加える場合には、各レプリカのスキーマを個別に変更しないでください。 たとえば、親レプリカのフィーチャクラスにフィールドを追加してから、子レプリカの複製されたデータセットにフィールドを追加したりしないでください。
1 つのレプリカから関連レプリカにスキーマの変更を移動するには、以下の手順に従います。
- [レプリカ スキーマのエクスポート (Export Replica Schema)] ツールを実行して、スキーマの変更を含む一方向レプリカまたは双方向レプリカのスキーマをエクスポートします。
レプリカのスキーマ定義を含む .xml ファイルが作成されます。次のステップでこのファイルを使用します。
- [レプリカ スキーマの比較 (Compare Replica Schema)] ジオプロセシング ツールを実行して、2 つの関連レプリカ間のスキーマの違いを特定します。
このツールでは、前のステップで作成した .xml ファイルと相対レプリカへの接続を使用して、スキーマの違いを特定します。
スキーマの違いを格納する .xml ファイルが作成され、このファイルを次のステップで使用します。
- [レプリカ スキーマのインポート (Import Replica Schema)] ツールを実行して、スキーマの違いを含む .xml ファイルを、スキーマの変更を適用する必要がある関連レプリカにインポートします。
ジオデータベース レプリカの登録解除
ジオデータベース レプリカを登録解除すると、そのレプリカが削除されます。 登録解除したレプリカは復元できないので、処理を続ける前に、そのレプリカが必要なくなったことを確認してください。
レプリカを登録解除するには、以下の手順に従います。
- [レプリカの管理] ウィンドウを開き、[ジオデータベース レプリカ] タブをクリックします。
- スキーマの変更が適用されたジオデータベース レプリカを見つけます。
- レプリカ カード上にある [オプション] ボタン をクリックし、[登録解除] をクリックします。
ジオデータベース レプリカが削除されます。
ジオデータベース レプリカ タブの参照
ジオデータベース レプリカは、[レプリカの管理] ウィンドウの [ジオデータベース レプリカ] タブで管理します。
[ジオデータベース レプリカ] タブには、ジオデータベース レプリカを管理するための包括的なインターフェイスが表示されます。 各ジオデータベース レプリカは、レプリカを管理するためのオプションを含むカードとして表示されます。
次の図は、[ジオデータベース レプリカ] タブからジオデータベース レプリカを管理するために使用できるツールとオプションを示しています。 各ツールの説明を以下の表に示します。
次の表は、上の図の番号を、対応する要素の番号およびツールの説明と関連付けています。
要素 | 説明 |
---|---|
1 | [ジオデータベース レプリカ] タブ - レプリカの作成 (Create Replica) または [サーバーからレプリカを作成 (Create Replica From Server)] ジオプロセシング ツールから明示的に作成された、ジオデータベース内のすべてのレプリカを表示します。 |
2 | [フィーチャ サービス レプリカ] タブ - フィーチャ サービスのオフライン ワークフローから作成された、ジオデータベース内のすべてのレプリカを表示します。 |
3 | フィルター - このフィルターを使用して、[レプリカの管理] ウィンドウに表示されるレプリカのタイプを制御します。 フィルター オプションには、すべてのタイプ、チェックアウト、一方向、および双方向があります。 |
4 | 並べ替え - [レプリカの管理] ウィンドウにレプリカを表示する順番で並べ替えます。 日付、名前、所有者、ロール、およびバージョンを基準にレプリカを並べ替えることができます。 |
5 | 検索ボックス - テキスト文字列を使用してレプリカを検索します。 レプリカ名または [並べ替え] オプションに表示された他のいずれかのフィールド (日付、所有者、ロール、およびバージョン) を基準に検索することができます。 |
6 | レプリカの管理メニュー - このメニューから、レプリカを管理する複数のコマンドにアクセスします。 [レプリカの更新]、[カードをすべて展開/折りたたみ]、レプリカの作成、[サーバーからレプリカを作成]、変更の同期、データ変更メッセージのエクスポート、承認メッセージのエクスポート、メッセージのインポート、[非承認メッセージの再エクスポート]、ログ プロパティの中から選択できます。 詳細については、下記の「ジオデータベース レプリカ メニューのオプション」セクションをご参照ください。 |
7 | レプリカ カード - デフォルトでは、レプリカがカードとして折りたたまれた状態で表示されます。 カードを展開すると、そのレプリカの詳しい情報が表示されます。 詳細については、下記の「ジオデータベース レプリカ メニューのオプション」セクションをご参照ください。 |
8 | [レプリカ タイプ] - レプリカ名の左にあるアイコンには、そのレプリカのタイプが双方向レプリカ、一方向レプリカ、またはチェックアウト/チェックイン レプリカとして表示されます。 詳細については、「レプリケーションの種類」をご参照ください。 |
9 | 競合状態のレプリカ - レプリカのペア間で変更を同期した場合、双方向レプリカまたは一方向レプリカで競合解決ポリシーが手動での競合の解決に設定されていると、レプリカのペア間の同期が正常に終了しても、競合が存在する可能性があります。 レプリカ内に競合が存在する場合は、[競合状態のレプリカ] アイコンがそのレプリカのカード上に表示されます。 確認してから手動で競合を解決するワークフローの詳細については、「手動で同期の競合を解決」をご参照ください。 |
10 | レプリカ カードの展開/折りたたみ - カードを展開すると、そのレプリカの一般情報がすべて表示されます。 |
11 | [変更の同期] - カードの左下にある [変更の同期] ボタンをクリックして、レプリカ カードから直接、レプリカのペア間で変更を同期します。 この方法の利点は、この方法を開始すると、レプリカのすべての関連情報が [変更の同期 (Synchronize Changes)] ジオプロセシング ツールに自動的に取り込まれる点です。 このツールでデフォルト設定を確認し、必要に応じて値を変更することができます。 |
12 | [データ変更メッセージのエクスポート] - 新しいすべてのデータ変更 (前回のデータ変更メッセージのエクスポート以降にレプリカ バージョンに適用されたすべての挿入、更新、削除) とすべての非承認データ変更 (すでにエクスポートされているが、まだ承認を受けていない変更) を、XML ファイルまたはファイル ジオデータベースとして格納されている出力デルタ ファイルにエクスポートします。 |
13 | [承認メッセージのエクスポート] - 承認メッセージのエクスポートは、データの受信側が 1 つ以上のデータ変更メッセージを受信した後で、すべてのデータ変更メッセージを承認するために行います。 承認メッセージが送信されない場合、データ送信側は変更を再送し、これらの変更の再送に必要な情報を承認されるまで保持します。 その結果、データ送信側のジオデータベースだけでなく、新しいデータ変更メッセージも大きくなる場合があります。 |
14 | [メッセージのインポート] - [メッセージのインポート (Import Message)] では、データ変更メッセージと承認メッセージをどちらもインポートできます。 データ変更のインポートは相対レプリカのデータ変更に適用され、レプリカのメタデータも更新されます。 承認メッセージをインポートすると、レプリカのメタデータが更新されるため、次のエクスポートに含める変更をレプリカに通知できます。 |
15 | [非承認メッセージの再エクスポート] - [非承認メッセージの再エクスポート (Re-Export Unacknowledged Messages)] では、移行中に失われた可能性のあるデータ変更または再送信する必要のあるデータ変更 (元のデータ変更メッセージで送信された編集内容だけが含まれている) を再エクスポートできます。 |
16 | レプリカ オプション - [レプリカ オプション] ボタンからアクセスできるコマンドは個別のレプリカに適用されます。 また、レプリカ カードを右クリックして、同じコマンドにアクセスすることもできます。 詳細については、下記の「ジオデータベース レプリカのオプション」セクションをご参照ください。 |
17 | [レプリカ スキーマの整合チェックが行われました] - [レプリカ オプション] ボタン からアクセスできる [スキーマの整合チェック] コマンドを実行して完了したことを伝えます。 |
18 | [レプリカを更新しました] - [レプリカ オプション] ボタン からアクセスできる [更新] コマンドを実行して完了したことを伝えます。 |
19 | レプリカの数 - [レプリカの管理] ウィンドウに表示されるレプリカの合計数を入力します。 また、この数は、[レプリカの管理] ウィンドウのレプリカのタイプに適用された検索 およびフィルター の結果を反映します。 |
ジオデータベース レプリカ メニューのオプション
次のコマンドは、[ジオデータベース レプリカ] タブ のメニューから使用できます。
- [レプリカの更新] - 作成されたレプリカを表示し、ArcGIS Pro プロジェクトを開いた後に同期されたチェックアウト/チェックイン レプリカを削除します。
- [すべて展開] - [ジオデータベース レプリカ] タブに表示されているレプリカ カードをすべて展開するか、折りたたみます。
[ジオデータベース レプリカ] タブでレプリカ カードを展開すると、そのジオデータベース レプリカに関する次の情報が表示されます。
- タイプ - 作成されたレプリカのタイプ: 双方向レプリカ 、一方向レプリカ 、またはチェックアウト/チェックイン レプリカ 。
- 名前 - そのレプリカの名前で、レプリカを所有するデータベース ユーザーの名前を含みます。
- 所有者 - そのレプリカを作成したユーザー
- ロール - そのレプリカが親であるか子であるか。
- 作成日 - そのレプリカが作成された日付と時刻。
- バージョン - 作成中に設定されたそのレプリカのバージョン。
- 状態 - 現在そのレプリカがデータの送信側であるかデータの受信側であるか。
- [レプリカの作成] - レプリカの作成 (Create Replica) ジオプロセシング ツールを開きます。
- [サーバーからレプリカを作成] - [サーバーからレプリカを作成 (Create Replica From Server)] ジオプロセシング ツールを開き、ArcGIS Server サイトで実行されているジオデータ サービスからレプリカを作成します。
- 変更の同期 - [変更の同期 (Synchronize Changes)] ジオプロセシング ツールを開いて、レプリカのペア間で変更を同期します。
- [データ変更メッセージのエクスポート] - [データ変更メッセージのエクスポート (Export Data Changes Message)] ジオプロセシング ツールを開き、レプリカの更新内容を含む出力デルタ ファイル (.xml または .gdb) を作成します。
- [承認メッセージのエクスポート] - [承認メッセージのエクスポート (Export Acknowledgment Message)] ジオプロセシング ツールを開き、出力承認ファイルを作成して、これまでに受け取ったデータ変更メッセージの受信を承認します。
- [メッセージのインポート] - [メッセージのインポート (Import Message)] ジオプロセシング ツールを開き、デルタ ファイルの変更内容をレプリカ ジオデータベースにインポートするか、承認メッセージをレプリカ ジオデータベースにインポートします。
- [非承認メッセージの再エクスポート] - [非承認メッセージの再エクスポート (Re-Export Unacknowledged Messages)] ジオプロセシング ツールを開き、一方向または双方向レプリカ ジオデータベースから、非承認レプリカの更新内容を含む出力デルタ ファイルを作成します。
- [スキーマの変更のインポート] - [レプリカ スキーマのインポート (Import Replica Schema)] ジオプロセシング ツールを開き、入力レプリカ ジオデータベースと XML スキーマ ファイルを使用してレプリカの変更の差分を適用します。
- [レプリカ スキーマのエクスポート] - [レプリカ スキーマのエクスポート (Export Replica Schema)] ジオプロセシング ツールを開き、一方向または双方向の入力レプリカのスキーマで、レプリカ スキーマ ファイルを作成します。
- [レプリカ スキーマの比較] - [レプリカ スキーマの比較 (Compare Replica Schema)] ジオプロセシング ツールを開き、レプリカ ジオデータベースと相対レプリカ ジオデータベース間のスキーマの違いを記述する .xml ファイルを生成します。
- ログ プロパティ - ArcGIS Pro レプリカ アクティビティ ログ ファイルの場所とログ レベルを設定します。 詳細については、「レプリカ ログ」をご参照ください。
ジオデータベース レプリカのオプション
以下のコマンドには、[ジオデータベース レプリカ] タブのジオデータベース レプリカ カード上の [オプション] ボタンからアクセスできます。 これらのオプションは、そのオプションにアクセスするレプリカに適用されます。
- 現在のマップに追加 - このレプリカの一部であるすべてのデータセットを即時に現在のマップに追加します。 このオプションは、アクティブなビューがマップでない場合は利用できません。
- 新しいマップに追加 - マップを作成してから、このレプリカの一部であるすべてのデータセットを即時にそのマップに追加します。
注意:
これらのオプションのいずれかを使用してレプリカ データセットをマップに追加する場合は、接続しているジオデータベース ユーザーにデータの表示権限が付与されている必要があります。 権限が付与されていないと、接続しているユーザーに十分な権限がないためにレプリカ データセットが追加されないという形でエラーが返されます。
レプリカ データセット内のいずれかのフィーチャクラスまたはテーブルがリレーションシップ クラスにも属している場合、レプリカ データセットをマップに追加するには、接続しているジオデータベース ユーザーに、そのリレーションシップ クラスに属しているすべての関連元クラスと関連先クラスに対する権限も付与されている必要があります。 権限が付与されていないと、リレーションシップ クラスに属しているデータセットはどれもマップに追加されず、接続しているユーザーに十分な権限がないためにレプリカ データセットが追加されないという形でエラーが返されます。
ジオデータベースの権限要件の詳細については、「データベースとエンタープライズ ジオデータベースの権限の付与と取り消し」をご参照ください。
レプリカに含まれるデータセットのリストの詳細については、レプリカ プロパティ ダイアログ ボックスの説明タブをご参照ください。
- スキーマの整合チェック - レプリカのスキーマを整合チェックします。 これにより、無効なデータセットが自動的に削除されます。 データセットを名前変更、削除、バージョン非対応にすると、そのデータセットが無効になる場合があります。
- [名前の変更] - レプリカの名前を変更します。
注意:
レプリカの名前を変更するには、レプリカの所有者であるか、ジオデータベース管理者として接続されている必要があります。 - 更新 - レプリカを更新します。 レプリカのプロパティの最新の状態が取得されるか、レプリカのプロパティが更新されます。
- 登録解除 - レプリカを登録解除します。
注意:
あるいは、[レプリカの登録解除 (Unregister Replica)] ジオプロセシング ツールを使用して、エンタープライズ ジオデータベースから任意のタイプのレプリカを登録解除できます。 - プロパティ - [レプリカ プロパティ] ダイアログ ボックスを開きます。このダイアログ ボックスの説明は下記をご参照ください。
ジオデータベース レプリカのプロパティ
ジオデータベース レプリカの場合、[レプリカ プロパティ] ダイアログ ボックスには、[一般]、[説明]、[高度な設定]、[レプリカ ログ] という 4 つのタブがあります。
一般タブ
[一般] タブには、次のレプリカ プロパティが表示されます。
- 名前 - そのレプリカの名前で、レプリカを所有するデータベース ユーザーの名前で修飾されています。
- 所有者 - そのレプリカを作成したユーザー
- 作成日 - そのレプリカが作成された日付と時刻
- タイプ - そのレプリカのタイプ: チェックアウト/チェックイン、一方向、双方向
- モデル - レプリカの作成時に割り当てられたレプリカ アクセス タイプ。
- 競合 - 同期の結果として生じた解決されていない競合がレプリカに含まれているかどうかを示します。
- レプリカ バージョン - そのレプリカに関連付けられているレプリカ バージョン
- 同期バージョン - そのレプリカに関連付けられている同期バージョン
[説明] タブ
[レプリカ プロパティ] ダイアログ ボックスの [説明] タブには、該当するレプリカに含まれているデータセットが表示され、レプリカ内のデータセットを管理するためのオプションが示されます。
データセットに表示される値は、レプリカ作成プロセス中に選択されたプロパティを反映します。 これらのデータセットのプロパティを次に示します。
- データ - 複製されたデータのソース。
- タイプ - 複製されたデータのタイプ。 テーブル、フィーチャクラス、リレーションシップ クラスのいずれかのタイプが表示されます。
- 複製 - レプリカの作成時に設定されたフィルターを示します (存在する場合)。 フィルターには、すべてのフィーチャ、スキーマのみ、選択されているレコード (行) のみ、クエリ定義、または選択セットが含まれます。
- ジオメトリを使用 - レプリカの作成時に空間範囲を使用した場合または範囲を指定した場合は、True に設定されます。
- 方向 - このプロパティは、複製されたリレーションシップ クラスにのみ有効となります。 レプリカの作成時に選択されたオプションに応じて、正方向、逆方向、またはなしのいずれかが表示されます。
注意:
ArcGIS Pro でのみ作成されたレプリカの場合は、正方向が表示されます。 ArcMap で作成されたレプリカの場合は、正方向以外の方向が表示されることがあります。
このダイアログ ボックスの下部にある先頭の説明文は、関連するフィーチャと行を複製するかどうかを示します。 この情報は、レプリカの作成 (Create Replica) ジオプロセシング ツールの [高度な設定] にある関連データの複製の値に基づいています。
レプリカ ジオメトリの適用方法を決定するために使用された空間リレーションシップの説明は、このダイアログ ボックスの下部にある 2 番目の説明文に含まれ、[ジオメトリを使用] 列に関連があります。 ArcGIS Pro で作成されたレプリカは常に、INTERSECT 空間リレーションシップを使用します。これは、レプリカの作成 (Create Replica) ジオプロセシング ツールのデフォルトです。 MUST BE COMPLETELY INSIDE などのその他の空間リレーションシップは、ArcGIS Pro 以外で作成されたレプリカで使用されます。
[ジオメトリを使用] 列は常に、ArcGIS Pro で作成されたレプリカに属しているフィーチャクラスに対して True を表示します。 レプリカ ジオメトリの定義に使用できるオプションの詳細については、「レプリカ ジオメトリ フィーチャ」をご参照ください。
[ジオメトリを使用] 列に False が表示されている場合、そのレプリカは ArcGIS Pro 以外で作成されており、特定のデータセットに対して複製する内容を決定するために、そのデータセットの全範囲が使用されています。
[複製されたデータ] リスト内のいずれかのデータセットを右クリックして、以下のデータセット オプションを開きます。
- [フィルターの表示] - レプリカの作成時に選択やフィルター設定などのフィルタリングがデータに適用されている場合、このオプションが有効になるので、これを使用してレプリカ データセットのフィルターを表示できます。
- [レプリカから登録解除] - レプリカからデータセットを削除するには、そのデータセットを右クリックし、このオプションを選択します。 レプリカはそのデータセットを参照しなくなりますが、そのデータセット自体はまだジオデータベース内に存在します。 トポロジを削除する場合は、一度にすべてのクラスを削除する必要があります。
レプリカからデータセットを削除する方法の詳細については、「レプリカ スキーマ変更」をご参照ください。
[詳細] タブ
[レプリカ プロパティ] ダイアログ ボックスの [高度な設定] タブには、該当するレプリカに関連した世代番号の情報が表示されます。 世代番号は、レプリカとの間で送受信されたメッセージを追跡するためにジオデータベースで保持される番号です。
たとえば、あるレプリカから相対レプリカに最初のデータ メッセージが送信されると、そのメッセージを送信したレプリカの現在の世代が 1 に設定されます。 相対レプリカがそのメッセージを受信すると、相対レプリカの世代も 1 に設定されます。 最初のレプリカがデータ メッセージの承認メッセージを受信すると、最後に承認された世代が 1 に設定されます。
[高度な設定] タブには、世代番号に関する次の情報が表示されます。
- このレプリカ
- 現在の世代 - 該当するレプリカから送信されたデータ メッセージの数を示す現在の世代番号
- 最後に承認された世代 - 承認メッセージが受信された最新のデータ メッセージの世代番号
- 相対レプリカ
- 世代 (最後に受け取ったメッセージに基づく) - 相対レプリカの現在の世代番号 (相対レプリカに最後にインポートされたメッセージに基づく)
- 相対レプリカ接続
相対レプリカの接続情報が表示されます。 この情報を設定するには、相対レプリカ ジオデータベースの接続ファイル (.sde) の場所を参照して、該当するファイルを選択します。 この操作を実行すると、[ユーザー名とパスワードを保持] チェックボックスが有効になります。 このチェックボックスをオンにすると、ユーザー名とパスワードが保存され、オフにすると保存されません。 デフォルトでは、セキュリティ上の理由で、ユーザー名とパスワードが保持されません。
接続情報は、[変更の同期] コマンドまたは [変更の同期 (Synchronize Changes)] ジオプロセシング ツールを実行して、相対レプリカ情報を自動的に入力する場合に使用されます。 これで、変更を同期する際に、接続ファイルを参照する必要がなくなります。 ユーザー名とパスワードが保持されていない場合は、これらの情報を入力するよう求められます。
[レプリカ ログ] タブ
[レプリカ プロパティ] ダイアログ ボックスの [レプリカ ログ] タブには、該当するレプリカで発生した同期イベントに関する情報が格納されます。 このログに記録された情報の詳細については、「レプリカ ログ」をご参照ください。