ArcGIS IPS エクステンションのライセンスが付与された ArcGIS 組織で利用できます。
ArcGIS IPS で使用されている用語を以下に示します。
ArcGIS IPS Engine
ArcGIS IPS Engine は、ArcGIS IPS に機能を提供し、Indoor Positioning データ サービス、無線信号、ユーザー デバイスによる慣性計測から屋内測位を計算するアルゴリズムから構成されています。
ArcGIS IPS Setup
ArcGIS IPS Setup は、ArcGIS IPS デプロイメントのセットアップ、トラブルシューティング、メンテナンスに使用するモバイル アプリです (Android および iOS で使用可能)。
ビーコン
ビーコンとは、一定の送信電力と時間間隔で Bluetooth 無線信号を定常的に送信する小さな無線デバイスです。 各ビーコンは、3 つの主なプロパティ (UUID、Major、Minor) によりネットワーク内で一意に識別されます。 これらの値は、ビーコンが発信するパケット内に他の関連情報とともにエンコードされます。
BLE (Bluetooth Low Energy)
BLE は、低電力消費向けに設計された Bluetooth ワイヤレス標準の一種です。 この用語は一般に Bluetooth と同義で使用されます。
Indoor Positioning データ サービス
Indoor Positioning データ サービスは特別なタイプのポータル アイテムであり、ArcGIS IPS Engine が屋内環境で位置を計算するために必要な形式で屋内測位データが格納されています。 Indoor Positioning データ サービスの共有 (Share Indoor Positioning Data Service) ツールを使用して生成され、Indoor Positioning データセットをフィーチャ サービスとして共有します。
屋内測位システム
屋内測位システム (IPS) は、屋内環境での物体や人の位置を特定するために使用される技術であり、屋外での GPS の仕組みとほぼ同じです。 GPS 信号では建物を貫通して屋内位置を正確に提供することは困難なため、IPS は建物内に設置された Bluetooth ビーコンなどの代替技術やインフラストラクチャに依存しています。
IPS 対応マップ
IPS 対応マップとは屋内測位機能が有効になっているマップのことであり、ユーザーの現在位置のライブ測位が屋内マップ上に示されます。 これらのマップは、Indoor Positioning データ サービスを参照します。このサービスは、ArcGIS IPS を使用した屋内測位のサポートに必要なデータを含む Web フィーチャ サービスです。
IPS Positioning データセット
ArcGIS IPS Information Model の IPS Positioning データセットは、一連の測位データのおおよその空間範囲を表します。 具体的には、屋内環境での位置 (IPS Positioning ポイント) およびこれらの位置で受信した一意の無線シグネチャ (IPS Positioning 信号) のことです。
注意:
Indoor Positioning データセットは ArcGIS Pro でのビジュアライゼーションと分析のみを目的としています。 ライブ測位に使用するには、変換して Indoor Positioning データ サービスとして共有する必要があります。
IPS Positioning データ サービス
Indoor Positioning データ サービスは、屋内環境に固有の参照無線データを含むフィーチャ サービスです。 このフィーチャ サービスは、ArcGIS IPS Engine での屋内位置の計算に必要です。 Indoor Positioning データ サービスの共有 (Share Indoor Positioning Data Service) ツールを使用して生成され、Indoor Positioning データセットをフィーチャ サービスとして共有します。
IPS Positioning ポイント
ArcGIS IPS Information Model の IPS Positioning ポイントは IPS Positioning データセットの一部です。 各ポイントは屋内環境での位置を表し、複数の IPS Positioning 信号に関連付けられています。
IPS Positioning 信号
ArcGIS IPS Information Model の IPS Positioning 信号は、個々の IPS Positioning ポイントにおける、屋内環境に設置されている BLE または Wi-Fi 送信機の RSSI (受信信号強度インジケーター) を表します。
IPS サーベイ
IPS サーベイは、屋内環境で無線信号データ (BLE または Wi-Fi) をサンプリングするプロセスです。 ArcGIS IPS Setup アプリを使用して、サーベイ レコーディングまたは品質レコーディングを作成できます。
パス スナップ
パス スナップは UX 機能であり、有効にした場合、IPS での使用のために構成されている、指定した距離内の最も近い屋内経路上に青色のドットが表示された状態になり、ユーザー エクスペリエンス全体が向上します。 パス スナップとスナップ距離はマップ プロパティから構成できます。
品質レコーディング
品質レコーディングはフィーチャの一種であり、ArcGIS IPS Information Model の IPS Recordings フィーチャクラスに格納されます。 品質レコーディングには、サーベイ レコーディングで収集されたデータと ArcGIS IPS Engine によってリアル タイムで推定された位置が含まれており、ArcGIS IPS のパフォーマンスが最適ではないエリアで品質評価を実施するために使用されます。
サーベイ レコーディング
サーベイ レコーディングはフィーチャの一種であり、ArcGIS IPS Information Model の IPS Recordings フィーチャクラスに格納されます。 そのジオメトリは、ArcGIS IPS Setup アプリを使用してサーベイされた、屋内環境での軌道を表しています。 サンプリングされた無線データは、IPS Recordings フィーチャに添付されているファイルに書き込まれます。