多次元ラスター レイヤーの作成 (Make Multidimension Raster Layer) (マルチディメンション)

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サマリー

定義された変数とディメンションに沿ってデータをスライスすることで、多次元ラスター データセットまたは多次元ラスター レイヤーからラスター レイヤーを作成します。

使用法

  • このツールは、変数のサブセットを抽出することで、多次元ラスターまたはモザイク データセットから多次元ラスター レイヤーを作成します。 たとえば、30 年間の月間降水量データを含むモザイク データセットが存在する場合に、毎年 1 月のデータのみを抽出して、1 月の降水量がどのように変化したかを確認できます。

  • サポートされている多次元ラスター データセットには、CRF (Cloud Raster Format)、多次元モザイク データセット、netCDF、GRIB、または HDF 形式ファイルで生成された多次元ラスター レイヤーがあります。

  • このツールは一時レイヤーを生成します。ディスクに保存しなければ、このレイヤーは保持されません。

  • [ディメンション定義] パラメーターでは、間隔、値、または値の範囲を使用してディメンションをスライスできます。 たとえば、毎月 2 メートル間隔で深度 500 メートルまで収集されている 10 年間の海洋塩分データがある場合、次のシナリオごとに異なるディメンション定義オプションを使用できます。

    • 10 年間のそれぞれ 1 月の塩分データを抽出します。 [値を使用] を選択して、[ディメンション][StdTime] に設定し、[値][1 月] に設定します。
    • 塩分データを 0 ~ 150 メートルの深度範囲でスライスします。 [範囲を使用] を選択して、[ディメンション][StdZ] に設定し、[最小値][-150] に設定し、[最大値][0] に設定します。
    • 10 年間の 1 月の最初の 10 日間の塩分データを抽出します。 [繰り返しを使用] を選択して、[ディメンション][StdTime] に設定し、[最初の繰り返しの開始] および [最初の繰り返しの終了] を該当する繰り返し期間の開始時点と終了時点に設定し、[ステップ][1] に設定し、[単位][年] に設定します。

  • 多次元ラスターの 1 つのスライスのデータを含む非多次元レイヤーを作成するには、[ディメンション定義] パラメーターで [値を使用] を選択し、ディメンション値を 1 つ選択して [ディメンションなし] パラメーターをオンにします。

パラメーター

ラベル説明データ タイプ
入力多次元ラスター

入力多次元ラスター データセット。

サポートされている入力は、netCDF、GRIB、HDF、CRF、Zarr ファイル、多次元モザイク データセット、多次元イメージ サービス、OPeNDAP URL、多次元ラスター レイヤーです。

注意:

Zarr ファイルには *.zarr 拡張子を付け、フォルダーには *.zgroup ファイルが必要です。

Raster Dataset; Raster Layer; Mosaic Dataset; Mosaic Layer; Image Service; File
出力多次元ラスター レイヤー

出力多次元ラスター レイヤー。

Raster Layer
変数
(オプション)

出力多次元ラスター レイヤーに含められる変数。 変数を指定しない場合、最初の変数が使用されます。

String
ディメンション定義
(オプション)

ディメンションのスライスに使用する方法を指定します。

  • すべて各ディメンションの全範囲が使用されます。 これがデフォルトです。
  • 範囲を使用範囲または範囲のリストを使用してディメンションをスライスします。
  • 繰り返しを使用指定した間隔サイズでディメンションをスライスします。
  • 値を使用ディメンション値のリストを使用してディメンションをスライスします。
String
範囲
(オプション)

指定したディメンションの範囲または範囲のリスト。

データは、ディメンション名と範囲の最小値および最大値に基づいてスライスされます。 このパラメーターは、[ディメンション定義] パラメーターが [範囲を使用] に設定されている場合に必須です。

Value Table
(オプション)

指定されたディメンションの値のリスト。 このパラメーターは、[ディメンション定義] パラメーターが [値を使用] に設定されている場合に必須です。

Value Table
ディメンション
(オプション)

変数をスライスする際に使用するディメンション。 このパラメーターは、[ディメンション定義] パラメーターが [繰り返しを使用] に設定されている場合に必須です。

String
最初の繰り返しの開始
(オプション)

最初の間隔の始まり。 この間隔はデータセットの反復処理に使用されます。 このパラメーターは、[ディメンション定義] パラメーターが [繰り返しを使用] に設定されている場合に必須です。

String
最初の繰り返しの終了
(オプション)

最初の間隔の終わり。 この間隔はデータセットの反復処理に使用されます。 このパラメーターは、[ディメンション定義] パラメーターが [繰り返しを使用] に設定されている場合に必須です。

String
ステップ
(オプション)

データをスライスする頻度。 このパラメーターは、[ディメンション定義] パラメーターが [繰り返しを使用] に設定されている場合に必須です。

Double
単位
(オプション)

使用する反復単位を指定します。 このパラメーターは、[ディメンション定義] パラメーターが [反復を使用] に設定されており、[ディメンション] パラメーターが [StdTime] に設定されている場合に必須です。

  • 時間指定された時間単位は、時間です。
  • 指定された時間単位は、日です。
  • 指定された時間単位は、週です。
  • 指定された時間単位は、月です。
  • 指定された時間単位は、年です。
String
範囲
(オプション)

レイヤーの範囲 (境界四角形)。 該当するレイヤーに適した [範囲] オプションを選択します。

  • [現在の表示範囲] マップ ビュー - 範囲は、アクティブなマップまたはシーンに基づきます。
  • [範囲の描画] 直角化して終了 - 範囲は、マップまたはシーンに描画された四角形に基づきます。
  • [レイヤーの範囲] レイヤー - 範囲は、アクティブなマップ レイヤーに基づきます。 使用可能なレイヤーを選択するか、[すべてのレイヤーのデータの範囲] オプションを使用します。 各マップ レイヤーには、次のオプションがあります。

    • [すべてのフィーチャ] すべて選択 - すべてのフィーチャの範囲。
    • [選択フィーチャ] 選択フィーチャからのエリア - 選択したフィーチャの範囲。
    • [表示フィーチャ] Extent Indicator - 表示フィーチャの範囲。

  • [参照] 参照 - 範囲はデータセットに基づきます。
  • [クリップボード] 貼り付け - 範囲をクリップボードにコピーしたり、クリップボードから貼り付けたりできます。
    • [範囲をコピー] コピー - 範囲と座標系をクリップボードにコピーします。
    • [範囲を貼り付け] 貼り付け - 範囲と座標系をクリップボードから貼り付けます。 クリップボードに座標系が含まれていない場合、マップの座標系が範囲に使用されます。
  • [範囲をリセット] リセット - 範囲はデフォルト値にリセットされます。

座標を手動で入力する場合、アクティブなマップの座標系の座標を数値で指定する必要があります。 マップで、入力した座標と異なる表示単位が使用されることがあります。 南と西の座標にはマイナス値の記号を使用します。

Extent
ディメンションなし
(オプション)

レイヤーにディメンション値が含まれるかどうかを指定します。 このパラメーターは、レイヤーの作成に 1 つのスライスが選択されている場合にのみアクティブになります。

  • オン - レイヤーにディメンション値は含まれません。
  • オフ - レイヤーにディメンション値が含まれます。 これがデフォルトです。

Boolean
空間参照
(オプション)

[出力多次元ラスター レイヤー] パラメーター値の座標系。 このパラメーターは、[入力多次元ラスター] パラメーター値が Zarr 形式の場合のみ適用されます。 データに空間参照がない場合はこのパラメーターを使用して空間参照を定義します。

Coordinate System

ライセンス情報

  • Basic: Yes
  • Standard: Yes
  • Advanced: Yes

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