エラーの解析と対処

ユーティリティー ネットワーク ツールボックスの移行ツールセットには、簡単なプロセスで既存のデータをユーティリティー ネットワークに移行して、基本的な編集およびトレース ワークフローをサポートする 3 つのツールが用意されています。

ネットワーク データの解析ツールは、入力ユーティリティー ネットワークを評価して、自己交差ライン、スタック ポイント、無効な接続性などの一般的なタイプのトポロジーの不整合を検出します。 このツールは、データ内で検出したエラー タイプを説明する、さまざまなフィーチャクラスとテーブルが含まれているモバイル ジオデータベースを出力として生成します。 これらの出力フィーチャクラスとテーブルを使用すると、エラー シナリオを理解して、エラー タイプごとに実行する必要があるアクションを定義できます。 出力エラー解決テーブルは編集可能であり、エラー解決の適用ツールの入力として、エラー シナリオに対処するために使用できます。

ユーティリティー ネットワークへの移行の詳細

要件

ネットワーク データを解析し、一般的なエラー タイプを検出するには、次の要件が満たされている必要があります。

  • ネットワーク トポロジーは、有効化または無効化できます。
  • エンタープライズ ジオデータベースを操作する場合、次の要件が満たされている必要があります。

ネットワーク データの解析によるエラーの検出

ネットワーク データを解析して一般的なエラー タイプを調べるには、次の手順を実行します。

  1. [解析] タブの [ジオプロセシング] グループで、[ツール] ツール をクリックして、[ジオプロセシング] ウィンドウを開きます。
  2. [ジオプロセシング] ウィンドウで、[ネットワーク データの解析] を検索して選択します。
  3. [入力ユーティリティー ネットワーク] パラメーターに、ユーティリティー ネットワークを指定します。

    フィーチャ サービスのユーティリティー ネットワークはサポートされていません。

  4. [出力場所] パラメーターに、出力モバイル ジオデータベースを格納するフォルダーのパスを指定します。
  5. [出力名] パラメーターに、出力モバイル ジオデータベースの名前を指定します。

    デフォルトは AnalysisResults です。

    [出力場所] パラメーターで指定した名前が付いたフォルダーが作成され、モバイル ジオデータベースがそこに格納されます。

  6. [デフォルト解決アクションの設定] パラメーターで、指定したエラー タイプに対してデフォルトの Action 属性値をエラー解決テーブル内に設定するかどうかを指定します。

    ツールで設定するエラー アクションの値は変更できます。 すべてのエラーがデフォルトのエラー アクションを持つわけではありません。

    • オン - 次のエラー タイプでは、出力エラー解決テーブルの Action フィールドにデフォルトの解決アクションが設定されます。
      • 空のジオメトリー - すべて削除します。
      • 空の図形の長さ - フィーチャクラスから行を削除します。
      • 自己交差ライン - 最初の頂点を除くすべての頂点を削除します。
      • 重複頂点 - 最初の頂点を除くすべての頂点を削除します。
      • スタック ポイント - 最初の頂点を除くすべての頂点を削除します。
      • マルチパート - 切り取ります。
      • 許容値内の頂点 - 優先順位 (ジャンクション > 端点 > 中点) に基づいてアンカーが 1 つ割り当てられ、その他すべてにスナップが割り当てられます。
    • オフ - いずれのエラー タイプでも、出力エラー解決テーブルにデフォルトのエラー アクションが設定されません。 これがデフォルトです。
  7. [実行] をクリックします。

[ネットワーク データの解析 (Analyze Network Data)] ツールが実行され、指定した出力場所にモバイル ジオデータベースが作成されます。 グループ レイヤーを使用して、Error Summary および Error Locations フィーチャクラスとエラー解決テーブルがアクティブなマップに追加されます。

フィーチャクラスとテーブルの出力

[ネットワーク データの解析 (Analyze Network Data)] ツールによって作成されたモバイル ジオデータベースには、次のフィーチャクラスとテーブルが含まれます。

  • ErrorLocations - エラーが検出されたネットワーク内の個別の位置を説明するポイント フィーチャクラス。
  • ErrorSummary - マルチパート フィーチャを使用してネットワーク内のエラーのすべての一意の組み合わせを集計するマルチポイント フィーチャクラス。
  • ErrorRecords - 各エラーの位置に存在するすべてのフィーチャと、関連するエラーのタイプに関する情報を含むテーブル。
  • ErrorResolution - エラーの各グループの解決策が記述されているテーブル。 これは、[エラー解決の適用 (Apply Error Resolutions)] ツールの入力として使用されます。

モバイル ジオデータベースが格納されるフォルダーには、エラーを理解して解決するために利用できるレイヤー ファイル (.lyrx) と .csv ファイルも含まれています。

  • 入力ユーティリティー ネットワーク内で見つかったエラーをシンボル表示するグループ レイヤー。 このグループ レイヤーの名前は、[ネットワーク データの解析 (Analyze Network Data)] ツールを実行するときに [出力名] パラメーターで指定した名前と一致します。 このレイヤーは、マップでのエラーの視覚化を支援するために、モバイル ジオデータベース内にある他のテーブルとフィーチャクラスを使用します。
  • RuleCandidates - エラーを解決するために追加できるユーティリティー ネットワーク ルールの候補を伝える .csv ファイル。

グループ レイヤーを使用して出力内のフィーチャクラスとテーブルをユーティリティー ネットワークとオーバーレイすることで、コンテキストを提供し、発生したさまざまなエラーの視覚化を支援することができます。 以下のセクションでは、さまざまな出力クラスとそれらのスキーマについて概要を説明します。

Error Summary および Error Locations フィーチャクラス

Error Locations および Error Summary ポイント フィーチャクラスは、入力ユーティリティー ネットワークで検出したエラーについての情報を提供します。 Error Summary フィーチャクラスには、解析タイプとエラー コード値を共有する Error Locations フィーチャクラス内にあるすべての同種フィーチャを集約するマルチポイント ジオメトリーが含まれており、ユーティリティー ネットワーク内のさまざまなエラー タイプの概要を、クラス、アセット グループ、アセット タイプ別に提供します。

Error Locations フィーチャクラスには、エラーが発生しているすべての位置のポイント フィーチャが含まれています。 これにより、Error Summary マルチポイント フィーチャによって表現される個々の位置を確認できます。 位置フィーチャを選択すると、関連レコードもエラー レコード テーブル内で選択されます。

注意:

Error Locations フィーチャクラス内のレコードを選択すると、ソース フィーチャクラスがマップに追加され (まだ存在しない場合)、関連フィーチャが選択されます。 このリレーションシップは、ソース データへの絶対パスを使用します。 ソース データが移動した場合は、このリレーションシップを更新する必要があります。

Error Summary フィーチャクラスには、次の属性フィールドが含まれています。

フィールド名フィールド エイリアス説明

OBJECTID

Object ID

マルチポイント エラー サマリー フィーチャのオブジェクト ID。

ErrorCode

Error code

集計されたエラー タイプのエラー コード

AnalysisTypes

解析タイプ

この位置に存在するフィーチャクラス、アセット グループ、アセット タイプ。 これには、エラーが発生したフィーチャと、一致するフィーチャが含まれます。

ヒント:

[オプション] で、[テーブル] タブの [行の高さ] 設定[3 倍] に設定すると、このフィールドの読みやすさが改善します。

TypesInError

エラーのタイプ

エラーが発生したフィーチャのフィーチャクラス、アセット グループ、アセット タイプ。

SourceName

ソース レイヤー

エラーが発生したフィーチャのフィーチャクラス。

AssetGroupName

アセット グループ

エラーが発生したフィーチャのアセット グループ。

AssetTypeName

アセット タイプ

エラーが発生したフィーチャのアセット タイプ。

Occurrences

出現回数

AnalysisTypesErrorCode フィールド値の一意の組み合わせごとにマルチポイント ジオメトリーを構成する Error Locations フィーチャの数。

ResolutionKey

解決キー

Error Summary フィーチャクラスをエラー解決テーブルにリンクする場合に使用するリレーショナル キー。 Error Summary フィーチャクラス内のマルチポイント フィーチャを選択すると、エラー解決テーブル内の関連レコードが選択されます。

Shape

形状

フィーチャの位置。

Error Locations フィーチャクラスには、次の属性フィールドが含まれています。

フィールド名フィールド エイリアス説明

OBJECTID

Object ID

ユーティリティー ネットワークの個々のエラーのオブジェクト ID。

ErrorCode

Error code

エラーが発生したフィーチャと関連付けられているエラー コード。

AnalysisTypes

解析タイプ

この位置に存在するフィーチャクラス、アセット グループ、アセット タイプ。 これには、エラーが発生したフィーチャと、一致するフィーチャが含まれます。

ResolutionKey

ResolutionKey

Error Locations フィーチャクラスをエラー解決テーブルにリンクする場合に使用するリレーショナル キー。

SHAPE

形状

フィーチャの位置。

エラー レコード テーブル

エラー レコード テーブルには、エラー位置テーブル内に存在する各エラーに関連するフィーチャに関する詳細情報が含まれています。 マップに追加したグループ レイヤーには、定義クエリーを使用してフィルターしたエラーを含むすべてのフィーチャクラスに対応する、このテーブルのレコードのサブセットが含まれています。 このテーブルは、報告されたエラーの状態の原因となった可能性のあるその他のフィーチャを評価する場合に役立ちます。

エラー レコード テーブルには、次の属性フィールドが含まれています。

フィールド名フィールド エイリアス説明

OBJECTID

Object ID

エラー レコードのオブジェクト ID。

LocationKey

位置キー

エラー レコードの位置キーの値。 これは、Error Locations フィーチャクラス内のフィーチャのオブジェクト ID に対応しています。

ErrorCode

エラー コード

エラーが発生したフィーチャと関連付けられているエラー コード。

AnalysisTypes

解析タイプ

この位置に存在するフィーチャクラス、アセット グループ、アセット タイプ。 これには、エラーが発生したフィーチャと、一致するフィーチャが含まれます。

ClassGroupType

フィーチャ タイプ

関連付けられているフィーチャのフィーチャクラス、アセット グループ、アセット タイプ。

SourceID

ソース レイヤー

エラー レコードと関連付けられているフィーチャクラス。

SourceOID

フィーチャ ID

エラーと関連付けられているフィーチャのオブジェクト ID。

エラー解決テーブル

エラー解決テーブルは編集可能なテーブルであり、[ネットワーク データの解析 (Analyze Network Data)] ツールで検出されたエラーを解決するために行う必要がある是正処置を定義するために使用されます。 このテーブルは変更後に、フィーチャを編集してエラー シナリオを修正するために [エラー解決の適用 (Apply Error Resolutions)] ツールの入力として使用されます。

エラー解決テーブルには、次の列が含まれています。

フィールド名フィールド エイリアス説明

OBJECTID

Object ID

解決レコードのオブジェクト ID。

ErrorCode

Error code

エラーが発生したフィーチャと関連付けられているエラー コード。

AnalysisTypes

解析タイプ

この位置に存在するフィーチャクラス、アセット グループ、アセット タイプ。 これには、エラーが発生したフィーチャと、一致するフィーチャが含まれます。

ヒント:

[オプション] で、[テーブル] タブの [行の高さ] 設定[3 倍] に設定すると、このフィールドの読みやすさが改善します。

ResolutionKey

解決キー

Error Summary フィーチャクラスに関連するリレーショナル キー。

GroupPosition

グループ位置

解析タイプ グループ内の行の順序。

ClassGroupType

フィーチャ タイプ

エラーが発生したフィーチャのフィーチャクラス、アセット グループ、アセット タイプ。

SourceNames

ソース レイヤー

エラー レコードと関連付けられているフィーチャクラス。

AssetGroupNames

Asset group

エラー レコードと関連付けられているフィーチャのアセット グループ。

AssetTypeNames

Asset type

エラー レコードと関連付けられているフィーチャのアセット タイプ。

ErrorContext

コンテキスト

エラーが発生したフィーチャと、コンテキストのために提供された一致するフィーチャのどちらをレコードが参照しているかを示します。

ErrorAction

アクション

エラー タイプを解決するために実行する是正措置。 次のようなオプションがあります。

  • 何もしません - エラーを解決するのにアクションは何も実行されません。 これがデフォルトです。
  • すべて更新 - その位置のすべての頂点またはフィーチャを更新します。
  • 最初以外すべて更新 - その位置の最初以外のすべての頂点またはフィーチャを更新します。
  • すべて削除 - その位置のすべての頂点またはフィーチャを削除します。
  • 最初以外すべて削除 - その位置の最初以外のすべての頂点またはフィーチャを削除します。
  • 作成 - 新しいフィーチャを作成します。 このアクションを選択した場合は、Create/Update type 属性フィールドを使用して、作成されるフィーチャのタイプを指定する必要があります。
  • アンカー - 他の頂点のスナップ先となるアンカー ポイントとして位置を設定します。
  • スナップ - その位置にある頂点を移動して、同じエラー位置にあるアンカー ポイントにスナップさせます。
  • 切り取り - エラーが発生した頂点でラインを切り取ります。

利用可能なエラー アクションの詳細

DeltaX

相対 X

ポイントのジオメトリーまたはラインの頂点の x 座標に適用されるオフセット値。 これは、更新または作成アクションの場合のみ有効です。

DeltaY

相対 Y

ポイントのジオメトリーまたはラインの頂点の y 座標に適用されるオフセット値。 これは、更新または作成アクションの場合のみ有効です。

DeltaZ

相対 Z

ポイントのジオメトリーまたはラインの頂点の z 座標に適用されるオフセット値。 これは、更新または作成アクションの場合のみ有効です。

DeltaStep

相対ステップ

同じ位置に複数のフィーチャが存在する場合に、後続の各フィーチャの DeltaXDeltaY、および DeltaZ フィールドに適用するオフセット値を定義します。 これは、更新または作成アクションの場合のみ有効です。

ActionClassGroupType

作成/更新タイプ

新しいフィーチャを作成するときや既存のフィーチャを更新するときに使用するアセット グループとアセット タイプ。

ツールを使用して検出されたエラー タイプ

[ネットワーク データの解析 (Analyze Network Data)] ツールはすべてのエラーを特定するためのものではありませんが、次の一般的なユーティリティー ネットワーク エラー タイプが検出され、Error Summary および Error Locations フィーチャクラスとエラー解決テーブル内の Error codes 属性フィールドに返されます。 ツールによって検出されるエラー コード、関連付けられているエラー ID、エラーの説明、およびエラー解決テーブル内のエラーを解決するために適用できるアクション (該当する場合) を以下の表に示します。

注意:
すべてのエラー タイプに自動化された解決策がある訳ではありません。

ユーティリティー ネットワークの接続性エラーを解決するためのベスト プラクティスの詳細

Error code関連付けられているエラー ID説明利用可能なエラー アクション

空のジオメトリー

1

ネットワーク フィーチャのジオメトリーが空です。 このエラーは、ライン フィーチャの長さがゼロまたはゼロに近い場合に発生する可能性があります。

すべて削除/最初以外すべて削除 (頂点)

不明なアセット グループ

2

アセット グループ属性に使用されているサブタイプが不明です。 このエラーは、不明なアセット グループにフィーチャが移行された場合に発生します。

すべて更新

Shape Length

5

ライン フィーチャの長さが許容値内です。 このエラーは、ライン フィーチャの長さがゼロまたはゼロに近い場合に発生する可能性があります。

すべて削除/最初以外すべて削除 (頂点)

ルールなし

8

接続性を許可するルールがない状態で、2 つのフィーチャ間に接続性が存在しています

N/A

不明確な接続性

9

潜在的な接続に対して使用可能なルールが複数存在します。 ラインの端点に、複数のデバイスが存在する場合に、このエラーを受け取る可能性もあります。

N/A

ジャンクションがない

10

中間デバイスまたはジャンクション フィーチャがない状態で、異なるアセット グループおよびアセット タイプ間で接続されているライン フィーチャのために、無効な接続性が存在しています。

作成

エッジの接続性ポリシー

13

ラインの接続性がエッジの接続性ポリシーに違反しています。 たとえば、端点の接続性だけを許可するライン フィーチャの中間部分にポイントまたは別のライン フィーチャが置かれています。

N/A

マルチパート

19

ライン ネットワーク フィーチャにマルチパート ジオメトリーがあります。

切り取り

自己交差ライン

20

ライン フィーチャがループバックし、それ自体と 2 つの頂点で交差して、オーバーラップしています。

切り取り

すべて削除/最初以外すべて削除 (頂点)

重複する頂点

21

ライン ネットワーク フィーチャに、同一の X、Y、Z 位置またはネットワーク許容値内に存在する複数の頂点があります。

すべて削除/最初以外すべて削除 (頂点)

無効なアセット タイプ

23

ネットワーク フィーチャに、それが所属するアセット グループについて定義されたアセット タイプ以外のアセット タイプがあります。 このエラーは、フィーチャのアセット タイプの値がアセット グループのアセット タイプ ドメインで有効な値でない場合に発生します。

すべて更新

無効なアセット グループ

23

ネットワーク フィーチャのアセット グループの値がサブタイプの範囲外にあるか、サブタイプが無効です。 このエラーは、フィーチャのアセット グループの値がそのクラスの有効なサブタイプでない場合に発生します。

すべて更新

スタック ポイント

25

複数のポイントのジオメトリーが一致しているか、ネットワークの許容値内にあります。 たとえば、供給ポイントと電圧レギュレーターの X、Y、Z 座標が同一です。

すべて削除/最初以外すべて削除 (頂点)

無効なターミナル

36

ライン フィーチャが無効なターミナルを含んでいます。 ラインの始点ターミナル ID または終点ターミナル ID 属性が、接続されたデバイスのいずれかで有効でない場合に発生します。

N/A

サブネットワーク タップ

37

サブネットワーク タップ カテゴリーのフィーチャは、2 本のラインの端点に描画されます。

N/A

中間部分のターミナル デバイス

38

複数ターミナルを持つデバイスは、ライン沿いの中間部分にできません。 ターミナル デバイスがラインの中間部分に描画される場合に発生します。

N/A

許容値内の頂点

N/A

別個のフィーチャの 2 つ以上の頂点がデータセットの空間許容値内にありますが、トポロジー的に一致していません。

アンカー

スナップ

利用可能なエラー アクション

次の表では、ツールを使用してエラーに対処する際に利用可能なアクションについて説明しています。

アクション説明

作成

新しいフィーチャを作成します。 このアクションを選択した場合、Create/Update type フィールドを使用してフィーチャのタイプを指定する必要があります。

すべて更新

最初以外すべて更新

対応する頂点またはフィーチャを更新します。 修正に関連するフィーチャが複数存在する場合、すべてのフィーチャを更新するか最初のフィーチャ以外をすべて更新するかを選択できます。

このアクションでは、DeltaXDeltaYDeltaZDeltaStep の各フィールドを使用してフィーチャの位置を更新することもできます。 一致するフィーチャが複数存在する場合、各フィーチャが前のフィーチャからオフセットするように DeltaStep 属性の値を指定します。

Create/Update type フィールドを使用して、フィーチャのアセット グループまたはアセット タイプを変更することもできます。

すべて削除

最初以外すべて削除

対応する頂点またはフィーチャを削除します。 修正に関連するフィーチャが複数存在する場合、すべてのフィーチャまたは頂点を削除するか、最初のフィーチャまたは頂点以外をすべて削除するかを選択できます。

アンカー

スナップ

アンカー アクションとスナップ アクションを使用して、許容値内の頂点のエラーを解決できます。 アンカー アクションでは頂点またはフィーチャをアンカー位置として定義するのに対し、スナップでは他の頂点またはフィーチャがアンカー位置にスナップします。

切り取り

エラーが発生した頂点でラインを切り取ります。 自己交差ラインを解決するために使用した場合、既存のライン フィーチャが短くなり、残りのジオメトリーに新しいライン フィーチャが作成されます。 マルチパート ジオメトリーを解決するため使用した場合、元のフィーチャと属性値が一致するシングルパート フィーチャが作成されます。

エラー解決アクションの定義

エラー解決テーブルは、[ネットワーク データの解析 (Analyze Network Data)] ツールで検出したさまざまなエラーに対して行う必要がある是正処置を定義するために使用されます。

たとえば、自己交差ライン エラーの解決に必要なアクションを定義するには、次の手順を実行します。

  1. ユーティリティー ネットワークと関連するすべてのクラスをアクティブなマップに追加します。
  2. Error Summary フィーチャクラス、Error Locations フィーチャクラス、エラー レコード テーブル、エラー解決テーブルが含まれているグループ レイヤー (.lyrx ファイル) を追加します。

    デフォルトでは、このファイルは、[ネットワーク データの解析 (Analyze Network Data)] ツールの実行時に [出力名] パラメーターで指定したフォルダーにあります。

  3. [コンテンツ] ウィンドウで Error Summary フィーチャクラスを右クリックし、[属性] をクリックします。

    Error Summary フィーチャクラスの属性テーブルが開きます。

  4. [自己交差ライン] エラー コードが付いたレコードを特定し、その行を選択します。

    Error Summary マルチポイント フィーチャとエラー解決テーブル内の関連する行が選択されます。

  5. Error Summary 属性テーブルで選択した行を右クリックし、[ズーム] をクリックします。

    マップがズームされ、エラーに関連付けられているすべてのサマリー レコードが表示されます。

  6. 関連付けられている Error Locations フィーチャとエラー レコード テーブルを使用して、各サマリー フィーチャを個別に確認し、エラーに対する理解を深めることができます。
  7. [コンテンツ] ウィンドウでエラー解決テーブルを右クリックし、[開く] をクリックします。

    エラー解決テーブルの属性テーブルが開きます。

  8. エラー解決テーブルで、[選択レコードを表示] を使用してテーブルをフィルターします。
  9. 選択したレコードで、[コンテキスト] の値が [エラー] であるレコードを特定し、[アクション] 属性値を確認します。

    [ネットワーク データの解析 (Analyze Network Data)] ツールの実行時に [デフォルト解決アクションの設定] パラメーターをオンにした場合、そのフィールドにはデフォルトの解決アクションである [最初以外すべて削除] が指定されています。 オフにした場合、フィールドのドロップダウン リストからこの値を選択します。 このアクションでは、[エラー解決の適用 (Apply Error Resolutions)] ツールによって、交差位置でラインの最初の頂点を除くすべての頂点が削除されます。

  10. リボンの [編集の管理] グループで、[保存] をクリックして、編集内容を保存します。

解決アクションは、[ネットワーク データの解析 (Analyze Network Data)] ツールで検出したエラーに対して定義されています。 エラー解決テーブルを [エラー解決の適用 (Apply Error Resolutions)] ツールの入力として使用して、ユーティリティー ネットワーク データを編集し、エラーを解決することができます。

エラー解決の適用方法の詳細