レイヤー プロパティの設定

レイヤーのすべての機能は、レイヤーのプロパティを通して制御します。 レイヤー プロパティに対するアクセスおよび更新が可能な場所としては、リボンと [レイヤー プロパティ] ダイアログ ボックスの 2 つがあります。 設定できるプロパティは、地理データのタイプや、2D マップと 3D マップのどちらを設計しているかによって異なります。 たとえば、3D マップを設計している場合は、サーフェスからのレイヤーの標高など、追加のプロパティを定義します。

シンボルや透過表示など、ほとんどの表示プロパティはリボンで設定します。 これらの設定にアクセスするには、[コンテンツ] ウィンドウでレイヤーを選択し、「リボン」でレイヤーのコンテキスト タブをクリックします。

[レイヤー プロパティ] ダイアログ ボックスでは、追加のプロパティを設定できます。 このダイアログ ボックスのタブは、レイヤーのタイプによって異なります。 以下に、[レイヤー プロパティ] ダイアログ ボックスを使用して設定できるフィーチャ レイヤー プロパティをいくつか示します。

  • [一般] - レイヤー名と表示縮尺範囲を記録できます。 また、レイヤーが定期的に更新される必要があるということを指定することもできます。 時間対応のレイヤーに対して、定期的な更新間隔を適用することはできません。 ここでは、エクスポートする際にレイヤーをラスター化するよう選択することもできます。 ラスター化を使用することで、ファイル サイズに対する高密度で複雑なベクター シンボルの影響を減らしたり、データを不明確にしたりすることができます。 「PDF」ファイルや 「AIX」ファイルにエクスポートしたときのレイヤー数も削減されます。
  • [メタデータ] - デフォルトでは、レイヤーはソースのメタデータを参照します。 参照されるメタデータは読み取り専用です。 または、レイヤーは、それらのソース フィーチャクラスのメタデータとは無関係に、独自のメタデータを持つことができます。
    • レイヤーのメタデータ フィールドをアクティブにして更新するには、このタブのドロップダウン メニューから [レイヤーに独自のメタデータがあります] を選択します。
    • 必要に応じて、[データ ソースのメタデータをこのレイヤーにコピー] コピー をクリックして、メタデータ フィールドに、始点としてソースからメタデータを入力します。その後、必要に応じてそれらのフィールドを編集します。 レイヤーのメタデータに対してすでに編集を行っている場合、ソースのメタデータをコピーすると、それらのフィールドが上書きされます。
    ヒント:

    カタログ ビューから「レイヤーのメタデータを表示して編集」することもできます。 [コンテンツ] ウィンドウでレイヤー右クリックし、[メタデータの表示] メタデータの表示 または [メタデータの編集] メタデータの編集 をクリックします。

  • [ソース] - データのソースを表示および変更できます。 このタブから、レイヤーの範囲、空間参照、ドメイン、座標精度、許容値の情報を表示することもできます。
    • レイヤーのデータ ソースを変更するには、[データ ソースの設定] をクリックしてデータ ソースを参照します。 ソースを変更する場合、元のデータセットと同じデータ タイプを選択する必要があります。 新しいフィールドのスキーマが元のスキーマと同じではない場合、シンボル表示が影響を受けることがあります。
    • タブの展開されたセクションで、[コピー] コピー をクリックすると、その選択から表形式のテキストをコピーできます。 ハイライト表示された部分のみをコピーするには、行を選択するか、Shift キーを押しながら複数の行をクリックします。
  • [高度] - フィーチャが地表に表示されるのか、地表を基準にして表示されるのか (3D レイヤーの場合のみ)、それとも絶対高度で表示されるのかを指定できます。 それらのフィーチャが地表を基準にしているか、絶対高度にある場合、VBScript または「Arcade 言語」で条件式を記述して高さを指定することができます。
  • [選択] - レイヤーでフィーチャを選択したときの、フィーチャのハイライト表示方法を設定し、選択動作に対してその他の調整を実行できます。
    • フィーチャをグラフィックスに変換」した後に、ビューで選択できない除外されたフィーチャがソース フィーチャ レイヤーに含まれる場合があります。 除外されたフィーチャを再描画するには、[除外されたフィーチャのリストを消去して、ソース データ内のすべてのフィーチャにアクセスします] チェックボックスをオンにします。
  • [表示] - マップおよびシーンの描画方法を指定できます。 特に、次の設定を指定できます。 一部の設定は、シーン内の 3D レイヤーでのみ使用できます。
    • 表示フィールドを設定」するか、「Arcade 言語」で表示式を記述します。 「編集ツール」と [属性] ウィンドウのフィーチャを表現するために表示フィールドか式が使用されます。
    • 基準縮尺が 2D マップ上で設定されている場合、シンボルの縮尺をオフにします。
    • ビュー内のフィーチャにポインターを合わせたときに、表示フィールドの値が表示される「マップチップ」を表示します。
    • 3D シンボルを実世界の単位で表示して、表示距離に関係なく、シーンを基準とした一定の計測可能なサイズでシンボルを表示するか、または画面を基準とした一定のサイズでシンボルを表示します。
    • 3D で、テクスチャを圧縮してパフォーマンスを向上します。 ディスプレイに不要なアーティファクトが表示される場合は、テクスチャの圧縮をオフにします。
    • 3D で部分的に透明なシンボルのパフォーマンスを最適化します。 部分的な透過表示が 3D シンボルで使用されている状況でこのオプションをオンにすると、描画性能が向上します。 ただし、わずかながら描画品質が低下する可能性があります。 このオプションは、ポイント、ライン、およびポリゴン フィーチャ レイヤーでデフォルトでオンになっています。 また、マルチパッチおよび 3D オブジェクト フィーチャ レイヤーではデフォルトでオフになっています。
    • 完全なアルファ ブレンドでシンボルを描画します。 部分的に透明なコンポーネントが存在する場合、アルファ ブレンドは一部の 3D シンボルの外観を改善することができます。 適切に構築されている 3D モデル マーカー シンボルには、この設定は不要です。 3D シンボルの周囲にピクセルのハローが表示される場合は、このオプションをオンにします。
  • [キャッシュ] - キャッシュは、パフォーマンスの向上に使用されるレイヤーのローカル コピーです。 マップまたはシーン内の各レイヤーは、独立したキャッシュ設定を持つことができます。 グループ レイヤーにはキャッシュ オプションがありません。 キャッシュの詳細については、「キャッシュ オプションの設定」をご参照ください。 キャッシュには 4 つのオプションがあります。
    • セッション間でキャッシュを維持し、データの更新時にのみ削除します。 このオプションでは、キャッシュはデータに変更がない限り、セッション間でキャッシュを維持します。 データを更新すると、無効化されます。
    • セッション間でキャッシュを維持しますが、指定した時間制限に基づきキャッシュを自動的に削除します。 データが特定の時間間隔で常に更新されることがわかっている場合は、このオプションを使用します。
    • セッション終了時にキャッシュを削除します。 ArcGIS Pro を終了するごとに、キャッシュが無効化されます。
    • データをローカルにキャッシュしません。 絶えず変化する非常に動的なデータの場合、このオプションを使用します。

    [キャッシュの削除] をクリックすると、レイヤーの現在のキャッシュを直ちに削除できます。 Ctrl + F5 キーを押すことによって、すべてのレイヤーのキャッシュをいつでも無効化することができます。 これによって、すべてのレイヤーが再描画されます。

  • [フィルター設定] - レイヤーでフィーチャのサブセットを使用することを指定できます。
  • [カスタム パラメーター]ArcGIS Server サービス、ベクター タイル、サービス、および WMS サービスのキー値ペアを指定し、管理します。 これらのパラメーターはサービスに付加され、マップを Web マップとして共有しても維持されます。 詳細については、「マップまたはシーンへのレイヤーの追加」をご参照ください。

ほとんどのプロパティは、ユーザー インターフェイス上で設定する場所が 1 つしかなく、リボンと [レイヤー プロパティ] ダイアログ ボックスの両方で重複しません。

  1. リボンで使用できるプロパティを設定するには、[コンテンツ] ウィンドウでレイヤーをクリックします。 変更した設定はすべて、すぐにレイヤーに反映されます。
  2. [レイヤー プロパティ] ダイアログ ボックスを開くには、[コンテンツ] ウィンドウでレイヤーを右クリックして [プロパティ] プロパティ をクリックするか、レイヤー名をダブルクリックします。 変更するプロパティを含むタブをクリックして変更を加え、[適用] をクリックして変更をプレビューするか、終了したら [OK] をクリックします。

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