編集のためのユーティリティネットワーク参照—ArcGIS Pro

ユーティリティネットワークに属しているフィーチャを作成または変更する場合、スナップ、編集ツール、およびフィーチャテンプレートに、ネットワークで定義されているルールと関連付けが適用されます。

以下のセクションでは、ユーティリティネットワークを編集したときの編集ツールの働きについてまとめます。接続性ルールと関連付けについては、以下のトピックをご参照ください。

基本のワークフローを開始するには、「ユーティリティネットワークの編集」をご参照ください。

グループテンプレートおよびプリセットテンプレート

グループテンプレートにユーティリティネットワークフィーチャを作成するプライマリテンプレートが含まれる場合に、グループテンプレートを構成して、作成されるフィーチャ間の関連付けを生成します。グループテンプレートの関連付けはグループフィーチャにのみ制限されているため、グループに割り当てられたプリセットテンプレートのコンテンツまで拡張できません。

プリセットテンプレートは、プリセットテンプレートがグループ設定とは別に作成されたときに定義された関連付けを生成します。これは、グループテンプレートのコンポーネントテンプレートとして、または単独のテンプレートとして使用する際に適用されます。

たとえば、中電圧ラインのプライマリテンプレートとスナップデバイスとしての中電圧付属物のフィーチャテンプレートを持つグループテンプレートを構成して、これらのフィーチャを使用して関連付けを生成できます。

この例のグループテンプレートに変圧器バンクのプリセットテンプレートも含まれている場合、変圧器バンクのコンポーネントは、プリセットテンプレートが作成されたときに定義された関連付けとともにマップに配置されます。

グループテンプレートを作成する手順については、「グループテンプレートの作成」をご参照ください。

属性と関連アセットの表示

[属性] ウィンドウでは、選択したフィーチャのユーティリティネットワーク属性と関連アセットを表示できます。ツリービューでは、選択したフィーチャの下に関連付けと関連付けられたサブフィーチャの合計数が表示されます。

選択リストで関連付けを右クリックして、関連付けられたフィーチャにズームできます。関連付けられたフィーチャはレイヤー別に整理され、複数のアイテムを含むことができます。関連付け (包含など) をクリックすると、[関連付け] タブに情報が報告されます。

詳細については、「ユーティリティネットワークの関連付けの表示」をご参照ください。

ネットワークフィーチャの移動

[移動] を使用してネットワークフィーチャを移動すると、一致するフィーチャと、格納器オブジェクトおよび構造物付属物として関連付けられたフィーチャも一緒に移動します。たとえば、集合ダクトを移動するとその内容も移動します。また、ポールを移動すると、そこに接続している変圧器も移動します。

ミッドスパン接続が許可されているときに、一致する端点、エッジ、頂点を共有するフィーチャも編集されます。一致するすべてのフィーチャは、選択したフィーチャと一緒に移動します。また、線形フィーチャは、表示されているフィーチャトポロジの連続性を維持するためにストレッチされます。

[頂点] 頂点の編集などのツールを使用して線形アセットを編集すると、同じ x、y、z 位置を共有する他のネットワークフィーチャも編集され、頂点を移動したときに動的に伸びるラバーバンドラインが表示されます。

メモ:

ユーティリティネットワークでは、ネットワークトポロジを使用してフィーチャ間の接続性を維持し、マップトポロジには参加しません。ネットワークトポロジは、ネットワークのトレースを実行して接続中のフィーチャを識別し、フィーチャ属性に基づいて水道や電気などのサービスのフロー特性を特定し、その他の解析操作を実行することもできます。

詳細については、「ネットワークトポロジについて」をご参照ください。

ネットワークフィーチャの分割

[分割] を使用してユーティリティネットワークのラインフィーチャを分割すると、結果のフィーチャがシステムジャンクションフィーチャと分割位置で接続されます。属性ドメインによって制約されるアセットタイプは、ユーティリティネットワークで定義されたドメインの [スプリットポリシー] によって決まります。

>たとえば、格納器の格納物と関連する属性の割り当ては、構造物ラインフィーチャクラスで定義された包含スプリットポリシーに基づいて維持されます。

詳細については、「関連付け」をご参照ください。

ジャンクションとエッジ接続

ジャンクションおよびエッジ接続性ルールは、ジオメトリの一致に基づき、特定のエッジアセットに接続できるジャンクションアセットのタイプを制御します。

スナップ

ネットワークフィーチャを追加または削除すると、スナップ設定は、ジャンクションおよびエッジ接続性ルールに準じた設定に自動的に変わります。スナップをオフにすることができますが、スナップ先のレイヤーを変更することはできません。

ヒント:

フィーチャを作成するとき、T キーを押すと接続性ルールに対してフィーチャのスナップ可能なエレメントを表示できます。

[コンテンツ] ウィンドウで、ネットワークを右クリックした後、[プロパティ] をクリックして [ネットワークプロパティ] タブをクリックします。

ミッドスパン接続

ネットワークフィーチャをネットワークのリニアフィーチャセグメントに配置するか、別の線形ネットワークフィーチャと交差させると、ジャンクションおよびエッジ接続性ルールに基づいてポリラインが修正されます。ポリラインの修正方法を、以下のテーブルに示します。

ユーティリティネットワークのミッドスパン接続
編集シナリオ	許可されたミッドスパン接続	許可されていないミッドスパン接続
ポリラインフィーチャ上のポイントフィーチャ	頂点が、一致するポリラインに追加されます。	セグメントが分割され、属性および関連レコードが新しいフィーチャにコピーされます。
ポリラインフィーチャと交差するポリラインフィーチャ	各交点、および端点がポリラインに接する位置に、頂点が追加されます。	セグメントが分割され、属性および関連レコードが新しいフィーチャにコピーされます。

ジャンクションおよびエッジ接続非空間オブジェクト

ジャンクションおよびエッジ接続非空間オブジェクトは、ファイバーケーブル内部のより線や地中ダクト内部の導体など、ネットワークフィーチャ内部に含まれる物理的なコンポーネントをモデル化します。これらを格納器オブジェクトとして使用して、他のネストされた格納器、フィーチャ、およびオブジェクトを格納することもできます。

非空間オブジェクトは、接続性、格納、または構造物の関連付けを使用して、スタンドアロンテーブルに格納され、ネットワークフィーチャに接続されます。

詳細については、「ジャンクションおよびエッジオブジェクト」をご参照ください。

注意:

選択フィーチャを操作する編集ツールでは、非空間オブジェクトや編集できないレイヤーは選択されません。

非空間オブジェクトを選択した際に予期しない結果が発生しないようにするには、コマンドを実行する前に現在の編集ツールを非アクティブにします。たとえば、[移動] ツールを使用した後に Esc キーを押してから、スタンドアロンテーブルで属性別にフィーチャを選択したり、ネットワークトレースを実行したりします。