プロジェクトの作成

ArcGIS Pro を使用すると、作業に関連するリソースを整理してまとめることができます。これを行うために、ArcGIS Pro はプロジェクト ファイル (.aprx) をデフォルト ファイル タイプとして使用します。ArcGIS Pro プロジェクト には、マップ、シーン、レイアウト、その他のアイテムを含めることができます。また、フォルダー、データベース、およびサーバーに格納されたデータへの接続も含めることができます。マップ、レイヤー、その他の GIS コンテンツは、ArcGIS 組織や ArcGIS Living Atlas of the World などのポータルから追加することができます。ArcGIS Pro で作成したコンテンツをポータルで共有することもできます。

概要

このチュートリアルでは、ArcGIS Pro プロジェクトを作成して、カリフォルニアのサン・ゴーグニオ・ウィルダネスにある絶滅危惧種の重要な生息地を特定します。このチュートリアルでは、分析やシンボル表示などの操作を紹介します。これらの操作については、他のチュートリアルで詳細に説明しています。

  • 所要時間: 45 分
  • ソフトウェア要件: ArcGIS Pro
  • ArcGIS Online ポータル接続
メモ:

ArcGIS Enterprise アカウントを使用して ArcGIS Pro にサイン インしている場合は、このチュートリアルで使用される Web レイヤーを追加できません。このチュートリアルを実行するには、ArcGIS Online ポータル (使用可能な場合) にサイン インする必要があります。(ArcGIS 個人向けアカウントを使用できます)。また、Web レイヤーに相当するデータを ArcGIS Online[プロジェクトの作成] アイテム ページからダウンロードすることもできます。.zip ファイルをダウンロードしたら、C:\Temp などのわかりやすい場所に展開します。これらのデータセットをプロジェクトに追加する手順は、このチュートリアルで必要に応じて提示します。

デフォルトのテンプレートからプロジェクトを作成

ArcGIS Pro を起動すると、開始ページが表示されます。開始ページでは、最新のプロジェクトを開いたり、テンプレートからプロジェクトを作成したりできます。テンプレートには、プロジェクトの開始状態が定義されています。たとえば、[マップ] テンプレートでは、マップ ビューで開くプロジェクトが作成されます。

  1. ArcGIS Pro を起動して、必要に応じてサイン インします。
  2. 開始ページの [空のテンプレート][マップ] をクリックします。

    デフォルトの ArcGIS Pro プロジェクトのテンプレート

    メモ:

    プロジェクトをすでに開いている場合は、リボン上の [プロジェクト] タブをクリックします。左側にあるリストで [新規] をクリックします。プロジェクト テンプレートのリストで [マップ] をクリックします。

  3. [新しいプロジェクトの作成] ダイアログ ボックスの [名前] ボックスで、デフォルトのプロジェクト名を「San Gorgonio」に置き換えます。
    [新しいプロジェクトの作成] ダイアログ ボックス

    デフォルトでは、プロジェクトは \Users\<username>\Documents\ArcGIS\Projects フォルダーに作成されます。プロジェクトを別の場所に保存するには、[参照] ボタン 参照 をクリックして、保存先のフォルダーを参照します。

    [このプロジェクトのための新しいフォルダーを作成] チェックボックスはデフォルトでオンになります。これは、プロジェクト ファイルを 1 つのフォルダーで整理すると便利であるためです。

    ヒント:

    上記の設定およびその他のデフォルトのプロジェクト設定を変更する方法については、「一般オプション」をご参照ください。

  4. [OK] をクリックします。

    新しいプロジェクトがマップ ビューで開き、地形図ベースマップが表示されます。

    北米の地形図マップ

    メモ:

    デフォルトのベースマップとマップ範囲は ArcGIS 組織の管理設定によって異なるため、お使いのマップとは違っている可能性があります。マップ表示に変更を加える必要はありません。

    ほとんどのプロジェクトで、[コンテンツ] ウィンドウと [カタログ] ウィンドウが開いています。以前の ArcGIS Pro セッションでの作業内容に応じて、他のウィンドウが開いていることもあります。ウィンドウの状態をマッピングのデフォルトに設定します。

  5. リボンの [表示] タブをクリックします。[ウィンドウ] グループで [ウィンドウのリセット] ウィンドウのリセット をクリックし、[マッピング用にウィンドウをリセット (デフォルト)] をクリックします。

    [コンテンツ] および [カタログ] ウィンドウが開きます (まだ開いていなかった場合)。他のウィンドウが開いていた場合は、閉じられます。

分析範囲の特定

このプロジェクトの対象地域は、カリフォルニア州南部のサン・ゴーグニオ・ウィルダネスです。現在地を確認するために、ウィルダネス地域の目印となっているサン・ゴーグニオ山を検索します。

  1. リボンの [マップ] タブをクリックします。[照会] グループの [場所検索] 場所検索 をクリックします。

    [場所検索] ウィンドウが表示されます。デフォルトで、ウィンドウの上部の [場所検索] タブが選択されています。

  2. [場所検索] ウィンドウの検索ボックスに「San Gorgonio Mountain」と入力して、Enter キーを押します。

    マーカーが付いたサン・ゴーグニオ山

    マップがサン・バーナディーノ山脈にズームし、ハイライト表示された一時的なマーカーがマップ上に配置されます。ArcGIS World Geocoding Service のデフォルト ロケーター プロバイダー (場所検索サービス) の 1 つである ArcGIS Pro によって、場所が検索されます。

    [場所検索] ウィンドウを閉じた後も維持される永続的なマーカーのグラフィックスを追加します。

  3. [場所検索] ウィンドウの ArcGIS World Geocoding Service[San Gorgonio Mountain: California] を右クリックし、[グラフィックスの追加] グラフィックスの追加 をクリックします。

    選択ハンドルの付いたマーカーが一時的なマーカーの場所に表示されます。[コンテンツ] ウィンドウで、[グラフィックス レイヤーの位置決め] という名前のレイヤーが追加されます。

    マップ上で一時的なマーカーの上部にある選択されたグラフィックス
  4. リボンの [マップ] の下で、[グラフィックス] コンテキスト タブをクリックします。

    リボンの [グラフィックス] タブ

  5. [グラフィックス] タブの [編集] グループで [選択解除] Clear Selection をクリックします。
  6. [場所検索] ウィンドウを閉じます。

    一時的なマーカーがマップから削除されます。グラフィックスはそのまま維持されます。デフォルトの押しピン シンボルを変更します。

  7. [グラフィックス] タブの [編集] グループで [すべて選択] Select All をクリックします。

    マップ内に 1 つグラフィックス エレメントだけが選択された状態で存在します。

  8. [グラフィックス] タブの [シンボル] グループで、上線付きのドロップダウン矢印をクリックして、シンボル ギャラリーを展開します。

    [グラフィックス] タブのシンボル ギャラリー

  9. シンボル ギャラリーで、必要に応じて下にスクロールし、[三角形 3] をクリックします。
    シンボル ギャラリーで選択された三角形 3 シンボル
  10. [編集] グループで、[選択の解除] Clear Selection をクリックします。

    グラフィックス シンボルがマップ上で更新されます。

    三角形のシンボルで示されたサン・ゴーグニオ山

  11. [コンテンツ] ウィンドウで、[場所検索グラフィックス レイヤー] を右クリックし、[プロパティ] プロパティ をクリックします。

    [レイヤー プロパティ] ダイアログ ボックスが表示されます。ここで、レイヤー設定を表示および変更できます。デフォルトで選択されている [一般] タブで、レイヤー名を変更します。

  12. [名前] ボックスで、[場所検索グラフィックス レイヤー] という名前を削除します。「San Gorgonio Mountain」と入力します。

    [レイヤー プロパティ] ダイアログ ボックス

  13. [OK] をクリックします。

    [コンテンツ] ウィンドウでレイヤー名が更新されます。この位置をブックマークすると、この位置に簡単に戻ることができます。

  14. リボンの [マップ] タブをクリックします。(ハイライト表示されたタブではなく、[プロジェクト] タブの隣にあるグレーの [マップ] タブをクリックします)。
    メモ:

    一部のリボン タブはコア タブです。コア タブは、特定タイプのビューがアクティブになっている場合に常に表示されます。たとえば、マップがアクティブなときはリボン上に [マップ] タブが常に表示されます。それ以外のタブはコンテキストによって異なります。つまり、追加条件が満たされている場合に表示されます。たとえば、[グラフィックス] タブは、グラフィックスをマップに追加するときにリボンに表示されます。コンテキスト タブはタブ セットの下に表示されます。ハイライト表示され、複数のコンテキスト タブで構成されている場合があります。

  15. [ナビゲーション] グループで、[ブックマーク] ブックマーク をクリックして [新しいブックマーク] 新しいブックマーク をクリックします。
  16. [ブックマークの作成] ダイアログ ボックスの [名前] ボックスに「San Gorgonio Mountain」と入力します。[OK] をクリックします。

    次に、マップにわかりやすい名前を付けます。

  17. [コンテンツ] ウィンドウの [描画順序] で、[マップ] (デフォルトのマップ名) を右クリックし、[プロパティ] プロパティ をクリックします。

    [マップ プロパティ] ダイアログ ボックスが表示されます。[レイヤー プロパティ] ダイアログ ボックスと同様に、[一般] タブがデフォルトで選択されています。

  18. [名前] ボックスで、マップという名前を「San Gorgonio」に置き換えます。[OK] をクリックします。

    [コンテンツ] ウィンドウとマップ ビュー上部のタブにあるマップ名が更新されます。

  19. ArcGIS Pro ウィンドウの上部にある [クイック アクセス ツールバー] で、[保存] 保存 をクリックして、プロジェクトを保存します。

マップへのウィルダネス データの追加

ArcGIS Living Atlas は、信頼できる地理データのコレクションであり、さまざまな解析に役立ちます。ArcGIS Living Atlas または ArcGIS Online から ArcGIS Pro にデータを追加するには、組織サイトにサイン インしている必要があります。ArcGIS Enterprise 組織にサイン インしている場合は、これより先に進む前に、上記の [概要] セクションにあるメモを確認してください。

サイン イン ステータス
サイン インしている場合は、ユーザー名と ArcGIS 組織が ArcGIS Pro ウィンドウの右上隅に表示されます。通常、ArcGIS Pro を開始すると、自動的にサイン インします。

ウィルダネス データのレイヤーを ArcGIS Living Atlas からマップに追加する前に、衛星画像ベースマップに切り替えます。

  1. 必要に応じて、リボン上の [マップ] タブ (コア マップ タブ) をクリックします。[レイヤー] グループで、[ベースマップ] ベースマップ をクリックして [衛星画像] をクリックします。

    デフォルトのベースマップが衛星画像ベースマップに置き換えられます。

  2. [レイヤー] グループで、[データの追加] データの追加 をクリックします。
    ヒント:

    ドロップダウン矢印ではなく、アイコンをクリックします。ドロップダウン矢印をクリックした場合は、リスト内の最初のオプションである [データ] をクリックします。

  3. [参照] ダイアログ ボックスで、[ポータル] ポータル の下の [Living Atlas] Living Atlas をクリックします。検索ボックスに「wilderness」と入力して Enter キーを押します。

    役に立つ可能性がある複数の結果が返されます。

    メモ:

    ダウンロード済みのデータを使用している場合は、Living Atlas で検索を行わないでください。代わりに、参照ダイアログ ボックスの [コンピューター] で、データを抽出した場所 (C:\Temp など) を参照します。[プロジェクトの作成] フォルダーをダブルクリックします。[Wilderness Areas in the United States.lyrx] をクリックして選択します。[OK] をクリックして、レイヤーをマップに追加します。

  4. 検索結果のリストで、[Wilderness Areas in the United States] フィーチャ レイヤー フィーチャ レイヤー をクリックして選択します。

    [Wilderness Areas in the United States] フィーチャ レイヤーが選択された参照ダイアログ ボックス

    ヒント:

    参照ダイアログ ボックスの右上隅にある [詳細パネルの表示/非表示] ボタン 詳細パネルの表示/非表示 をクリックすると、検索結果のサムネイル画像とメタデータを表示することができます。この情報は、マップに追加する前にアイテムがニーズを満たしているかどうかを判断するのに役立ちます。

  5. 必要に応じて結果リストをスクロールし、レイヤーの所有者が wildernesswebmaster99 であることを確認します。[OK] をクリックします。

    [Wilderness Areas in the United States] レイヤーがマップに追加されます。ビューの中央で隣接している緑色と黄色のフィーチャはサン・ゴーグニオ・ウィルダネスを構成しています。

  6. [コンテンツ] ウィンドウで、[Wilderness Areas in the United States] レイヤーを展開します。

    ウィルダネス地域の [コンテンツ] ウィンドウとマップ

    このレイヤーは、[Non-Federal Lands within Wilderness] および [National Wilderness Preservation System] という 2 つのレイヤーで構成されているグループ レイヤーです。これらのレイヤーを別々に操作することができます。連邦政府以外の所有地は白色のブロックでシンボル表示されています。連邦政府の所有地は、その土地を管理している行政機関に応じて異なる色でシンボル表示されています。

  7. [コンテンツ] ウィンドウで、[Non-Federal Lands within Wilderness] レイヤーの横にあるチェックボックスをオフにして、このレイヤーが表示されないようにします。
  8. 必要に応じて、リボン上の [マップ] タブで [マップ操作] [マップ操作] ツール をクリックします。マップ上で、ビューの中央にある緑色のフィーチャ (林野部の所有地を表す) をクリックします。

    該当するフィーチャが点滅します。[ポップアップ] ウィンドウが表示され、フィーチャがサン・ゴーグニオ・ウィルダネスであることがわかります。

  9. 隣接している黄色のフィーチャ (土地管理局の所有地を表す) をクリックします。

    [ポップアップ] ウィンドウで、このフィーチャはサン・ゴーグニオ・ウィルダネスとしても特定されます。

  10. 必要に応じて、隣接している他のいくつかのウィルダネス地域を特定します。[ポップアップ] ウィンドウを閉じます。

選択したフィーチャからレイヤーを作成

[National Wilderness Preservation System] レイヤーは、ウィルダネス地域を表す数百のフィーチャで構成されています。このプロジェクトでは、サン・ゴーグニオ・ウィルダネスのうち、林野部が管理している部分だけを操作します。さまざまな方法で 1 つまたは複数のフィーチャを他のフィーチャと区分することができます。この場合には、操作するフィーチャを選択し、そのフィーチャから新しいレイヤーを作成します。

  1. リボンの [マップ] タブの [選択] グループで、[選択] 選択 をクリックします。林野部が管理している [San Gorgonio Wilderness] フィーチャをクリックして選択します。

    マップ上で選択されている [San Gorgonio Wilderness] フィーチャ

    マップ上でフィーチャがハイライト表示されます。

  2. [コンテンツ] ウィンドウで、[National Wilderness Preservation System] レイヤーをクリックして選択します。

    リボン上に、3 つのコンテキスト タブが下に存在する [フィーチャ レイヤー] タブ セットが表示されます。

  3. [フィーチャ レイヤー] の下で、[データ] タブをクリックします。[選択] グループで、[選択セット レイヤー] 選択セットのレイヤー をクリックします。

    [National Wilderness Preservation System selection] という名前の新しいレイヤーがマップと [コンテンツ] ウィンドウに追加されます。新しい選択レイヤーには、マップ上で選択した 1 つのフィーチャだけが含まれています。(元のレイヤーも表示されているため、これは現時点でまだ判別できません)。[Wilderness Areas in the United States] レイヤーはもう必要ありません。

  4. [コンテンツ] ウィンドウで、[Wilderness Areas in the United States] レイヤーをクリックして選択します。選択したレイヤーを右クリックし、[削除] 削除 をクリックします。

    マップ上の [San Gorgonio Wilderness] フィーチャ

    マップ上で、選択レイヤー内の 1 つのフィーチャを確認できます。レイヤー名とそのシンボルを更新する必要があります。

  5. [National Wilderness Preservation System selection] レイヤーを右クリックしてから [シンボル] をクリックします。

    [シンボル] ウィンドウが表示されます。

  6. このウィンドウの上部にある [プライマリ シンボル] ドロップダウン矢印をクリックしてから [単一シンボル] をクリックします。

    それぞれの行政機関を表す 4 つの個別値がランダムに選択された色の単一シンボルに置き換えられます。

  7. [シンボル] ウィンドウで、該当するシンボルを右クリックして、カラー パレットを開きます。カラー パレットで、[アップル ダスト] または緑色のうち、どちらかお好みの色をクリックします。

    アップル ダスト色の四角形を示すカラー パレット

    マップと [コンテンツ] ウィンドウでシンボルの色が更新されます。

  8. [コンテンツ] ウィンドウで、[National Wilderness Preservation System selection] レイヤーを右クリックしてから [プロパティ] プロパティ をクリックします。
  9. [レイヤー プロパティ] ダイアログ ボックスの [一般] タブで、レイヤー名を「San Gorgonio Wilderness - Forest Service」に変更します。
  10. このダイアログ ボックスで、[ソース] タブをクリックします。

    [URL] フィールドに、Web ベースのデータ ソースへのパスが表示されます。この URL は、ArcGIS Living Atlas から追加した [National Wilderness Preservation System] レイヤーと同じです。元のレイヤー上の選択セットから新しいレイヤーを作成した場合、新しいレイヤーは作成されておらず、同じデータが別の表現で作成されただけです。

    メモ:

    コンピューターからレイヤーを追加した場合、そのデータ ソースは、C:\Temp\Create a project\Create_a_project.gdb などのパスを持つファイル ジオデータベースです。

  11. [レイヤー プロパティ] ダイアログ ボックスの [OK] をクリックします。
  12. リボンの [フィーチャ レイヤー] で、[表示設定] タブをクリックします。[効果] グループで、値が 0.0% の [透過表示] 透過表示 をハイライト表示して「30」と入力します。Enter キーを押します。

    部分的に透過表示にすると、ウィルダネス フィーチャの真下に画像と山のシンボルが見えるようになります。透過表示やレイヤーのブレンドなどの視覚的効果の詳細

  13. [コンテンツ] ウィンドウで、[San Gorgonio Mountain] をクリックし、グラフィックス レイヤーを選択します。[San Gorgonio Wilderness - Forest Service] レイヤーの上にドラッグします。(ドラッグすると、[コンテンツ] ウィンドウ内のレイヤーの位置が横棒で表されます)。

    レイヤーの順序が変更され、山のシンボルがウィルダネス地域の上に描画されます。

  14. [コンテンツ] ウィンドウで、[San Gorgonio Wilderness - Forest Service] レイヤーを右クリックしてから [レイヤーにズーム] レイヤーの全体表示 をクリックします。

    レイヤーが全体表示されたマップ

    マップ上でレイヤーの範囲が拡大表示されます。

  15. [クイック アクセス ツールバー] で、[保存] 保存 をクリックして、プロジェクトを保存します。

マップへの重要な生息地データの追加

ArcGIS Living Atlas のマップとレイヤーは、Esri が信頼できるデータに基づいて管理しています。Web マップとレイヤーをパブリックに共有している ArcGIS 組織サイトから、豊富なコンテンツを利用することができます。これらのコンテンツは、正しい場合もあれば、正しくない場合もあります。データが Web ベースかファイルベースかにかかわらず、データを使用する前にそのメタデータを確認してください。メタデータが含まれていないデータセットや不完全なメタデータを使用する際は、注意が必要です。

Esri ベースの ArcGIS 組織サイトでパブリックに共有されている重要な生息地のレイヤーを追加します。

  1. リボンの [マップ] タブをクリックします。[レイヤー] グループで、[データの追加] データの追加 をクリックします。
  2. [参照] ダイアログ ボックスで、[ポータル] ポータル の下の [ArcGIS Online] ArcGIS Online をクリックします。検索ボックスに、「"southern california critical habitat"」(引用符を含む) と入力して Enter キーを押します。
    メモ:

    ダウンロード済みのデータを使用している場合は、参照ダイアログ ボックスの [コンピューター] で、データを抽出した場所 (C:\Temp など) を参照します。[プロジェクトの作成] フォルダーをダブルクリックします。[SoCalCriticalHabitat.lyrx] をクリックして選択します。[OK] をクリックします。

  3. 検索結果から、[Southern California Critical Habitat] フィーチャ レイヤーをクリックして選択します。

    [参照] ダイアログ ボックスで選択された [Southern California Critical Habitat] レイヤー。

    ヒント:

    検索するアイテムの正確な名前がわかっている場合は、引用符を使用します。引用符を付けずに「southern california critical habitat」を検索すると、多くの検索結果が返され、必要なレイヤーが見づらくなる可能性があります。[並べ替え] ボタン 並べ替え[フィルター] ボタン フィルター を使用して、検索結果の長いリストの順序を設定したり、絞り込んだりすることができます。

  4. 必要に応じて結果リストをスクロールし、レイヤーの所有者が ArcGISProTutorials であることを確認します。[OK] をクリックします。

    サン・ゴーグニオ・ウィルダネスおよび重要な生息地のマップ

    [SoCalCriticalHabitat] レイヤーがマップに追加されます。

  5. 必要に応じて、リボンの [マップ] タブをクリックします。[ナビゲーション] グループで、[ブックマーク] ブックマーク をクリックした後、先に作成した [San Gorgonio Mountain] ブックマークをクリックします。

    マップが縮小表示され、地域の重要な生息地がより明確になります。

  6. [マップ] タブの [ナビゲーション] グループで [マップ操作] [マップ操作] ツール をクリックします。
  7. マップ上で、オレンジ色の重要な生息地フィーチャをクリックします。

    [ポップアップ] ウィンドウが表示され、クリックしたフィーチャの情報が表示されます ポップアップには、米国魚類野生生物局 (USFWS) Web サイトにある絶滅危惧種プロファイルへの リンクが含まれています。

  8. 他のいくつかのフィーチャを特定します。[ポップアップ] ウィンドウを閉じます。

    レイヤーには、両生類、鳥類、魚類、顕花植物、昆虫類、および哺乳類の絶滅危惧種が含まれています。

  9. [コンテンツ] ウィンドウで [SoCalCriticalHabitat] レイヤーを右クリックし、[メタデータの表示] メタデータの表示 をクリックします。

    カタログ ビューが開きます。カタログ ビューは、プロジェクト内のアイテムの一覧を表示し、マップとデータの管理に使用されます。また、メタデータの表示および編集にも使用されます。[SoCalCriticalHabitat] レイヤーのメタデータは、カタログ ビューの詳細パネルに表示されます。

    メモ:

    カタログ ビューがアクティブの場合、[コンテンツ] ウィンドウには、マップのコンテンツではなく、プロジェクトのコンテンツが表示されます。

  10. [SoCalCriticalHabitat] メタデータをスクロールします。

    レイヤーのメタデータ

    [説明] で、信頼できるデータ ソースからレイヤーがクリップされたことを確認できます。データの現在の状態を表していない可能性がありますが、このチュートリアルには適しています。

  11. カタログ ビューを閉じます。
  12. [コンテンツ] ウィンドウで、[SoCalCriticalHabitat] レイヤーを右クリックし、[プロパティ] プロパティ をクリックします。
  13. [レイヤー プロパティ] ダイアログ ボックスで、[一般] タブをクリックします。レイヤーの名前を「Southern California Critical Habitat」に変更します。[OK] をクリックします。

    [コンテンツ] ウィンドウでレイヤー名が更新されます。

  14. [クイック アクセス ツールバー][保存] ボタン 保存 をクリックします。

    データの追加の詳細については、「データのプロジェクトへの追加」チュートリアルをご参照ください。

重要な生息地レイヤーのクリップ

重要な生息地レイヤーはカリフォルニア州南部をカバーしています。ジオプロセシング ツールを使用して、重要な生息地フィーチャを [San Gorgonio Wilderness - Forest Service] レイヤーの境界にクリップします。これで、マップ内に新しいレイヤーが作成されます。先に作成した選択レイヤーとは異なり、プロジェクト ジオデータベース内に新しいフィーチャクラス (固定データセット) も作成されます。

このレイヤーをクリップすると、完全にウィルダネスの内部にあるフィーチャが保持されます。ウィルダネスの境界にまたがるフィーチャは分割され、境界の内側の部分のみが保持されます。境界の外部にあるフィーチャと部分的なフィーチャは破棄されます。

  1. リボンの [解析] タブをクリックします。

    [ツール] グループで、複数の一般的なジオプロセシング ツール ([クリップ (Clip)] など) が解析ツール ギャラリーに表示されます。

    [解析ツール] ギャラリー

    ヒント:

    [解析ツール] ギャラリーが小さいために [クリップ (Clip)] ツールが表示されない場合は、上線付きのドロップダウン矢印をクリックして、ギャラリーを展開します。[クリップ (Clip)] ツールが [デフォルト] ツールの最初の行 (および [オーバーレイ フィーチャ] ツールの行) に配置されます。

  2. [解析ツール] ギャラリーで、[クリップ (Clip)] ツールをクリックします。

    ツールが [ジオプロセシング] ウィンドウで開きます。

  3. ツール上のヘルプ アイコン ヘルプ にポインターを合わせて、このツールの実行内容の説明をイラスト付きで表示します。
  4. ツール上の [入力フィーチャ] ドロップダウン矢印をクリックし、[Southern California Critical Habitat] をクリックします。
  5. [フィーチャのクリップ] ドロップダウン矢印をクリックし、[San Gorgonio Wilderness - Forest Service] をクリックします。
  6. [出力フィーチャクラス] で、デフォルトのファイル名をハイライト表示して削除します。ファイル名を「CriticalHabitat」(スペースなし) に置き換えます。

    [クリップ (Clip)] ツールの設定

    ヒント:

    出力フィーチャクラス パス全体をフィーチャクラス名に置き換えることができます。デフォルト ジオデータベースへのパスは自動的に元に戻ります。

  7. ウィンドウの下部にある [実行] 実行 をクリックします。

    処理が完了すると、[ジオプロセシング] ウィンドウの下部にメッセージが表示され、新しいレイヤーがマップに追加されます。これで、[Southern California Critical Habitat] レイヤーは不要になりました。

  8. [コンテンツ] ウィンドウで、[Southern California Critical Habitat] レイヤーを右クリックしてから [削除] 削除 をクリックします。
  9. [CriticalHabitat] レイヤーを右クリックし、[レイヤーにズーム] レイヤーの全体表示 をクリックします。

    マップ ビューに表示された [クリップ (Clip)] ツールの結果。

    マップが拡大表示されます。重要な生息地のほとんどがウィルダネスの端付近に存在します。生息地に含まれる絶滅危惧種を確認するには、レイヤーの属性テーブルを開きます。

  10. [コンテンツ] ウィンドウで [CriticalHabitat] レイヤーを右クリックし、[属性テーブル] Open Table をクリックします。

    [CriticalHabitat] レイヤーの属性テーブル

    このレイヤーの属性テーブルには 3 つの行があります。各行は 1 つのフィーチャに対応しています。各列またはフィールドは、一般名や種のタイプなどのフィーチャ属性です。

    ヒント:

    フィールド幅を広げるには、列見出しのエッジにポインターを合わせてドラッグします。

  11. 属性テーブルを閉じます。
  12. 該当するタブをクリックして、[カタログ] ウィンドウをアクティブにします。[データベース] を展開してから [San Gorgonio.gdb] を展開します。

    プロジェクト ジオデータベースとフィーチャクラスを表示する [カタログ] ウィンドウ

    新しいフィーチャクラスは、プロジェクトのデフォルト ジオデータベースに格納されます。

  13. [クイック アクセス ツールバー] で、[保存] 保存 をクリックして、プロジェクトを保存します。

    ジオプロセシングの詳細については、「ジオプロセシング ツールの使用」をご参照ください。

レイヤーのシンボル化

マップ上で、重要な生息地フィーチャが濃いオレンジ色の塗りつぶし色でシンボル表示されます。一般名に従って各フィーチャに個別値シンボルを割り当てます ([National Wilderness Preservation System] レイヤー内のフィーチャが連邦行政機関に対応した個別の色でシンボル表示されているのと同様)。

  1. [コンテンツ] ウィンドウで、[CriticalHabitat] レイヤーを右クリックし、[シンボル] シンボル表示 をクリックします。
  2. [シンボル] ウィンドウで、[プライマリ シンボル] のドロップダウン矢印をクリックして、[個別値] 個別値 をクリックします。[フィールド 1][Common Name] に設定されていることを確認します。
  3. ウィンドウの下半分にある [クラス] タブで [すべての値を追加] すべての値を追加 をクリックします。

    3 つの固有の一般名があります。それぞれに異なるシンボルが割り当てられます。

  4. [シンボル] ウィンドウにある [配色] ドロップダウン矢印をクリックします。ドロップダウン リストの下部で、[名前の表示] チェックボックスをオンにします。
  5. 配色リストを下にスクロールして、[暗 2 (3 クラス)] またはお好みの別の配色をクリックします。

    新しいシンボルがマップと [コンテンツ] ウィンドウに適用されます。

    ウィルダネス地域の重要な生息地のマップ

  6. [シンボル] ウィンドウの下半分にある [クラス] タブで、[その他] ボタンをクリックして、[その他すべての値を表示] をオフにします。

    [コンテンツ] ウィンドウで、グレーの <その他すべての値> シンボルがレイヤーから削除されます。

    ヒント:

    多くの個別値を含むレイヤーでは、数個の重要なフィーチャに個別値シンボルを割り当て、残りのフィーチャには汎用のシンボル (グレーの塗りつぶしなど) を割り当てることができます。これが [その他の値すべてを表示する] シンボルの目的です。ただし、いくつかの個別値だけで、必要はありません。

  7. [コンテンツ] ウィンドウで、南西部のメジロハエトリのシンボルを右クリックします。カラー パレットで、より目立つ紫色の陰影をクリックします (またはお好みの色を選択します)。

    変更内容がマップ、[コンテンツ] ウィンドウ、[シンボル] ウィンドウに適用されます。データのシンボル表示の詳細については、「マップ レイヤーのシンボル表示」チュートリアルをご参照ください。

    ヒント:

    変更を元に戻すには、[クイック アクセス ツールバー] にある [元に戻す] ボタン 元に戻す をクリックするか、Ctrl + Z キーを押します。

  8. マップ上で、重要な生息地フィーチャをクリックして、そのポップアップを表示します。

    1 つのフィーチャは空間的に不連続な場合があります。このレイヤーでは、California taraxacum と Mountain yellow-legged frog は、2 つのポリゴンで 1 つのフィーチャを構成しています。これらは、レイヤー属性テーブル内の 1 行で表されるため 1 つのフィーチャです。

  9. [クイック アクセス ツールバー] で、[保存] 保存 をクリックして、プロジェクトを保存します。

このチュートリアルでは、プロジェクトを作成し、複数の一般的なワークフロー (マップへのデータの追加、ジオプロセシング ツールの使用、およびマップ レイヤーのシンボル表示) を実行しました。類似のワークフローを組み込んだ高度な例については、「マップの作成」チュートリアルをご参照ください。

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