ArcGIS Pro 3.4 のシステム要件

物理コンピューターまたは仮想コンピューターで ArcGIS Pro のインストールまたはアップグレードを行う前に、お使いのシステムが最小システム要件を満たしていることを確認してください。 また、最高のパフォーマンスを得るための推奨リソースも確認してください。

コンピューターをスキャンして互換性の有無を確認

お使いのコンピューターの互換性を次の要件と比較するだけでなく、お使いのコンピューターをスキャンして互換性レポートを生成するアプリをダウンロードすることもできます。お使いのコンピューターで ArcGIS Pro を実行できるかどうかを確認してください

サポートされているオペレーティング システム

このソフトウェアは、下記の Microsoft Windows オペレーティング システムでサポートされています。ただし、オペレーティング システムの提供元がそのオペレーティング システムを一般利用の目的にサポートしている場合に限ります。

オペレーティング システム最新の更新内容またはテスト済みサービス パック

Windows 11 Home、Pro、Enterprise (64 ビット)

2024 年 9 月の更新内容

Windows 10 Home、Pro、Enterprise (64 ビット)

2024 年 9 月の更新内容

Windows Server 2022 Standard、Datacenter (64 ビット)

2024 年 9 月の更新内容

Windows Server 2019 Standard、Datacenter (64 ビット)

2024 年 9 月の更新内容

Windows Server 2016 Standard、Datacenter (64 ビット)

2024 年 9 月の更新内容

注意:

  • 特に指定がない限り、これらのオペレーティング システムのバージョンに関して過去と今後のアップデートまたはサービス パックはサポートされています。 また、オペレーティング システムのバージョンとアップデートはオペレーティング システムのプロバイダーでもサポートされている必要があります。
  • Windows Server のすべてのバージョンで、デスクトップ エクスペリエンス オプションが必要です。
  • Windows 10 N または 11 N 向けの Microsoft Media Feature Pack は、プレゼンテーションを使用するために必要です。

ハードウェア要件

ArcGIS Pro を実行するための最小要件、推奨要件、および最適要件を次に示します。 最小要件では、該当するアプリケーションを実行できますが、十分なパフォーマンスを発揮できない場合があります。 推奨要件では、ほとんどの場合に十分なパフォーマンスを発揮できます。 最適要件では、最適なパフォーマンスが得られます。

アイテムサポートおよび推奨される要件

CPU

最小: 2 コア、同時マルチスレッディング

CPU の同時マルチスレッディング、すなわちハイパースレッディングは標準でコア当たり 2 スレッドに対応しています。 マルチスレッディング搭載 2 コア CPU では 4 スレッドの並列処理が可能であり、マルチスレッディング搭載 6 コア CPU では 12 スレッドの並列処理が可能です。

Full Motion Video では、最小 CPU 仕様と推奨 CPU 仕様が高くなります。 詳細については、「Full Motion Video の概要」をご参照ください。

推奨: 4 コア

最適: 10 コア

プラットフォーム

x64

ストレージ

最小: 32 GB の空き容量

推奨: 32 GB 以上の空き容量 (ソリッド ステート ドライブ (SSD) 上)

メモリ/RAM

最小: 8 GB

推奨: 32 GB

最適: 64 GB 以上

GPU

最小: サポートされている CPU (上記参照)

GPU がない構成を使用すると、GPU のエミュレーションが行われ、3D ビューを含む特定のビジュアライゼーションのワークフローが最適なパフォーマンスではなくなります。

推奨: メーカーでサポートされている分散型 (一体型でない) GPU

これにより、ビジュアライゼーションのあるワークフローのパフォーマンスが向上します。 詳しくは、GPU の汎用コンピューティングに関する以降のセクションをご参照ください。

(共有ではなく) 専用のグラフィックス メモリ

推奨: 4 GB 以上

統合型 GPU 搭載のノートブック コンピューターをご使用の場合は、共有メモリでの使用を補填するためにシステム RAM の増設をご検討ください。

表示キャッシュ

ユーザーが選択した場所で、最大 32 GB のスペースを一時表示キャッシュとして使用できます (利用可能なスペースがある場合)。 表示キャッシュはデフォルトで、ユーザー プロファイルの \Local サブフォルダーに書き込まれるため、システム管理者によってプロファイルのローミングが有効化されている場合でも、ユーザー プロファイルは移動されません。

DirectX*

最小: DirectX 11、機能レベル 11.0、シェーダー モデル 5.0

推奨: DirectX 12、機能レベル 12.0、シェーダー モデル 6.0

OpenGL*

最小: OpenGL 4.3 (ARB_clip_control および EXT_texture_compression_s3tc エクステンションを含む)

推奨: OpenGL 4.5 (ARB_shader_draw_parameters、EXT_swap_control、EXT_texture_compression_s3tc、および EXT_texture_filter_anisotropic エクステンションを含む)

画面の解像度

最小: 1024 x 768

推奨: 1080p 以上

4K などのより高い解像度では、より大きなビデオ メモリと強力な GPU が必要になります。

* DirectX の要件が満たされていない場合は、OpenGL が自動的に使用されます。 DirectX ドライバーで問題の発生が疑われる場合などは、手動で OpenGL に変更することもできます。

注意:

GPGPU (General-purpose computing on a GPU)

CUDA を使用した GPGPU (General-purpose computing on a GPU) のサポートは、このソフトウェアの実行には必要ありませんが、ほとんどのディープ ラーニング機能の実行には必要です。 また、GPGPU を使用すると、一部の Spatial Analyst ツールの処理速度を上げることもできます。

アイテムサポートおよび推奨される要件

GPU タイプ

CUDA 計算機能 5.0 (最小) を搭載した NVIDIA GPU、ただし 6.1 以降を推奨します。 GPU の計算機能を特定するには、CUDA 対応カードのリストをご参照になるか、システム要件チェッカーの CUDA の計算セクションをご確認ください。

GPU ドライバー

NVIDIA GPU ドライバー: バージョン 527.41 以降が必要です。

専用のグラフィックス メモリ

最小: 6 GB

推奨: 16 GB 以上

メモリ要件は、使用されているモデル アーキテクチャおよびバッチ サイズによって異なります。

注意:

  • 古い GPU ドライバーを使用すると、CUDA がインストールされていないか、サポートされていないツール チェーンが存在することを示すランタイム エラーが発生し、ディープラーニング ツールが失敗します。 NVIDIA が直接提供する最新の GPU ドライバーであることを確認してください。
  • GPU が 2 つある場合、1 つをビジュアライゼーション タスク専用に、もう 1 つを GPGPU/CUDA タスク専用にすることができます。

ソフトウェア要件

ArcGIS Pro をインストールする前に、次のソフトウェアをインストールしておく必要があります。

ソフトウェア最小要件

Microsoft .NET Desktop Runtime

Windows x64 インストーラーを使用した、Microsoft .NET Desktop Runtime 8.0.0 またはそれ以降のパッチ リリース (8.0.1 など) が必要です。 Microsoft .NET Desktop Runtime は頻繁に更新されます。 入手可能になり次第、最新パッチをインストールすることをお勧めします。 ただし、.NET 9 以降のバージョンをインストールすると、このソフトウェア要件を満たしません。

WebView2 Runtime

Microsoft Edge WebView2 Runtime バージョン 117 以降が必要です。 コンピューターにインストールされていない場合は、Microsoft の Evergreen Bootstrapper または Evergreen Standalone インストーラーを使用してください。

注意:

ArcGIS Pro のコンピューター単位のインストール (デフォルト) では、WebView2 Runtime をコンピューター単位でインストールする必要があります。 インストールするには、WebView2 インストーラーを右クリックし、[管理者として実行] をクリックします。

ライセンス

ArcGIS Pro 3.4 では、3 種類のライセンスを利用できます。使用するタイプによっては、追加のソフトウェアが必要な場合や ArcGIS Online へのアクセスが必要な場合があります。

  • 指定ユーザー ライセンス - ArcGIS Pro は、ArcGIS Online または ArcGIS Enterprise の組織アカウントを通じてライセンスを付与します。 ArcGIS Online を使用してライセンスを付与する場合 (デフォルト オプション)、ArcGIS OnlineEsri が提供するクラウドベースのサービスであるため、ライセンス ソフトウェアは必要ありません。

    ライセンスが ArcGIS Enterprise を介して付与されている場合、使用されている ArcGIS Enterprise のバージョンとは関係なく、最新バージョンの ArcGIS License Manager を使用してください。

  • 同時使用ライセンス - ArcGIS Pro 3.4 のライセンスを管理するには、最新バージョンの ArcGIS License Manager が必要です。
  • 単独使用ライセンス - ライセンスを付与するためのソフトウェアは別途必要ありません。

SDK 要件

ArcGIS Pro SDK を使用してアドインを作成するための最小システム要件については、「SDK GitHub リポジトリ」をご参照ください。

仮想化

次の表に示されているように、ArcGIS Pro は、さまざまなオンプレミスおよびクラウド環境で使用できます。

最適なユーザー エクスペリエンスを確保するために、すべての環境で仮想プラットフォームと互換性のある GPU を使用することをお勧めします。

注意:

ヘルプの仮想化セクションには、ArcGIS Pro の仮想環境の設定に関する追加情報が記載されています。

オンプレミスの仮想デスクトップ インフラストラクチャ (VDI)備考

Citrix 'Virtual Apps and Desktops' 1912 LTSR and 2203 LTSR

CitrixNVIDIA の最新のドライバーを使用してください。 最新のドライバー バージョンについては Citrix および NVIDIA Web サイトをご参照ください。

EsriCitrix Virtual Desktops の使用をサポートしています。

Citrix Virtual Apps は、ArcGIS Pro で推奨されていないか、サポートされていません。

製品ライフ サイクルとリリースの詳細については、「Citrix 製品マトリックス」をご参照ください。

Microsoft Hyper-V Server Windows Server 2016、2019、および 2022

GPU をパススルーするには、Discrete Device Assignment (DDA) を使用してください。

VMware vSphere (ESXi) 7.x および 8.x

VMwareNVIDIA の最新のドライバーを使用してください。 最新のドライバー バージョンについては VMware および NVIDIA Web サイトをご参照ください。

注意:

  • ここや Esri Support で特に指定がない限り、これらの VDI 製品に関して過去と今後のアップデートはサポートされています。 また、VDI のアップデートは、製品プロバイダー (CitrixMicrosoft、または VMware) によってサポートされている必要があります。
  • Citrix Virtual Applications での ArcGIS Pro の使用は、Windows OS セッションの割り当てと GPU メモリの管理が行き届いていないためお勧めできません。
  • App Layering を使用して Citrix Virtual Applications and Desktops に ArcGIS Pro を追加すると、Flexnet Licensing Service のアクセス権が不足しているために、アプリケーションが起動しないことがあります。 障害が起こらないようにするため、パラメーター MODIFYFLEXDACL=TRUE (例: msiexec /I "C:\Program Files\ArcGIS\Pro\Resources\ArcGIS Licensing Service\ArcGISLS.msi" MODIFYFLEXDACL=TRUE) を使用して Flexnet Licensing Service のコマンド ライン インストールを実行します。
  • ArcGIS Pro は、次の環境で通常レベルの機能とパフォーマンスを発揮できます。
    • Microsoft App-V
    • VMware App Volumes

クラウド インフラストラクチャ備考

Amazon Elastic Compute Cloud (EC2)

G4dn インスタンス タイプ

G5 インスタンス タイプ

Amazon WorkSpaces

グラフィックス バンドル

Azure N-Series VMs

NVv4 シリーズ

  • NV4: 2D 用途に適しています。 ArcGIS Pro の堅固な 2D 操作を提供します。
  • NV8: 2D 用途および負荷の軽い 3D 用途に適しています。 NV4 と同じですが、レンダリングと 3D レンダリングの動作がもう少し滑らかになります。
  • NV16: 負荷が中程度から高い 3D 用途向けの堅固なプラットフォーム。 3D を操作し、大規模なデータセットと解析ニーズがある多くの上級ユーザーにメリットがあるシステムです。
  • NV32: 解析ニーズが大量にある負荷が高い 3D および大規模なデータセットに最適なプラットフォームです。

NCasT4_v3 シリーズ

  • NCasT4_v3 シリーズの仮想コンピューターは、NVIDIA Tesla T4 GPU と AMD EPYC 7V12(Rome) CPU を利用します。 仮想コンピューターは、最大 4 つの NVIDIA T4 GPU と 16 GB のメモリを搭載できます。 3D ユーザーに最適です。

NVadsA10_v5 シリーズ

  • NVadsA10v5 シリーズの仮想コンピューターは、NVIDIA A10 GPU および AMD EPYC 74F3V(Milan) CPU を利用します。 NVadsA10v5 シリーズには、一部の NVIDIA GPU が組み込まれた仮想コンピューターが用意されています。

注意:

GPU を利用する ArcGIS Spatial Analyst ツールまたは機械学習機能を使用している場合は、視覚化と計算をサポートするために複数の GPU を使用すると便利です。 Spatial Analyst ツールまたは機械学習機能を実行すると表示が不安定な場合は、このオプションを検討してください。 計算に GPU を利用する Spatial Analyst ツールおよび機械学習機能の現行リストをご参照ください。

クラウドのアプリケーションのストリーミングと仮想化備考

Azure Virtual Desktop (AVD)

最適なユーザー エクスペリエンスを得るために、サポートされている N シリーズ VM を使用してフル Windows VM デスクトップに配置します。 ArcGIS Pro をアプリケーションとして公開する場合、Windows VM 1 台あたりの接続数を制限します。

Amazon AppStream 2.0

Web ブラウザーを介してアプリケーションやデスクトップ エクスペリエンスをストリーミングする機能を備えた、一時的な VM を提供します。

AWS での Citrix Cloud Virtual Apps and Desktops service 1912 LTSR

AWS EC2 (G4dn) インスタンス タイプ Citrix Workspace クライアント バージョン 2109 を搭載した Citrix Virtual Apps and Desktops 1912 LTSR (Citrix Cloud Virtual Desktop のみ) の仮想デスクトップ サポート。

新機能

新しい機能と前回のソフトウェア リリース以降に加えられた改善点については、「ArcGIS Pro 3.4 の新機能」をご参照ください。

関連トピック