カラー コード レイヤーの作成

Business Analyst ライセンスで利用できます。

カラー コード レイヤー ワークフローは、マップ上で選択した変数の分布を視覚化するグループ レイヤーを作成します。 グループ レイヤーには、さまざまな区画レベルを表すサブレイヤーが含まれています。たとえば、米国では、州、郡、郵便番号、国勢調査地区、ブロック グループのサブレイヤーにデータを表示することができます。 グループ レイヤーの [シンボル] ウィンドウを使用してカラー コード グループ レイヤーを操作します。

適用例

カラー コード レイヤー ワークフローの適用例を以下に示します。

アプリケーション説明使用されるデータの例

新しいフルフィルメント センターを設置する

ある企業が、新しいフルフィルメント センターを設置するのに最適な場所を特定したいと考えています。 フルフィルメント センターの職種に対して望ましいスキルを確保するため、生産産業では、最適な場所に多数の作業者が必要です。 この企業は、カラー コード レイヤーを使用して、それらの作業者の割合が最も高くコミュニティでの支出が多い地域を特定し、州、郡、およびローカル レベルでどのようなインセンティブが可能かを調べます。

  • Industry: Transportation/Warehousing
  • Consumer Spending: Retail Goods

健康の社会的決定要因を調査する

ある公衆衛生の研究者が、健康の社会的決定要因について研究しています。 この研究者は、医療や教育へのアクセスなどのさまざまな要因についてカラー コード レイヤーを作成し、区画スケールがデータ分布にどのように影響するかを理解します。

  • Population Age 25+: Less than 9th Grade
  • No Health Insurance Coverage (Population <19, Population 19-34, Population 35-64, Population 65+)
  • Households Below the Poverty Level (貧困レベルを下回る世帯数)

州立公園の利用者に宣伝する

州立公園および野生動物の担当部署は、州立公園の利用者を増やそうとしています。 担当部署では、カラー コード レイヤーを作成し、人口統計および消費指標に基づいて、将来公園の利用を見込める宣伝対象者の地域を特定します。 レイヤーを使用して、州内のさまざまな区画レベルで、公園アクティビティへの関心を調べます。

  • Participated in Hiking Last 12 Mo
  • Participated in Canoeing or Kayaking Last 12 Mo
  • Did Birdwatching Last 12 Mo
  • Outdoor Equipment (Market Potential)
  • Camping Equipment (Market Potential)

ローカル データまたはオンライン データを使用してカラー コード レイヤーを作成する

[ビジネス解析] ギャラリーのカラー コード レイヤー ワークフローを使用して、変数を選択し、グループ レイヤーとして複数の区画レベルでマップを作成します。 カラー コード レイヤーを作成するには、次の手順を実行します。

  1. [解析] タブで、[ビジネス解析] をクリックしてギャラリーを開き、[カラー コード レイヤー] ボタン カラー コード レイヤーの作成 をクリックします。

    [データ ブラウザー] ウィンドウが開き、変数を選択できます。

  2. データ ブラウザーを使用して変数を選択し、[OK] をクリックします。
    注意:

    カスタム データ 変数を使用してカラー コード レイヤーを作成できます。 ただし、カスタム フィーチャ レイヤーのみがマップされ、複数のサブレイヤーは作成されません。

    プロジェクトにカラー コード グループ レイヤーが追加され、次のように表示されます。

    • 変数がマップに追加され、最上位の区画レベルで表示されます。
    • [コンテンツ] ウィンドウには、グループ レイヤーおよび各区画レベルのサブレイヤーが表示されます。 マップ上にさまざまな区画レベルを表示するには、表示を拡大/縮小するか、[コンテンツ] ウィンドウでサブレイヤーを選択します。
    • 選択した変数が、[シンボル] ウィンドウの [変数] の下のグループ レイヤーに追加されます。

  3. 必要に応じて、グループ レイヤーの [シンボル] ウィンドウで以下のいずれかの操作を行って、変数を変更します。
    • 別のオプションを選択して変数の計算を変更します。 変数の計算オプション (数、パーセンテージ、インデックスなど) が変数名の下に表示されます。
    • [置換] をクリックして別の変数を選択します。
  4. 必要に応じて、グループ レイヤー (およびすべてのサブレイヤー) のマップ スタイルを変更します。変更するには、グループ レイヤーをクリックし、グループ レイヤーの [シンボル] ウィンドウで以下のいずれかを実行します。
    • マップ上のデータを分類するクラスの数を変更します。
    • マップ上のデータの配色を変更します。
    • データのグループ化に使用する分類方法を変更します。

    カラー コード グループ レイヤーのシンボルの詳細については、「スタイル オプション」をご参照ください。 個々のサブレイヤーのシンボルの変更の詳細については、「フィーチャ レイヤーへのシンボルの適用」をご参照ください。

  5. 必要に応じて、次のオプションを使用し解析する区画を設定します。
    • [対象地域] 検索フィールドで、標準区画を使用する解析の範囲を定義します。 検索語句を入力すると、標準区画のリストが人口順で表示されます。 リストで 1 つ以上の標準区画をクリックして、対象地域に追加します。 対象地域は、個別に、または [すべて削除] をクリックして削除できます。
    • [境界レイヤー] ドロップダウン リスト Extent Indicator を使用し、[コンテンツ] ウィンドウから、対象地域としてポリゴン レイヤーを選択します。 ポリゴン レイヤーは、一度に 1 つだけ使用できます。
    • [境界モード][区画] または [六角形] を選択します。 境界モードを切り替えると、カラー コード グループ レイヤー内の既存のサブレイヤーがすべて置き換えられます。
      注意:

      六角形はすべてのローカル データセットで区画オプションとして使用できます。また、一部のオンライン データセットで使用することもできます。 使用可否の情報については、「六角形のリファレンス」をご参照ください。

    • [詳細レベル] ドロップダウン リストを使用して、マップに表示する区画レベル (郡、郵便番号、六角形の解像度など) を指定します。

    カラー コード グループ レイヤーの区画設定の詳細については、「Geography オプション」をご参照ください。

  6. 必要に応じて、[コンテンツ] ウィンドウでグループ レイヤーをクリックし、[カラー コード グループ レイヤー] リボンで次のいずれかを実行します。
    • レイヤーが表示されるマップ範囲を指定するには、[表示範囲] グループで [縮尺範囲] をクリックし、縮尺の上限と下限を設定します。 ボタンをもう一度クリックすると、設定をオフにできます。 詳細については、「特定の縮尺でのレイヤー表示」をご参照ください。
    • マップのさまざまな側面を強調するには、[効果] グループで、[透過表示][レイヤーの一体化][フィーチャの一体化] の各オプションを使用します。 詳細については、「透過表示モードとブレンド モードの適用」をご参照ください。
    • [比較] グループで、[スワイプ] および [点滅] ボタンを使用して、重なり合っているレイヤーを比較します。 詳細については、「フィーチャ レイヤーの表示設定の変更」をご参照ください。
    • [描画] グループで、グループ レイヤーの [シンボル] ウィンドウにアクセスするか、分類方法を変更します。
    • [区画] グループで、詳細レベルを変更します。

結果についての調査

カラー コード レイヤーの結果が [結果] ウィンドウに表示されます。 このウィンドウを表示/非表示にするには、[シンボル] ウィンドウまたは [カラー コード グループ レイヤー] リボンで [結果の表示] 結果の表示 をクリックします。 このウィンドウで使用できる計算方法の詳細については、「結果ウィンドウのリファレンス」をご参照ください。

次のいずれかを実行して、[結果] ウィンドウを探索します。

  1. [サマリー] サマリー ビュー をクリックし、結果のサマリーを表示します。

    マッピングした変数のタイプによって、サマリーには、フィーチャの数、変数計算の平均値、上位 5 フィーチャと下位 5 フィーチャが含まれます。

  2. [ヒストグラム] ヒストグラムの作成 をクリックして、結果をヒストグラムで表示します。 ヒストグラムを調査するには、以下のいずれかを行います。
    • ヒストグラム内でアイテムを選択することで、マップ上で場所を選択します。 [操作モードの選択] アクティブなポリゴンの選択 をクリックして、選択に使用する形状 (四角形、ポリゴン、なげなわによる形状) を選択します。
    • [結果設定] ボタン 設定 をクリックします。 ヒストグラム設定を変更するには、以下のいずれかを行います。
      • [サブセット選択モード] メニューのオプションを使用して、ヒストグラム内でサブセットを選択する方法を変更します。
        • [パーセント] - 指定した上位および下位のパーセント値でラインを設定します。 たとえば、このオプションを上位 10 パーセントと下位 10 パーセントに設定できます。これは、10 番目および 90 番目のパーセンタイルと同じです。
        • [標準偏差] - 指定した標準偏差でラインを設定します。 たとえば、このオプションを平均より 1 標準偏差上と、平均より 1 標準偏差下に設定できます。
        • [外れ値] - 四分位範囲 (IQR) の 1.5 倍を表す値にラインを設定します。 たとえば、Q3 の値が 10 で、Q1 の値が 4 の場合、IQR は 6 です。 ラインは、Q1 より 9 下、Q3 より 9 上に設定されます。 これらのラインの外側にある値はいずれも、その値が外れ値であることを示します。
      • [ビン] セクションで、[色] メニューと [個数] メニューを使用して、ヒストグラム内のデータ グループの色と数を定義します。
    • 次のオプションを使用して、マップ上でフィーチャのサブセットを選択します。
      • [下位サブセットの選択] 下ヒゲの選択 - 下位サブセットのフィーチャが選択されます。
      • [上位サブセットの選択] 上ヒゲの選択 - 上位サブセットのフィーチャが選択されます。
      • [外部サブセットの選択] ヒゲの選択 - 下位サブセットと上位サブセットの両方のフィーチャが選択されます。
      • [中間サブセットの選択] コアの選択 - 下位サブセットと上位サブセットの中間にあるフィーチャが選択されます。
  3. [テーブル] Table frame gallery をクリックして、結果をテーブルで表示します。 テーブルを調査するには、以下のいずれかを行います。
    • テーブル内のアイテムをクリックすると、マップの対応するエリアがハイライト表示されます。
    • 各フィーチャの変数値と、対象地域内の選択された変数に対するフィーチャのランクを表示します。
    • [Excel にエクスポート] をクリックすると、データをカラー コード レイヤーから Excel ワークシートにエクスポートできます。

スタイル オプション

シンボル オプションを使用してクラスの数、配色、分類方法を変更することにより、カラー コード レイヤーでのデータの表現方法を変更できます。 これらのオプションは、グループ レイヤーの [シンボル] ウィンドウの [スタイル] セクションにあります。 スタイルの変更はマップに即座に反映されます。

クラス

データを分類するクラスまたはカラー コード グループの数は、変更することができます。 [スタイル] セクションの [クラス] ドロップダウン リストで、1 ~ 32 の数を選択できます。

配色

デフォルトでは、カラー コード レイヤーは [黄オレンジ赤 (連続)] の配色を使用して作成されます。 [配色] ドロップダウン リストで別の配色を選択できます。 色配列を反転、またはカスタム配色を作成するには、[配色の書式設定] をクリックします。

分類方法

分類方法を使用すると、等級シンボルの数値フィールドを分類できます。 カラー コード レイヤー ワークフローでは、選択した変数に基づいて、分類方法が自動的に選択されます。 分類方法は、[方法] ドロップダウン リストを使用して以下のオプションのいずれかを選択して、変更することができます。

  • 自然分類 (Jenks) - 変数が数または密度として計算される場合、自動的に選択されます。
  • 等量分類 - 変数が平均として計算される場合、自動的に選択されます。
  • 等間隔分類 - 変数がパーセンテージ、中央値、インデックス、比率、レート、または 1 人あたりのレートとして計算される場合、自動的に選択されます。
  • 等比間隔

カラー コード レイヤー ワークフローでは、各サブレイヤーの視認性のため、変数情報が自動的に書式設定され、ラベル付けされます。 たとえば、必要に応じて、適切な小数点、カンマ、通貨/パーセンテージ記号などが追加されます。

Geography オプション

カラー コード レイヤー ワークフローにより、グループ レイヤーの [シンボル] ウィンドウの [区画] セクションを使用して、解析の区画設定を変更できます。

対象エリア

[対象地域] 検索フィールドを使用すると、解析対象の正確な位置を指定できます。 国のデータセットに含まれている州、郡、郵便番号などの標準区画を検索できます。 検索結果は、リストされた各境界の人口合計に基づいて降順で表示されます。 対象地域が定義されると、この境界と交差するすべての標準区画が、サブレイヤーとしてカラー コード レイヤーに追加されます。

[対象地域] フィールドには、同じタイプの標準区画を複数追加できます。 たとえば、5 個の郡や 10 個の郵便番号を追加できますが、1 個の郡や 1 個の郵便番号は追加できません。 対象地域は、隣接していても (ミシガン州、オハイオ州、インディアナ州など) 隣接していなくても (ケンタッキー州、フロリダ州、カリフォルニア州など) かまいません。 解析に複数の対象地域が含まれる場合、統計情報、範囲、マップの設定には該当地域全体が反映されます。 たとえば、対象地域としてニューヨーク州とカリフォルニア州が追加されると、統計情報では 1 つの結合地域として表されます。

注意:

対象地域として境界レイヤーを使用している場合は、境界レイヤーと交差するフィーチャがマッピングされます。 ただし、フィーチャの数が 10 を超える場合は、代わりに境界レイヤーの範囲がマッピングされます。

詳細レベル

[詳細レベル] ドロップダウン リストには、解析で使用する標準区画のレベルが表示されます。 リストには、対象地域と交差するフィーチャが 10,000 個未満のすべての区画レベルが表示されます。 リストには、対象地域と交差するフィーチャが 10,000 個を超える区画レベルは除外されます。 以下の方法で詳細レベルを設定できます。

  • [自動] を選択 - 縮尺の調整、可視性、描画パフォーマンスに基づいて区画レベルを動的に変更します。
  • 個々のレベルを選択 - 固定した区画レベル (たとえば郡のみを表示する) を設定します。

トラブルシューティング

カラー コード レイヤーを作成する際に発生する可能性のある問題のトラブルシューティングを行うには、以下のセクションを使用します。

対象地域に有効なデータ ソースがない

[境界レイヤー] オプション Extent Indicator を使用して対象地域を定義して、該当する境界レイヤーを [コンテンツ] ウィンドウまたはソースの場所から削除すると、カラー コード レイヤーがエラーになります。 [シンボル] ウィンドウに警告メッセージが表示されます。

解決策

対象地域のデータ ソースの問題を解消するには、次のいずれかを実行します。

  • 警告メッセージ内の [自動修復] をクリックして対象地域を削除し、カラー コード レイヤーをデフォルトの標準区画 (通常は国の境界) にリセットします。
  • [コンテンツ] ウィンドウにレイヤーを追加しなおすか、ソースの場所にレイヤーが存在することを確認して、レイヤーを手動で修復します。

カラー コード レイヤーに有効なデータ ソースがない

カラー コード レイヤーは、次のような場合にエラーが発生することがあります。

  • カラー コード グループ レイヤーの対象地域として標準区画を設定して、保存せずにプロジェクトを閉じると、プロジェクトを再度開くときにカラー コード レイヤーがエラーになります。
  • 変数を選択し、保存せずにプロジェクトを閉じると、プロジェクトを再度開くときにカラー コード レイヤーがエラーになります。

このような場合は、[シンボル] ウィンドウに警告メッセージが表示され、[コンテンツ] ウィンドウ内のサブレイヤーに赤色の警告アイコンが表示されます。

解決策

カラー コード レイヤーのデータ ソースの問題を解消するには、警告メッセージ内の [自動修復] をクリックします。 レイヤーは、最後に保存されたプロジェクト設定を復元し、すべてのサブレイヤーを再接続します。

ジオプロセシング ツール

カラー コード レイヤー ワークフローでは、[カラー コード レイヤー (Color Coded Layer)] ツールが使用されます。 このジオプロセシング ツールを直接使用して同じ解析を行い、Python スクリプトまたはモデルを通じてクエリを構築し、実行できます。

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