Advanced のライセンスで利用可能。
洪水シミュレーションでは、定義済みの対象エリア内で浅水方程式を使用して、シーン内で水がどのように移動して集積するかをモデル化します。 シーン内に 1 つ以上の洪水シミュレーション レイヤーを作成して、シナリオを実行し、視覚結果を確認します。 降雨量を増やしたり水路を遮断したりするなど、シナリオを調整して、結果に与える影響を確認できます。
洪水シミュレーション シナリオの定義は、シミュレーション レイヤーに格納され、シーンの [コンテンツ] ウィンドウ内の新しいカテゴリに表示されます。 1 つのシーンに複数のシミュレーション レイヤーを含めることができますが、一度にアクティブにできるシミュレーション レイヤーは 1 つだけです。 シミュレーション レイヤーには、次の情報を挿入できます。
- 「定義済みの対象エリア」。 これは必須です。
- 時間の経過に伴う降雨強度。時間が経つにつれて変化する可能性があります。
- 解析処理セル サイズ。シナリオの解像度を制御するために調整できます。
- 地表面の浸潤速度。対象エリア全体でラスターまたはフラット値を使用して設定できます。
- 水流の速度に影響するサーフェスの粗さの値。
- 「ポイント」と「エリア」からの水源。
- 「水流のバリアおよび水路」。
- 水シンク エリア
- 開始水位。ラスターを使用して設定できます。
洪水シミュレーション シナリオを実行すると、シミュレーション レイヤーの対象エリアがサンプリングされ、標高サーフェス ラスターが解析処理セル サイズで生成されます。 デフォルトでは、地表面、建物、ダム壁など、シーンに表示されているすべてのエレメントがこの標高サーフェスの作成に含まれます。 このため、より多くのコンテンツを含むシーンのサンプリングには時間がかかります。 この標高サーフェス ラスターがグラフィックス処理装置 (GPU) に送信されると、水が各セルに追加され (たとえば、降雨による)、浅水方程式でその水がサーフェス上を移動します。
詳細:
洪水シミュレーションを行う際の数学的仮定と制限に関する詳細については、このテーマに関する「Esri 技術文書」をご参照ください。
計算が繰り返し実行されるごとに、水の分布が更新され、3D ビューでコンテンツの上にレンダリングされます。 シミュレーション解析に使用される詳細レベルで、基になる地表面の対応する詳細レベルがロックされます。 再生コントロールを使用してシミュレーションを一時停止し、続けて再生することができます。また、シミュレーションの実行中に、対話形式でシーン内を移動できます。
シミュレーション レイヤーのシンボルは、水の表示のカラー化に使用されるプロパティ (水の流量 (立方メートル/秒)、水深 (メートル)、水速 (メートル/秒)) を定義し、3D ビューで表示シェーダーとしてレンダリングされます。