BIM データとは

BIM (Building Information Modeling) は、多数の分野に及ぶ建設プロジェクトの 3D、4D、および 5D 情報の作成と管理のプロセスです。ArcGIS Pro は Autodesk Revit の BIM デザイン ファイルを BIM ファイル ワークスペースとしてサポートしています。

ArcGIS Pro における BIM ファイル ワークスペース

BIM デザイン ファイルは、ArcGIS Pro でネイティブ GIS フィーチャ コンテンツとして直接読み取られます。ArcGIS Pro では、他の読み取り専用のファイル ベースの GIS データ ソースと同様に、BIM ソースのコンテンツを操作できます。BIM ファイル内のエレメントのジオメトリとパラメーターは、ArcGIS Pro でポイント、ポリライン、ポリゴン、マルチパッチ フィーチャクラスの読み取り専用 GIS データ ソースとして使用されます。このような BIM データの GIS 解釈は、ArcGIS Pro のすべてのインターフェイスおよび機能で使用できます。

BIM ファイル ワークスペースは、BIM ファイルにジオデータベース構造を提供します。BIM ファイル ワークスペース、そのデータセット、およびフィーチャクラスはすべて、マップやシーンのフィーチャ レイヤーの入力として有効であり、ジオプロセシング ツールへの読み取り専用の入力としても有効です。

BIM ファイル ワークスペースが ArcGIS Pro シーンに追加されると、特殊なビルディング レイヤーおよびグループ レイヤーとして追加されます。

BIM ファイル ワークスペースとしての Revit ファイル

Autodesk Revit (*.rvt) ファイルは、ArcGIS Pro では複数のデータセットを含む単一の ArcGIS ワークスペースとして解釈されます。メイン モデルに含まれるエレメントのみが使用されます。ArcGIS Pro は、リンクされたモデルにはアクセスしません。[BIM ファイル → ジオデータベース (BIM File To Geodatabase)] ジオプロセシング ツールを使用して、複数の BIM ファイルをジオデータベースに結合できます。ArcGIS Pro は、Revit ファイルのバージョン 2016 ~ 2021 をサポートしています。

Revit ファイルの構造と BIM ファイル ワークスペースを比較した図

BIM ファイル ワークスペース フィーチャ データセット

Autodesk Revit ファイルは、ArcGIS Pro ではフィーチャクラスの複数のデータセットを含む単一の ArcGIS ワークスペースとして解釈されます。これらのデータセットには、一般的な業界の建設専門分野にちなんだ名前が付けられています。Autodesk Revit ソフトウェアは、慣例に基づいてエレメントのカテゴリをこれらの構造ビューに整理しています。ArcGIS Pro では、BIM ファイル ワークスペースのフィーチャ データセット名として、これらの建設専門分野名を採用しています。Revit のエレメント カテゴリは、同じ建設専門分野の規則に従って分野データセット内に整理されたフィーチャクラス定義として使用されます。

BIM ファイル ワークスペース フィーチャクラス

ArcGIS Pro は、Revit ファイルに定義された各 Revit カテゴリに対してフィーチャクラスを生成します。Autodesk Revit ソフトウェアでは、構造物のモデル化に使用されるさまざまな Revit エレメントはすべて、これらの定義済みカテゴリに整理されています。これらのより一般的なカテゴリには Revit 内でファミリーと呼ばれる Revit エレメントのすべての異なるバリエーションが含まれ、そのファミリー名はフィーチャ属性フィールド値として表現されます。

属性フィールドとしての BIM エレメント パラメーター

BIM エレメントには、ジオメトリのほかにも多くの説明属性と設計パラメーターが含まれています。ArcGIS Pro には、これらのパラメーターがフィーチャクラス属性として含まれています。ArcGIS Pro のフィールド名の先頭を数字にすることはできませんが、BIM パラメーター名の先頭は数字にすることができます。BIM パラメーター名の先頭が数字の場合、ArcGIS Pro はフィールド名の前に "t" を付けます。

Floorplan フィーチャクラス

BIM ファイル ワークスペース (Revit ファイル) の Floorplan データセットには、エレメントの完全な 3D バージョンよりも建物の 2.5D 表現の方が有用な屋内マッピング アプリケーションに役立つ、派生フィーチャクラス セットが含まれています。この BIM ファイル ワークスペース フィーチャ データセットのコンテンツには、Floorplan_Polygon、Floorplan_Polyline、Footprint (ポリゴン)、PointsOfInterest (ポイント) フィーチャクラスが含まれています。

ExteriorShell フィーチャクラス

BIM ファイル ワークスペースの Architectural データセットには、ExteriorShell と呼ばれる派生フィーチャクラスがあります。ExteriorShell フィーチャクラスは、ArcGIS Pro では、BIM ファイルでモデル化された構造物の外殻を表すことが多い BIM エレメントのコレクションから作成されます。この特殊な ExteriorShell フィーチャクラスは、ArcGIS Pro や Web シーン ビューアーなどのビルディング シーン レイヤーをサポートする他のアプリケーションで ArcGIS ビルディング レイヤーやビルディング シーン レイヤーを追加する際に、建物のデフォルトの外観表現として使用される単一のマルチパッチ フィーチャです。ビルディング レイヤーがビルディング シーン レイヤーとして共有されている場合、ExteriorShell フィーチャクラスがオーバービューとして使用されます。

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