3D で探索的解析を使用して、グラフィックスを対話形式で作成し、リアルタイムに解析パラメーターを編集することで、データを調査できます。 対話型のツールを使用すると、シーン内をクリックするか入力ソース レイヤーを使用して、解析オブジェクトを作成できます。ツールに応じて、ビュー内の解析のフィードバックは、障害物の有無や範囲外を区別するために色分けされます。解析パラメーターを操作して、シーン内で視覚的なフィードバックをリアルタイムに受け取ることができます。
次の 7 つの探索的解析ツールがあります。
- [見通し] ツールは、所定の観測位置から 1 つ以上の目標点が見えるかどうかを判定する見通し線を作成します。
- [可視ドーム] ツールは、中心にある観測点から見える球体の部分を求めます。
- [可視領域] ツールは、定義された視野角を通じて所定の観測位置から見えるサーフェス領域を求めます。
- [スライス] ツールは、ビューの表示をスライスし、見えないコンテンツを表示します。
- [切り盛り] ツールは、土砂の充填または除去が行われるサーフェス エリアを視覚的に表示しながら、体積の計算を実行します。
- [標高プロファイル] ツールは、3D と 2D の標高サーフェス面を使って計算済みの断面図グラフを作成します。
- [オブジェクトの検出] ツールは、表示されるコンテンツの対象オブジェクトを検出し、画像の特定のオブジェクトを検出するようトレーニングされたディープ ラーニング モデルを利用します。
最初の 3 つの解析ツールは、表示可能な見通し線、視野、または球形の可視性のカバレッジを決定します。[スライス] ツールは表示中のコンテンツを一時的に除去します。切り取った平面はボリュームとして使用されます。[切り盛り] ツールは、平面を使用して体積移動を計算します。どの場合でも結果は一時的なので、対話型のオブジェクトを再び読み込みたい場合は、フィーチャクラスとして保存する必要があります。
[標高プロファイル] ツールでは、ビューの最下部のウィンドウにプロファイルの結果が表示されます。 # 断面にカーソルを合わせると標高情報がグラフに表示され、マップ上のグラフィックスは生成元のラインの位置に対応します。プロファイルにカーソルを合わせると標高情報がグラフに表示され、マップ上のグラフィックスは生成元のラインの位置に対応します。ラインの任意のポイントを移動して断面を対話的に更新できます。[オブジェクトの検出] ツールは、検出したオブジェクトを出力フィーチャ レイヤーとして自動的に生成します。そのためには、ディープ ラーニング フレームワークと ArcGIS Pro Advanced ライセンス レベルをインストールする必要があります。
探索的 3D 解析ツールは、現在シーン ビューに表示されているテレインとデータ レイヤーを処理します。ツールの計算精度は、3D オブジェクトとその詳細レベルに基づきます。詳細レベルは、シーンのカメラ位置とお使いのグラフィックス ハードウェアの仕様に応じて変化します。唯一の例外が、[標高プロファイル] ツールはビューに表示されている詳細レベルではなく、標高サーフェスのデータ ソースから値を取得するという点です。
2D 解析の場合や高精度を求められる場合は、次のような同種のジオプロセシング ツールを使用することをお勧めします。
- 見通し (Line Of Sight)
- 可視領域 (Viewshed)
- 可視領域 (詳細設定) (Viewshed 2)
- 高度な可視領域 (Visibility)
- スカイライン (Skyline)
- スカイライン バリア (Skyline Barrier)
- 可視領域関数 (Viewshed Function)
- 可視領域の作成 (Create Viewshed)
- シェープの内挿 (Interpolate Shape)
ArcGIS Solutions for Visibility Assessment で作成されたファイルを使用することで可視性の質問に答える特定のソリューションも存在します。
探索的 3D 解析ツールへのアクセス
シーン内で、[解析] タブの [ワークフロー] グループで、[探索的 3D 解析] ドロップダウン メニューをクリックし、ツールをクリックします。標高ソースがマップに追加されている場合のみ、2D でも [標高プロファイル] ツールを使用できます。カスタマイズして保存したテンプレートは、ギャラリー リストに追加されます。テンプレートの詳細については、後の「解析オブジェクトの更新と管理」セクションをご参照ください。
ツールの選択後、[探索的解析] ウィンドウで作成プロパティを確認および設定します。ツールがアクティブになり、ビュー内に解析オブジェクトを追加できます。対話型のハンドルを使用したり、[探索的解析] ウィンドウの [プロパティ] タブを使用したりして、ビューの解析オブジェクトを更新できます。
作成方法とヒント
対話型の探索的 3D 解析ツールと他の表示設定ツールの主な違いは、ビュー内をクリックするとグラフィックスが作成され、手動でリアルタイムに更新できることです。それぞれのツールは、次のようにツール固有のさまざまな作成方法を提供しています。
- クリックして観測点と目標点を配置できます。
- 定義された値の代わりに、対話形式で配置を調整できます。
- カメラの現在位置を観測点として使用して、クリックするだけで目標点を追加できます。
- ライン レイヤーを指定して、設定された間隔で目標点を作成するのに使用できます。
- 3D オブジェクトを選択し、スライスする平面の範囲を設定します。
- 建物フットプリントをトレースして、充填または搬出する必要がある地面の体積を決定します。
- レイヤー ファイルを使用して、そこから解析を生成できます。これらは、前のパスから探索的解析ポイントに変換できます。
探索的解析ワークフローにキーボード ショートカットを使用して、表示方法を操作したり、観測点と目標点の位置を更新したりできます。
スナップを使用して、ビュー内の解析オブジェクトを建物の角などに配置できます。
解析オブジェクトの更新と管理
適切な選択は、解析オブジェクトを更新する上で重要です。[探索的解析] ウィンドウの [プロパティ] タブを使用すると、解析オブジェクトを参照して、1 つまたはすべてを選択できます。または、選択したオブジェクトの上に表示される編集ハンドルをドラッグして再配置やサイズ変更を行うことができます。
大半の解析結果は一時的であるため、テンプレートを保存して、ツールの現在の設定を維持することができます。または、定期的にデザインを操作する場合、観測点、見通し線、またはボリュームのある形状をフィーチャクラスに変換して、再利用したり、他のユーザーと共有したりできます。標高グラフは、たとえばレイアウトやレポートに挿入する目的で画像にのみエクスポートできます。オブジェクト検出結果は自動的にフィーチャクラスとして保存されます。パラメーターを更新してツールを実行することで、比較の新しい検出結果を生成できます。
リソースの限度
探索的解析ツールの多くは、シーン内でレンダリングするときに、コンピューターの表示機能の一部を消費します。シーンの描画能力に負荷をかけないように、同時に作成できる解析オブジェクトの数と複雑性には制限があります。この制限に達すると、アプリケーションの上部隅に通知が表示されます。他の解析オブジェクトを追加する前に、既存の解析オブジェクトを 1 つ以上削除する必要があります。[解析] タブの [ワークフロー] グループで、[探索的 3D 解析] ドロップダウン メニューをクリックし、[すべて削除] をクリックして、すべての解析オブジェクトを削除します。
一般的なワークフロー
3D 空間で可視性を解析する多くのシナリオがあります。たとえば、セキュリティ カメラの範囲が不足または重複している場所が必要なことがあります。中心のソース位置から外に向かうインシデントの影響を知りたい場合もあるでしょう。これらのツールの使用を開始し、独自の使用例を見つけるには、「一般的なワークフロー」に従ってください。
画像、PDF ファイル、または印刷として共有
可視領域、見通し、可視ドーム、スライス ツールの探索的解析のグラフィックスは、シーンを画像または PDF ファイルとして共有するか、印刷するときに取得されます。
[共有] タブの [エクスポート] グループで、[マップ] をクリックして、任意の数の画像ファイル タイプまたは PDF にエクスポートします。
オプションで、同じタブの [印刷] グループで、[マップ] をクリックして、探索的解析のグラフィックスを含むマップを印刷します。