LRS、ネットワーク、イベント、および交点の作成

Location Referencing ライセンスで利用可能です。

以下の情報に従って、ArcGIS Pipeline Referencing エクステンションを使用したリニア リファレンス データのモデリング、読み込み、およびルートの編集を実行します。

LRS データセット

LRS (リニア リファレンス システム) データセットは、LRS に関係するすべてのフィーチャクラスとともに、ジオデータベースのフィーチャ データセットにあるコントローラー データセットです。

注意:

[コンテンツ] ウィンドウまたは [カタログ] ウィンドウのいずれかから、LRS の階層を表示できます。

サブスクリプション:

LRS データセットは ArcGIS Pro でのみ表示されます。 LRS データセットを含むジオデータベースを ArcMap で開くと、エラー メッセージが表示されます。

ArcGIS Pro 2.3 で、LRS データセットを作成するツールを以下に示します。

  • [LRS の作成 (Create LRS)] - 新たに作成された中心線、キャリブレーション ポイント、およびレッドライン フィーチャクラスは、指定した LRS 名と同じ名前のフィーチャ データセットに配置されます。
  • [既存のデータセットから LRS を作成 (Create LRS From Existing Dataset)] - まだ LRS に登録されていない既存の中心線、キャリブレーション ポイント、およびレッドライン フィーチャクラスは、共通のフィーチャ データセットに存在する必要があります。 フィーチャ データセット名は LRS 名と異なっていてもかまいません。
  • [LRS の変更 (Modify LRS)] - LRS に登録されている既存の中心線、キャリブレーション ポイント、およびレッドライン フィーチャクラスは、共通のフィーチャ データセットに存在する必要があります。 フィーチャ データセット名は LRS 名と異なっていてもかまいません。

次のツールを実行するには、LRS データセットが必要です。

LRS データセットに含まれる情報の一部は、arcpy.Describe 関数を使用して確認できます。 LRS コントローラー データセットを含むジオデータベースの LRS メタデータとイベントの振舞いルールを確認するには、次の関数を使用します。

FileGDB:


desc = arcpy.Describe("C:\\Data\\LRData\\LrsSchema.gdb\\Lrs\\Lrs")

lrsXML = desc.lrsMetadata

eventBehaviors = desc.eventBehaviorRules

EnterpriseGDB:


desc = arcpy.Describe("C:\\Data\\LRData\\LrsSchema.sde\\GPRefresh.DBO.LRS\\GPRefresh.DBO.LRS")

lrsXML = desc.lrsMetadata

eventBehaviors = desc.eventBehaviorRules

ファイルへの書き込み:


txtFile = open("C:\\Data\\LRData\\lrsXML.xml", "w")

txtFile.write(lrsXML)

txtFile.close()

データ モデリング

パイプラインの専門家は、規制準拠の担保、および市場や建設などのビジネス ニーズのために、代替のルート オプションを検討する任務を常に負っています。 この結果、通常はパイプラインの再配置 (ルートの再検索) が行われます。 再配置では、パイプの経路が変更されるだけでなく、LRS データ モデルに構成されているネットワークおよびイベントも影響を受けます。

Pipeline Referencing を使用するには、データがジオデータベースの Pipeline Referencing 情報モデルに含まれている必要があります。 詳細については、以下をご参照ください。

LRS 構成

LRS (リニア リファレンス システム) のモデル化および作成は、次のツールを使用して実行できます。

  1. LRS を作成および変更します。

    [LRS の作成 (Create LRS)] または [既存のデータセットから LRS を作成 (Create LRS from Existing Dataset)] ツールのいずれかを使用して、LRS を作成できます。

    既存の LRS を変更するには (LRS で競合の防止を有効にする機能を含む)、[LRS の変更 (Modify LRS)] を使用します。

    LRS を作成および変更する方法の詳細

  2. LRS ネットワークを作成します。
  3. LRS イベントを作成します。

    [LRS イベントの作成 (Create LRS Event)] または [既存のデータセットから LRS イベントを作成 (Create LRS Event from Existing Dataset)] ツールのいずれかを使用できます。

    派生メジャー値フィールドをイベント フィーチャクラスに追加するには、[派生メジャー フィールドの有効化 (Enable Derived Measure Fields)] を実行します。

    イベント フィーチャクラスに対象フィールドを追加するには、[対象フィールドの有効化 (Enable Referent Fields)] を使用します。 このツールでは、既存のフィールドを対象フィールドとして登録することで、対象フィールドを有効にします。

    既存の LRS ネットワークを変更するには、[LRS イベントの変更 (Modify LRS Event)] ツールを使用します。

    LRS イベントを作成および変更する方法の詳細

  4. LRS 交点の作成

    [LRS 交点の作成 (Create LRS Intersection)] または [既存のデータセットから LRS 交点を作成 (Create LRS Intersection from Existing Dataset)] ツールのいずれかを使用できます。

    交点ポイント フィーチャクラスに交点を追加するには、[交点の生成 (Generate Intersections)] を実行します。

    既存の LRS 交点フィーチャクラスを変更するには、[LRS 交点の変更 (Modify LRS Intersection)] ツールを使用します。

    LRS 交点を作成および変更する方法の詳細

  5. LRS ネットワークへのルートの読み込み

    LRS が作成されたら、[ルートの追加 (Append Routes)] ツールを使用してルートを読み込むことができます。 ルートの形状は、[ルートの生成 (Generate Routes)] ツールを使用して再生成することができます。

    既存の LRS ネットワークにルートを読み込む方法の詳細

    LRS ネットワークにギャップ キャリブレーション ルールを設定する方法の詳細

  6. キャリブレーション ポイントを作成します。

    キャリブレーション ポイントを追加するには、[キャリブレーション ポイントの生成 (Generate Calibration Points)] および [ルートの追加 (Append Routes)] ツールを使用します。

    注意:

    [キャリブレーション ポイントの生成 (Generate Calibration Points)] ツール以外でキャリブレーション ポイントが追加された場合、LRS ネットワークにルートを読み込む前にこのステップを完了する必要があります。

  7. 中心線を準備します。

    データ エラーの原因となるオーバーラップを削除するには、[オーバーラップしている中心線を削除 (Remove Overlapping Centerlines)] を使用します。

  8. イベント データを読み込みます。

    テーブル、レイヤー、またはフィーチャクラスから既存のイベント フィーチャクラスにイベント レコードを読み込むには、[イベントの追加 (Append Events)] ツールを使用します。

    LRS イベントを作成および変更する方法の詳細

  9. 派生ネットワークを構成します。

    [LRS ネットワークの作成 (Create LRS Networks)]、または [ライン ネットワークから生成] チェックボックスをオンにした [既存のデータセットから LRS ネットワークを作成 (Create LRS Network from Existing Dataset)] ツールのいずれかを使用できます。

    派生ネットワークの構成の詳細

再配置およびルートの再検索

以下のツールがリニア リファレンス データの再配置 (ルートの再検索) と維持に役立ちます。

ルート編集ワークフロー

作成延長再割り当て廃止キャリブレーションカートグラフィックの再配置などのルート編集アクティビティについても、同様のワークフローを作成することができます。

次の表は、パイプライン データの編集および維持に必要なステップをまとめたものです。

ステップワークフロー作成キャリブレーションカートグラフィックの再配置延長再配置再割り当て廃止

1

中心線を作成します。

Y

N

N

Y

N

N

N

2

編集アクティビティを実行します。

Y

N/A

N/A

Y

Y

Y

Y

3

[イベントの振舞いを適用 (Apply Event Behaviors)] ツールを実行します。

N

Y

Y

Y

Y

Y

Y

4

派生ネットワークが構成されている場合は、[ルートの生成 (Generate Routes)] ツールを実行します。

Y

Y

N

Y

Y

Y

Y

5

派生ネットワークが構成されている場合は、[イベント メジャーの作成 (Derive Event Measures)] ツールを実行します。

Y

Y

Y

Y

Y

Y

Y

ルート編集アクティビティ テーブル

追加の LRS ネットワークまたはライン ネットワークが構成された場合は、影響を受けるネットワークごとに編集アクティビティを繰り返します。

次のツールを使用して、影響を受けるネットワークごとにイベントの振舞い、ルートの形状、および派生ネットワーク情報を更新します。