ネットワーク属性の追加 (Add Network Attribute) (ユーティリティ ネットワーク)

サマリー

ネットワーク属性をユーティリティ ネットワークに追加します。

ネットワーク属性」は、ネットワーク内の対応するフィーチャの属性から取得される値であり、ネットワーク トポロジに保存されています。 ネットワーク属性は、ネットワークをどのように通過するかを制御し、トレース解析時に使用されます。 1 つのネットワーク属性に関連付けることができるのは、1 つのフィーチャクラスあたり 1 つの属性のみですが、1 つのユーティリティ ネットワークに設定できるネットワーク属性の数に制限はありません。 ネットワーク属性は、通過可能性を制御し、ネットワーク内のパスのコストをモデリングするために、ウェイトとして使用されます。

使用法

  • ネットワーク属性は、1 つのフィーチャクラスの 1 つの属性のみに関連付けることができます。ただし、複数のフィーチャクラスに関連付けることはできます。

  • エンタープライズ ジオデータベースを操作する場合、接続する ArcGIS Enterprise ポータル アカウントが「ポータル ユーティリティ ネットワークの所有者」である必要があります。

  • ネットワーク トポロジを「無効化」する必要があります。

  • エンタープライズ ジオデータベースを操作する場合、このツールを実行するには、デフォルト バージョンに接続する必要があります。

  • エンタープライズ ジオデータベースを操作する場合、[入力ユーティリティ ネットワーク] パラメーターは、「データベース ユーティリティ ネットワークの所有者」として、確立されたデータベース コネクションから取得する必要があります。

  • ライセンス:
    エンタープライズ配置でこのツールを使用するには、アクティブなポータル アカウントは「ArcGIS Advanced Editing」ユーザー タイプ エクステンションのライセンスが付与される必要があります。
  • このツールを [ネットワーク属性の設定 (Set Network Attribute)] ツールと組み合わせて使用すると、ユーティリティ ネットワークのフィーチャクラス フィールドにネットワーク属性を割り当てることができます。

  • 次の表に、ネットワーク属性のタイプとそれに適用可能なパラメーターを表示します。

    属性タイプイン ライン割り当て可能Null 値を許可代替

    Short

    チェック マークチェック マーク

    Long

    チェック マークチェック マークチェック マーク

    (行外のみ)

    Double

    チェック マークチェック マーク

    Date

    チェック マーク

パラメーター

ラベル説明データ タイプ
入力ユーティリティ ネットワーク

ネットワーク属性を追加する入力ユーティリティ ネットワーク。

Utility Network; Utility Network Layer
属性名

ユーティリティ ネットワークに追加するネットワーク属性の名前。

String
属性タイプ

ネットワーク属性のデータ タイプを指定します。

  • Short (16 ビット整数)フィールド タイプは Short です。
  • Long (32 ビット整数)フィールド タイプは Long です。
  • Double (64 ビット浮動小数点)フィールド タイプは Double です。
  • Dateフィールド タイプは Date です。
String
イン ライン
(オプション)

ネットワーク属性をイン ラインで維持するかどうかを指定します。 インライン ネットワーク属性の方がやや効率的ですが、ユーザー定義インライン属性のビット数には、1 ユーティリティ ネットワークあたり 25 ビットという制限があります。 可能な限り、最も使用頻度の高いネットワーク属性 (電力網のフェーズ、ガスおよび水道網の圧力など) は、イン ラインで保存してください。 ビットのサイズは、ドメイン パラメーターによって決まります。 インライン属性は、整数のネットワーク属性 (短、長) でのみサポートされます。

  • オン - 属性はトポロジに内部的に追加され、さらに効率的に取得できるようになります。
  • オフ - 属性は外部テーブルに格納され、取得するには外部ウェイト テーブルの呼び出しが必要になります。 これがデフォルトです。
Boolean
割り当て可能
(オプション)

同じフィーチャに属している複数のエッジにネットワーク属性を割り当てるかどうかを指定します。

割り当て動作は、Double ネットワーク属性でのみサポートされます。 割り当て可能なプロパティを含むネットワーク属性は、ライン フィーチャクラスまたはジャンクション フィーチャクラスのフィールドに割り当てることができますが、割り当て動作を実行するのはライン フィーチャのみです。

たとえば、shape_length ネットワーク属性で、1 つのライン フィーチャが 5 つの「エッジ エレメント」で構成され、各エッジ エレメントは 20 フィートであり、そのライン フィーチャの全長が 100 フィートであるとします。 この属性はすべてのエッジに割り当てられます。 たとえば、接続トレース内の関数を使用してこのラインの shape length 属性をカウントすると、ライン全体ではなく個々のエッジ エレメントに基づくため、カウントとして 5 が返されます。 値の配分は、元のフィーチャの始点に対して各エッジ エレメント沿いのパーセンテージによって異なります。

  • オン - ネットワーク属性が割り当てられます。
  • オフ - ネットワーク属性が割り当てられません。 これがデフォルトです。
Boolean
ドメイン名
(オプション)

ネットワーク属性が関連付けられるドメイン。 このパラメーターは、[イン ライン] がオンになっている場合は必須です。 このドメインは、インライン属性に割り当てるビット数を決定するために使用され、コード値タイプである必要があります。 たとえば、LifeCycleStatusDomain (0, Unknown | 1, In-Service | 2, Proposed | 3, Abandoned) ドメインには 4 つのエントリがあります。インライン属性を保存するのに、2 ビットが必要です。 コード値ドメインには、0 から始まる連続コードが含まれる必要があります。

String
オーバーライド可能
(オプション)
注意:

このパラメーターは現在のリリースで使用されていないので、指定した値はすべて無視されます。 このパラメーターの機能は開発中であり、将来のリリースで適用可能になる予定です。

トポロジ内に格納された現在の値を外部オーバーライド テーブルでオーバーライドするかどうかを指定します。 このパラメーターは、電気の場合の現在位置やガスの場合の圧力値など、外部システムからのライブ データを入力するために使用されます。 例として、更新される Device A の切り替え位置を DeviceStatus ネットワーク属性にプッシュし、その後トポロジ エンジンがそれを使用して、Device A のデバイス ステータスの現在値をオーバーライド値でオーバーライドする SCADA システムがあります。

  • オン - トポロジ内に格納された現在の値がオーバーライドされます。
  • オフ - トポロジ内に格納された現在の値がオーバーライドされません。 これがデフォルトです。
Boolean
Null 値を許可
(オプション)

ネットワーク属性が Null 値をサポートするかどうかを指定します。

  • オン - ネットワーク属性は Null 値をサポートします。 これがデフォルトです。
  • オフ - ネットワーク属性は Null 値をサポートしません。

Boolean
代替
(オプション)

ネットワーク属性が代替として使用されるかどうかを指定します。 代替ネットワーク属性を使用すると、トレース操作の伝達中に、bitset ネットワーク属性値ではなく、代替値を使用できます。 代替は、Long integer ネットワーク属性でのみサポートされます。

  • オン - ネットワーク属性が代替として使用されます。
  • オフ - ネットワーク属性が代替として使用されません。 これがデフォルトです。

Boolean
代替するネットワーク属性
(オプション)

代替として使用されるネットワーク属性。 代替は、伝達されるネットワーク属性のビット数に基づいてエンコードされます。 ネットワーク属性は、イン ラインにする必要があり、8 ビット以下の整数フィールド タイプでなければなりません。

String

派生した出力

ラベル説明データ タイプ
更新されたユーティリティ ネットワーク

更新されたユーティリティ ネットワーク。

Utility Network

arcpy.un.AddNetworkAttribute(in_utility_network, attribute_name, attribute_type, {is_inline}, {is_apportionable}, {domain}, {is_overridable}, {is_nullable}, {is_substitution}, {network_attribute_to_substitute})
名前説明データ タイプ
in_utility_network

ネットワーク属性を追加する入力ユーティリティ ネットワーク。

Utility Network; Utility Network Layer
attribute_name

ユーティリティ ネットワークに追加するネットワーク属性の名前。

String
attribute_type

ネットワーク属性のデータ タイプを指定します。

  • SHORTフィールド タイプは Short です。
  • LONGフィールド タイプは Long です。
  • DOUBLEフィールド タイプは Double です。
  • DATEフィールド タイプは Date です。
String
is_inline
(オプション)

ネットワーク属性をイン ラインで維持するかどうかを指定します。 インライン ネットワーク属性の方がやや効率的ですが、ユーザー定義インライン属性のビット数には、1 ユーティリティ ネットワークあたり 25 ビットという制限があります。 可能な限り、最も使用頻度の高いネットワーク属性 (電力網のフェーズ、ガスおよび水道網の圧力など) は、イン ラインで保存してください。 ビットのサイズは、ドメイン パラメーターによって決まります。 インライン属性は、整数のネットワーク属性 (短、長) でのみサポートされます。

  • INLINE属性はトポロジに内部的に追加され、さらに効率的に取得できるようになります。
  • NOT_INLINE属性は外部テーブルに格納され、取得するには外部ウェイト テーブルの呼び出しが必要になります。 これがデフォルトです。
Boolean
is_apportionable
(オプション)

同じフィーチャに属している複数のエッジにネットワーク属性を割り当てるかどうかを指定します。

割り当て動作は、Double ネットワーク属性でのみサポートされます。 割り当て可能なプロパティを含むネットワーク属性は、ライン フィーチャクラスまたはジャンクション フィーチャクラスのフィールドに割り当てることができますが、割り当て動作を実行するのはライン フィーチャのみです。

たとえば、shape_length ネットワーク属性で、1 つのライン フィーチャが 5 つのエッジ エレメントで構成され、各エッジ エレメントは 20 フィートであり、そのライン フィーチャの全長が 100 フィートであるとします。 この属性はすべてのエッジに割り当てられます。 たとえば、接続トレース内の関数を使用してこのラインの shape_length 属性をカウントすると、ライン全体ではなく個々のエッジ エレメントに基づくため、カウントとして 5 が返されます。 値の配分は、元のフィーチャの始点に対して各エッジ エレメント沿いのパーセンテージによって異なります。

  • APPORTIONABLEネットワーク属性が割り当てられます。
  • NOT_APPORTIONABLEネットワーク属性が割り当てられません。 これがデフォルトです。
Boolean
domain
(オプション)

ネットワーク属性が関連付けられるドメイン。 このパラメーターは、is_inline = "INLINE" の場合に必須です。 このドメインは、インライン属性に割り当てるビット数を決定するために使用され、コード値タイプである必要があります。 たとえば、LifeCycleStatusDomain (0, Unknown | 1, In-Service | 2, Proposed | 3, Abandoned) ドメインには 4 つのエントリがあります。インライン属性を保存するのに、2 ビットが必要です。 コード値ドメインには、0 から始まる連続コードが含まれる必要があります。

String
is_overridable
(オプション)

注意:

このパラメーターは現在のリリースで使用されていないので、指定した値はすべて無視されます。 このパラメーターの機能は開発中であり、将来のリリースで適用可能になる予定です。

トポロジ内に格納された現在の値を外部オーバーライド テーブルでオーバーライドするかどうかを指定します。 このパラメーターは、電気の場合の現在位置やガスの場合の圧力値など、外部システムからのライブ データを入力するために使用されます。 例として、更新される Device A の切り替え位置を DeviceStatus ネットワーク属性にプッシュし、その後トポロジ エンジンがそれを使用して、Device A のデバイス ステータスの現在値をオーバーライド値でオーバーライドする SCADA システムがあります。

  • OVERRIDEトポロジ内に格納された現在の値がオーバーライドされます。
  • NOT_OVERRIDABLEトポロジ内に格納された現在の値がオーバーライドされません。 これがデフォルトです。
Boolean
is_nullable
(オプション)

ネットワーク属性が Null 値をサポートするかどうかを指定します。

  • NULLABLEネットワーク属性は Null 値をサポートします。 これがデフォルトです。
  • NOT_NULLABLEネットワーク属性は Null 値をサポートしません。
Boolean
is_substitution
(オプション)

ネットワーク属性が代替として使用されるかどうかを指定します。 代替ネットワーク属性を使用すると、トレース操作の伝達中に、bitset ネットワーク属性値ではなく、代替値を使用できます。 代替は、Long integer ネットワーク属性でのみサポートされます。

  • SUBSTITUTIONネットワーク属性が代替として使用されます。
  • NOT_SUBSTITUTIONネットワーク属性が代替として使用されません。 これがデフォルトです。
Boolean
network_attribute_to_substitute
(オプション)

代替として使用されるネットワーク属性。 代替は、伝達されるネットワーク属性のビット数に基づいてエンコードされます。 ネットワーク属性は、イン ラインにする必要があり、8 ビット以下の整数フィールド タイプでなければなりません。

String

派生した出力

名前説明データ タイプ
out_utility_network

更新されたユーティリティ ネットワーク。

Utility Network

コードのサンプル

AddNetworkAttribute の例 1 (Python ウィンドウ)

Device Status という名前のネットワーク属性を short 属性タイプで追加します。

import arcpy
arcpy.un.AddNetworkAttribute("Utility Network", "Device Status", "SHORT", 
                             "INLINE", "NOT_APPORTIONABLE", "", 
                             "ElectricDistributionDeviceStatus", 
                             "NOT_OVERRIDABLE")
AddNetworkAttribute の例 2 (Python ウィンドウ)

代替に使用するネットワーク属性を追加します。

import arcpy
arcpy.un.AddNetworkAttribute("Utility Network", 
                             "Phases", "LONG", "NOT_INLINE", 
                             "NOT_APPORTIONABLE", 
                             "ElectricDistributionDeviceStatus", "", 
                             "NOT_NULLABLE", "SUBSTITUTION", 
                             "Phases current")

ライセンス情報

  • Basic: No
  • Standard: Yes
  • Advanced: Yes

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