ラスター比較 (Raster Compare) (データ管理)

サマリー

2 つのラスター データセットまたは 2 つのモザイク データセットのプロパティを比較します。

使用法

• このツールは、比較結果を示すメッセージを返します。

• パラメーターと属性の許容値により、偏差の量を指定した比較が可能になります。

• このツールを Python で使用する場合、1 のインデックス位置 (result[1]) を使用して、返された Result オブジェクトから比較状況を取得します。 相違点が検出されない場合は値が 'true'、相違点が検出された場合は 'false' になります。

  Python でのツールの使用についての詳細

パラメーター

ダイアログ

ラベル	説明	データ タイプ
入力ベース ラスター	[入力テスト ラスター] パラメーター値と比較されるラスターまたはモザイク データセット。 このパラメーター値は、有効と宣言したデータです。 このベース データには、正しいコンテンツおよび情報が含まれます。	Raster Layer; Mosaic Layer
入力テスト ラスター	[入力ベース ラスター]パラメーター値と比較されるラスターまたはモザイク データセット。 このパラメーター値は、新しい情報の編集またはコンパイルによって変更を行ったデータです。	Raster Layer; Mosaic Layer
比較するタイプ (オプション)	比較するラスターの種類を指定します。 ラスター データセット—2 つのラスター データセットを比較します。 ジオデータベース ラスター データセット—ジオデータベース内の 2 つのラスター データセットを比較します。 モザイク データセット—2 つのモザイク データセットを比較します。	String
比較対象外のプロパティ (オプション)	比較で無視されるプロパティを指定します。 バンド数—バンド数は無視されます。 範囲—範囲は無視されます。 行と列の数—カラム数およびロウ数は無視されます。 ピクセル タイプ—ピクセル タイプは無視されます。 NoData—NoData 値は無視されます。 空間参照—空間参照系は無視されます。 ピクセル値—ピクセル値は無視されます。 カラーマップ—既存のカラーマップは無視されます。 ラスター属性テーブル—既存の属性テーブルは無視されます。 統計—統計情報は無視されます。 メタデータ—メタデータは無視されます。 既存のピラミッド—既存のピラミッドは無視されます。 圧縮タイプ—圧縮タイプは無視されます。 データ ソース タイプ—データ ソース タイプは無視されます。	String
比較を継続 (オプション)	入力間の最初の相違点を検出した後も比較を継続するかどうかを指定します。 オフ - ツールは、最初の相違点を検出した後に動作を停止します。 これがデフォルトです。 オン - ツールは、最初の相違点を検出した後も動作を継続します。	Boolean
出力比較ファイル (オプション)	入力間のすべての類似点と相違点が含まれている出力ファイル。 このファイルは、ArcGIS でテーブルとして表示および使用できる、カンマ区切りテキスト ファイルです。 入力間のすべての類似点と相違点が含まれている出力ファイル。 このファイルは、ArcGIS でテーブルとして表示および使用できる、カンマ区切りテキスト ファイルです。	File
パラメーター許容値 (オプション)	フィーチャが同一と見なされる範囲を決定する許容値。 すべてのパラメーターに同じ許容値を適用するか、パラメーターごとに異なる許容値を適用することができます。 許容値のタイプは、値としても端数としても使用できます。 許容値のタイプが端数の場合は、ピクセルごとに別々の値が設定されているため、ピクセルごとに許容値が異なります。 たとえば、許容値の端数が 0.5 に設定されている場合、許容値は次のように算出されます。 ピクセルの値が 0.2 の場合、0.5 * 0.2 = 0.1 から、許容値は 0.1 になります。 ピクセルの値が 3 の場合、0.5 * 3 = 1.5 から、許容値は 1.5 になります。	Value Table
属性許容値 (オプション)	属性値が等しいと考えられる範囲を決める数値。 このパラメーターは数値フィールド タイプにのみ適用されます。	Value Table
除外フィールド (オプション)	比較時に除外されるフィールド。 これらのフィールドのフィールド定義とテーブル値は無視されます。	String

派生した出力

ラベル	説明	データ タイプ
比較状況	相違点が検出されない場合は比較状況が 'true'、相違点が検出された場合は 'false' になります。	Boolean

Python

arcpy.management.RasterCompare(in_base_raster, in_test_raster, {compare_type}, {ignore_option}, {continue_compare}, {out_compare_file}, {parameter_tolerances}, {attribute_tolerances}, {omit_field})

名前	説明	データ タイプ
in_base_raster	in_test_raster パラメーター値と比較されるラスターまたはモザイク データセット。 このパラメーター値は、有効と宣言したデータです。 このベース データには、正しいコンテンツおよび情報が含まれます。	Raster Layer; Mosaic Layer
in_test_raster	in_base_raster パラメーター値と比較されるラスターまたはモザイク データセット。 このパラメーター値は、新しい情報の編集またはコンパイルによって変更を行ったデータです。	Raster Layer; Mosaic Layer
compare_type (オプション)	比較するラスターの種類を指定します。 RASTER_DATASET—2 つのラスター データセットを比較します。 GDB_RASTER_DATASET—ジオデータベース内の 2 つのラスター データセットを比較します。 MOSAIC_DATASET—2 つのモザイク データセットを比較します。	String
ignore_option [ignore_option,...] (オプション)	比較で無視されるプロパティを指定します。 BandCount—バンド数は無視されます。 Extent—範囲は無視されます。 Columns And Rows—カラム数およびロウ数は無視されます。 Pixel Type—ピクセル タイプは無視されます。 NoData—NoData 値は無視されます。 Spatial Reference—空間参照系は無視されます。 Pixel Value—ピクセル値は無視されます。 Colormap—既存のカラーマップは無視されます。 Raster Attribute Table—既存の属性テーブルは無視されます。 Statistics—統計情報は無視されます。 Metadata—メタデータは無視されます。 Pyramids Exist—既存のピラミッドは無視されます。 Compression Type—圧縮タイプは無視されます。 Data Source Type—データ ソース タイプは無視されます。	String
continue_compare (オプション)	入力間の最初の相違点を検出した後も比較を継続するかどうかを指定します。 NO_CONTINUE_COMPARE—ツールは、最初の相違点を検出した後に動作を停止します。 これがデフォルトです。 CONTINUE_COMPARE—ツールは、最初の相違点を検出した後に動作を継続します。	Boolean
out_compare_file (オプション)	入力間のすべての類似点と相違点が含まれている出力ファイル。 このファイルは、ArcGIS でテーブルとして表示および使用できる、カンマ区切りテキスト ファイルです。	File
parameter_tolerances [[Parameter, Tolerance, Type],...] (オプション)	フィーチャが同一と見なされる範囲を決定する許容値。 すべてのパラメーターに同じ許容値を適用するか、パラメーターごとに異なる許容値を適用することができます。 許容値のタイプは、値としても端数としても使用できます。 許容値のタイプが端数の場合は、ピクセルごとに別々の値が設定されているため、ピクセルごとに許容値が異なります。 たとえば、許容値の端数が 0.5 に設定されている場合、許容値は次のように算出されます。 ピクセルの値が 0.2 の場合、0.5 * 0.2 = 0.1 から、許容値は 0.1 になります。 ピクセルの値が 3 の場合、0.5 * 3 = 1.5 から、許容値は 1.5 になります。	Value Table
attribute_tolerances [[Field, {Tolerance}],...] (オプション)	属性値が等しいと考えられる範囲を決める数値。 このパラメーターは数値フィールド タイプにのみ適用されます。	Value Table
omit_field [omit_field,...] (オプション)	比較時に除外されるフィールド。 これらのフィールドのフィールド定義とテーブル値は無視されます。	String

派生した出力

名前	説明	データ タイプ
compare_status	相違点が検出されない場合は比較状況が 'true'、相違点が検出された場合は 'false' になります。	Boolean

コードのサンプル

RasterCompare の例 1 (Python ウィンドウ)

以下は、RasterCompare 関数を実行する Python サンプルです。

import arcpy
arcpy.management.RasterCompare("C:/workspace/image1.tif","C:/workspace/image2.tif",
                         "RASTER_DATASET","'Pyramids Exist'",
                         "CONTINUE_COMPARE","C:/workspace/compare01.txt",
                         "Pixel_Value 1 Value","Count 5","OID")

RasterCompare の例 2 (スタンドアロン スクリプト)

以下は、RasterCompare 関数を実行する Python サンプルです。

##====================================
##Raster Compare
##Usage: RasterCompare_management in_base_raster in_test_raster {RASTER_DATASET |
##                                GDB_RASTER_DATASET | GDB_RASTER_CATALOG |
##                                MOSAIC_DATASET} {ignore_option;ignore_option...}
##                                {NO_CONTINUE_COMPARE | CONTINUE_COMPARE}
##                                {out_compare_file} {Parameter {Tolerance} {Type};
##                                Parameter {Tolerance} {Type}...} {Field {Tolerance};
##                                Field {Tolerance}...} {omit_field;omit_field...}


try:
    import arcpy

    arcpy.env.workspace = "c:/workspace"

    ##Compare two Raster dataset
    arcpy.management.RasterCompare("raster_base.tif","raster_test.tif","RASTER_DATASET",
                                   "","CONTINUE_COMPARE","compareresult.txt","","","")

    ##Compare two Raster Catalog with ignore options
    arcpy.management.RasterCompare("fgdb.gdb/rc_base","fgdb.gdb/rc_test","RASTER_CATALOG",
                                   "IsManaged;Extent","CONTINUE_COMPARE","compareresult2.txt",
                                   "","","DATE")

    ##Compare two Mosaic Dataset with torelance
    arcpy.management.RasterCompare("fgdb.gdb/md_base","fgdb.gdb/md_test","MOSAIC_DATASET",
                                   "IsEmbedded;Seamline","CONTINUE_COMPARE","compareresult3.txt",
                                   "All 0.00001 Fraction","HighPS 0.0001;LowPS 0.0001",
                                   "ItemTS;UriHash")

except:
    print("Raster Compare exsample failed.")
    print(arcpy.GetMessages())

環境

現在のワークスペース, テンポラリ ワークスペース

ライセンス情報

• Basic: Yes
• Standard: Yes
• Advanced: Yes